ワタナベアニ

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写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。 「ロバート・ツルッパゲとの対話」 https://www.amazon.co.jp/dp/4908586071/ 『カメラは、撮る人を写しているんだ。』 https://amazon.co.jp/dp/4478119449/

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  • Anizine

    写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

  • エジさんが来る

    エジさんという人が、役に立たない英語を教えてくれます。

  • 写真の部屋

    人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

  • 博士の普通の愛情

    恋愛に関する、ごく普通の読み物です。

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    PDLBについて。

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    ロバート・ツルッパゲとの対話

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    • レンタルのダウンジャケット:Anizine

      たいしてたくさんの国に行ったことがあるわけではありませんが、ほとんどの国のパーソナルな集まりで「彼はあのヤマダ産業の課長、サトウさんです」という紹介や「有名な人です」というのを聞いたことがありません。その人と話して面白ければ仲良くなりますし、そうでなければ無視される、とても健康的な人との付き合い方だと思います。 人を判断するとき「この人は他人のチカラを利用していないか」という基準が自分にとってはとても重要です。どれほど名のある人と知り合いであってもその人の価値には何も影響が

      • SNSって何ですか:エジさんが来る

        「SNSとか VIPという言葉が英語だと思っている社員がいたので怒った」という話を聞きました。「SNSには間違った言葉遣いが多い」というリポートを書いた社員がいたそうです。もちろん和製英語や英語圏で通じない日本独特の言い方は山のようにありますから、彼も普段そんなことにいちいち目くじらは立てないのですが、言葉遣いの間違いを指摘した文章のはずなのに、自分が一文字目から間違えるなと。 ネットは国境を越えたもののはずですが、その象徴概念であるソーシャルメディアという言葉を使う人はあ

        • 京都タワー:写真の部屋

          京都タワーを撮ってみたんですが、なんか邪魔なモノが入ってしまって、うまくいかないんですよね。 「わざとだろう」と言われるかもしれません。しかし、このわざとらしい失敗を笑っている人も、程度の差こそあれ技術的な失敗をしています。 人物を撮るときでも、背後に「写そうとはしていなかったもの」が入っている人はたくさんいます。教科書で読んだからといって手前に効果的ではないボケを配置する人もいます。自分では気づかないのですが『他人の失敗』を見つけると笑いたくなる、というありがちなことを

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        記事

          0919_本日の6枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 京都にいました。とにかく暑い。

          0919_本日の6枚:写真の部屋

          京都で辱め:写真の部屋(恥の無料記事)

          昨日撮影が終わって、今日は東京に帰るだけでした。だいたい京都で用事があるときは観光などはしないので、駅に直結のグランヴィアホテルに泊まります。新幹線のホームの上階にあり、私のような横着者には最適なのです。今回は別のところでしたが、駅から徒歩1分です。 11時にチェックアウトをしてすぐに帰ろうと思ったのですが、駅の案内板に「コインロッカー」という文字が見えました。そう言えばコインロッカーって何十年も使った記憶がありません。重たい撮影機材をすべてロッカーに預け、カメラ一台だけ片

          京都で辱め:写真の部屋(恥の無料記事)

          今日の月も綺麗だったなあ。

          今日の月も綺麗だったなあ。

          0916_本日の5枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 写真を撮る反射神経は、ピアノの運指のように鍛えていないといざというときに発揮できないと思っています。そのためというわけではありませんが、毎日どうでもいい写真を量産しているのです。 あまりにも水槽のガラスが曇っていたので古い水族館のように見えました。 渋谷は外国人観光客が多く、みんな写真を撮っています。 全日の夜に雨が降ったので道には水たまりができています。これだけでは面白くないと思っていた

          0916_本日の5枚:写真の部屋

          フロア29:博士の普通の愛情

          柴田社長と初めて言葉を交わしたのは入社して一週間くらい経ったころ、エレベーターの中だった。ひとりで乗っていたエレベーターに社長と若い社員が小走りで向かってくるのが見えたので、ドアを手で開けておいた。 「ありがとう。29階をお願いします」 若い社員が言い、私は『29』と書かれたボタンを押す。そこは社長と重役がいるフロアだということは知っていた。社長は40代後半で一度だけ会議室で会ったことがある。いや、あれは会ったとは言わないだろう。6人の新入社員が一列に並んで簡単な自己紹介

