ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。 「ロバート・ツルッパゲとの対話」 https://www.amazon.co.jp/dp/4908586071/ 『カメラは、撮る人を写しているんだ。』 https://amazon.co.jp/dp/4478119449/

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    写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

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    人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

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    ロバート・ツルッパゲとの対話

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知らないルールブック:PDLB

自分が知らない色々なところに行かなければ、といつも思っているのですが、ついつい居心地のいい「いつもの街」に足が向いてしまいます。私の場合は台北とパリで、理由は友人がたくさんいるからです。 自分が外国に行くのは「座標を得る」ためで、グリッドのない場所に立っている自分の位置を知ることはできませんし、相手に伝えることもできません。ここには国民性という問題が絡んでいて、「座標とは自分自身が決める場所である」といったような、抽象というか、相対性を無視しておけば絶対に負けない勝負になる

    • 計画した時間に街の入口へ:写真の部屋・Anizine

      色々ありましたが、東京に戻りました。 今回はスケジュールの関係で選んだ、初めて乗るAF便です。去年AFには二度と乗らないぞと決めたのですが仕方なくです。この消極的な選択から、すでに旅には暗雲が立ちこめていたのでしょう。俗に言う「ブラのホックの掛け違え」というものが生まれていたのだと思います。 オーロラが見えたら教えて欲しいとアテンダントに伝えておいたら、「今なら見えるかもしれない」と操縦席の後ろの辺りに連れて行ってくれました。肉眼では何も見えませんでしたが、現像してみると

      • エレベーターの中で:博士の普通の愛情

        マンションのひとつ上の階に大家さんの息子家族が住んでいる。居住者同士に何の交流もないのは新宿という場所柄のせいもあるだろう。僕が挨拶をするのはその家族の若いお母さんひとりだけだ。30代前半のように見える。もちろん年齢などの個人的な話題に踏み込んだことはなく、エレベーターの中で会ったときに「天気が悪くて嫌ですね」くらいのことをたまに言い合うだけだ。旦那は大家さんの息子で、管理人は管理会社から別の人が来ているので具体的な仕事は何もしていないはず。父親の家賃収入で暮らしているボンボ

        • 未経験だったこと:Anizine

          数日前からパリに遊びに来ていますが、18世紀から何も変わっていないこの街では、いつもと同じようにカフェで友人とコーヒーを飲んだり食事をしたりするだけの毎日です。私は日本ではいつも渋谷にいますが、たくさんの外国人観光客が「自動販売機でジュースを買っている写真」を撮っているところに出くわします。彼らにとっては馴染みのないもの、東京で見たスカイツリーや浅草寺ではなく、自販機が面白いのだと思います。 私がパリに来るのはおそらく40回を超えていますが、エッフェル塔や凱旋門は数回見たと

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          cafeからcafeに。

          cafeからcafeに。

          Parisに来た人や、ここに住んでいる人と毎日会って話しています。そこで生まれる感情は主に「反省」に向かいがちですが、おはようございます。

          Parisに来た人や、ここに住んでいる人と毎日会って話しています。そこで生まれる感情は主に「反省」に向かいがちですが、おはようございます。

          親バカと俳句:写真の部屋

          写真は俳句に似ている、と言った人がいて、なるほどなと感じました。 写真は記録する行為と表現する行為の段階に分けられます。「衝動」と「表現」というのがあるとして、「あそこにネコがいる。可愛いから撮ろう」と思うのは衝動で「ここで出会ったネコと自分との関係を写真に残そうと思ったのはなぜか」と考えることが表現です。そして甘く見てはならないのが、写真を見る人にはそれがすべて伝わってしまう、ということです。 「ああ、そこにネコがいたから撮ったんだな」とわかってしまうのです。もちろんそ

          親バカと俳句:写真の部屋

          1111_本日の5枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 光の角度が徐々に冬っぽくなってきました。

          1111_本日の5枚:写真の部屋

          1109_本日の7枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 宮崎にいます。

          1109_本日の7枚:写真の部屋

          発信することと、受信してもらうことの差によって見えてくる現実的な課題。ジャイアンリサイタルを例にして「本人は気持ちいいが『寝床』的なこと」について友人と話した。

          発信することと、受信してもらうことの差によって見えてくる現実的な課題。ジャイアンリサイタルを例にして「本人は気持ちいいが『寝床』的なこと」について友人と話した。

          びびりロケとは:写真の部屋

          たくさんあるんですが、私が苦手なものの代表格のひとつ。それが「スケジュール管理」で、軽々とテトリスのように予定を組み上げる人を見ると尊敬します。目の前のこと、明日の午前中に何をするか把握するくらいが限度なのです。昔、地獄のように忙しかったときにはいくつかの(競合する)制作会社のプロデューサー同士に「その日の昼のスケジュールはこちらがもらいますので、それが終わったらお宅の会議室に移動させます」というように調整してもらっていました。信じられない丸投げっぷりです。 今は当時のよう

          びびりロケとは:写真の部屋

          1107_本日の5枚:写真の部屋

          ここには毎日撮っている、どこにも使うことのない「用途なき写真」を載せています。 方角の印象からすると不思議なのですが、北陸新幹線から富士山が見えます。

          1107_本日の5枚:写真の部屋

          みっちゃん:Anizine

          ねえ、お父さん、あそこのベランダだけ新しいでしょ 本当だ、他のところは錆びているのにね どうしてだと思う みっちゃんは知ってるの お姉ちゃんが教えてくれたから、知ってる

          みっちゃん:Anizine

          何を使うのか:エジさんが来る

          このふたつの文章を見てください。 I'm going to make dinner tonight. I love to cook Italian food. どちらも料理をすることについて話していますが、動詞が違いますね。なぜでしょう。

          何を使うのか:エジさんが来る

          料理は生きていくためのカロリーであり、脳内ではなく物理的に体内に入る唯一のアートです。「食べ物の写真なんてアップするなよ」と言う人がいますが、「ギャラリーで観た彫刻なんて載せるなよ」と言っているのと同じだと思いながら、おはようございます。

          料理は生きていくためのカロリーであり、脳内ではなく物理的に体内に入る唯一のアートです。「食べ物の写真なんてアップするなよ」と言う人がいますが、「ギャラリーで観た彫刻なんて載せるなよ」と言っているのと同じだと思いながら、おはようございます。

          子育てとは:Anizine(無料記事)

          いきなり自分の境遇を無視した書き出しですが、先日、こんなツイートをしました。 「お前は子供がいないのに、わかったようなことを言うな」と言われたことがあります。 自分の子供じゃなくたって周囲ができることはたくさんあるんだよ。だからベビーカーが邪魔だとか、公園で子供がうるさいなんていう人々は許せない。君たちもベビーカーに乗っていたんでしょう。 ある人の投稿を読んだからで、それは、子供がいない同僚が「自分には子どもがいないから子育てのことはわからないけど」と言いながらも、その人

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