          フロア29:博士の普通の愛情

          1/9サイズの無知:Anizine(無料記事)

          「若いうちにできるだけ外国に行く経験をした方がいいよ」と誰にでも言っています。どんなことでも同じで、経験や体験の分母を増やすことは決して無駄にはなりません。外国そのものに価値があるのではなく、なぜ自分がここに生まれたのか、を外国という遠くから眺める経験が必要ということです。 私は留学や長期の滞在経験がありませんが、本当はあまり考えが固まる前の10代に外国に行っておいても良かったと思っています。20歳を過ぎた頃、初めて外国に行って感じたことは、なぜ今まで来なかったんだろう、と

          1/9サイズの無知:Anizine(無料記事)

          強い雨の中、コンビニに向かっていると、外国人観光客のカップルがひとつの小さな傘ではどうしようもなく、ビルの入口に避難していました。買い物を終え、傘を一本買って彼らに渡しました。私も世界各地で親切にされたので、「日本に行ったときちょっといいことがあったな」と思い出して欲しいです。

          強い雨の中、コンビニに向かっていると、外国人観光客のカップルがひとつの小さな傘ではどうしようもなく、ビルの入口に避難していました。買い物を終え、傘を一本買って彼らに渡しました。私も世界各地で親切にされたので、「日本に行ったときちょっといいことがあったな」と思い出して欲しいです。

          私の死体を探してください。:写真の部屋(無料記事)

          現在放送中のドラマ『私の死体を探してください。』は「note創作大賞」を受賞した作品(原作:星月渉さん)が映像化されたものです。 私はテレビ東京系のドラマポスターをいくつか撮影しており、今回も撮影とアートディレクションをすることになりましたが、プロデューサーの阿部さんは私の仕事の仕方を理解してくれているので今回もスムースに進行しました。ありがたいことです。 最初にデザインも含めて10パターンほどのポスター案を出したのですが、その中には背景をシンメトリーにして主人公の後ろ姿

          私の死体を探してください。:写真の部屋(無料記事)

          0915_本日の5枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 暑いですね。まだ暑い。いい加減にして欲しいものです。この時期は冷房の効いた部屋から外に出てすぐに撮ろうとするとレンズが結露するので要注意です。しばらくは鞄の中で外気温と馴染ませないといけません。

          0915_本日の5枚:写真の部屋

          事なきを得たのか:Anizine

          11月にParisに行くことにしました。たまに「なぜパリではなくてParisと書くんですか、格好つけてるんですか。スカしているんですか」と言われることがあるのですが、老眼対策なのでご勘弁を。パリとバリは区別がつきにくいので、Paris、バリ島と書き分けるようにしています。 というわけで、去年の11月から一年ぶりのParisです。今年は行かないかなと思っていたのですが、「タイミングが合ったら現地で食事をしよう」という人から突然メッセージをもらったので、これ幸いとチケットを取り

          事なきを得たのか:Anizine

          0912_本日の5枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 『カメラは、撮る人を写しているんだ。』の中にも書きましたが、趣味で撮るものと仕事で撮るものには根本的な違いがあります。レストランで出てきた料理を撮るのは趣味です。インスタに載せたり、楽しかった記録として撮るのはそれでいいのですが、仕事で撮る写真にはビジネスとしての「意味の伝達」という役割があるので、理想的で完全なものを一から作らないといけません。実は皆さんが見ている広告写真などは、たまたまそこに

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          ボブって誰だ:エジさんが来る

          英語には多くの慣用表現やスラングがあり、中には聞いただけではまったくわからない言葉もあります。 I wasn't born yesterday. Bob's your uncle. starry-eyed いきなりこんなことを言われたら、どういうことだろうと思ってしまいますよね。

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