赤嶺 泉

のんびり生きていたい。

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最近の記事

試練の酒、それはキンミヤハイ

 僕がときどき飲みに行くゴールデン街の某バーにて、なにげなくキンミヤハイを注文したら店員さんにこんなことを言われた。 「キンミヤハイって、キンミヤのソーダ割りってこと? そんな美味しくないのわざわざ頼むなんて珍しいね」  僕は少しびっくりした。いままでキンミヤハイのことをマズいとも、“わざわざ頼むようなもの”だとも思っていなかったからだ。あれって、スタンダードな飲み方なんじゃないのか。  戸惑う僕をよそに、その店員さんはグラスを差し出しながら追い討ちをかけてくる。 「

    • 似ていると言われる有名人

       みなさんは有名人に似ていると言われたことがあるだろうか?  僕は何度かあるので、いままでに似ていると言われた有名人を思い出して書き出してみる。 1.庵野秀明 似ていると言われた回数・・・たくさん  いちばん似ていると言われるのが庵野監督だ。数えてないがたぶんもう10回ぐらい言われてる気がする。なんなら月1ぐらいの頻度で言われている。    親戚にもバイト先の先輩や上司にも飲み屋で隣の席になった人(複数)にも言われた。正直なところ自分では「眼鏡と癖毛ぐらいしか共通点な

      • 「スイカを動かせるスイカ割り」なら俺でも割れるはず

         皆さんはスイカ割りに成功したことはあるだろうか?   アレさぁ、難しすぎるよね。無理でしょ絶対。見えないのに当てられるわけないじゃん。  僕が初めてスイカ割りをやったのは幼稚園の行事だったが、当然のごとく失敗した。スイカのある場所から遠く離れたぬかるみのなかに突っ込んでしまったときの足の感触は昨日のことのように思い出せる。リベンジしたかったのだが、先生に「ひとり一回だから」と言われ却下された。  2度目のスイカ割りはたしか中学生のときだった気がする。夏休みの合宿かなに

        • 稲川淳二のTwitterが面白い

           日本の夏の風物詩といば?  そう、怪談だ。  これまでに幾度かの怪談ブームがあり、そして今また幾度めかの怪談ブームが広がりを見せている。最近は怪談バーなんかもあちこちで見かけるし、YouTubeの動画やPodcastでも怖い話をするチャンネルがたくさんある。  そんな我が国の怪談ブームを牽引してきたリビングレジェンドこと稲川淳二が実はTwitterをやっているということは意外と知られていない気がする。  僕は稲川淳二のTwitterアカウントをけっこう前からフォロー

          映画『CURE』感想ー間宮という存在の“浅さ”

           『ウルトラマンアーク』に萩原聖人が出る(それもウルトラマンの声で)とのことで、せっかくならなんかハギー(ファンは彼のことをそう呼ぶらしい)の代表作を予習しといたほうがいいかなー、と思いとりあえず『CURE』を観ることにした。  黒沢清監督の名前だけは前から知っていて、なんとなく「自分の好みに合いそうだなー」と思いつつも作品はちゃんと観てこなかったのだが、いざ鑑賞してみるとたしかにスゴい。まだ2本しか観ていない状態ですでにだいぶ喰らっている。  なので今回は、『CURE』

          映画『CURE』感想ー間宮という存在の“浅さ”

          僕と“シン・”の思い出 ゴジラ編

           『シン・ゴジラ』が公開されてから、今日でちょうど8年になるらしい。月日が経つのは早いモンで、当時中学生だった僕もすっかり成人してしまった。あのときはまさか、庵野秀明がゴジラだけじゃなくウルトラマンも仮面ライダーも撮るなんて思ってもみなかったっけ。  ちょっと、当時の自分の気持ちを思い出して書いてみようかと思う。ネタがないからね。 『シン・ゴジラ』の思い出  「庵野秀明がゴジラの新作映画を撮る」と発表されたとき、ネット民たちは口を揃えて「その前にまず『エヴァ』を終わらせろ

          僕と“シン・”の思い出 ゴジラ編

          『帰ってきた あぶない刑事』のよさを知ってほしい

           あのタカ&ユージが、とどろく叫びを耳にして帰ってきた!  なんてハシャいでみたが、僕は今まで『あぶ刑事』シリーズをそんなに熱心に追いかけていたわけではなく(ちょこちょこ見てはいた)、『帰ってきた あぶない刑事』の公開が発表されたときは 「前作で綺麗に終わったのにまたやんの?」 ぐらいに思っていた。まぁでも、横浜市民としてはチェックしといたほうがいいかなー的な、納税感覚で映画館へ行ったのだ。  でも! 実際に観てみたらめっちゃくちゃ面白いんだコレが。なんなら38年目に

          『帰ってきた あぶない刑事』のよさを知ってほしい

          1ヶ月間スマホをなくしていた僕の話

           スマホをなくしたとき、皆さんはどうするだろうか?  探す? 新しいのを買う? そもそもなくしたりなんかしない?  ・・・・・・。  現代社会を生きるうえで、あの光る板はもはやなくてはならないシロモノだ。世の中の実にさまざまなシステムが、「人はみなスマホを持っている」という前提で駆動している。  そんな大切なスマホを、僕は何度かなくした。ついこの間も、電車の中にスマホを置いたまま横浜駅で降りてしまい、小田原駅まで取りに行くハメになった。  スマホをなくすとこういうこ

          1ヶ月間スマホをなくしていた僕の話

          庵野監督がモデルの朝ドラを妄想する

           連続テレビ小説をほとんど見たことがない。  「朝ドラ」という単語が連続テレビ小説の俗称であることも最近になってから知った。  そもそも、うちの実家には朝ドラを見る習慣がなかったので、見るきっかけがないまま成人してしまったのだ。  強いて言えば、水木しげるファンの母は『ゲゲゲの女房』だけは見ていた。なら僕も、自分が好きな人がモデルの朝ドラなら見たくなるんじゃないか。  たとえば庵野秀明なんかどうだろう? 知名度も功績もあって、キャラが濃くて、それなりに激動の人生を送っ

          庵野監督がモデルの朝ドラを妄想する

          香川でうどんを食べようin茅ヶ崎

           遠く離れた場所で同じ地名がカブるというのは割とよくあることだ。  この前、JR相模線に乗っていたら「香川」という名前の駅を見つけた。  香川といえばうどん。  ここでうどん食ったら「香川でうどん食った」って言えんじゃん。そう思った。 香川へ行く。電車で 後日、改めて香川へ行った。北茅ヶ崎駅のすぐとなり。保土ヶ谷の自宅からは1時間半ほどで着いた。小旅行というにはやや気軽すぎるだろうか。  小さい駅だが、日曜日だからか降りる人は多い。やはり茅ヶ崎市は湘南を擁するだけあ

          香川でうどんを食べようin茅ヶ崎

          彼がヤクザとカラオケしたからって、誰が困るってんだよ

           今さらながら、映画『カラオケ行こ!』を観た。  Twitterでも良い評判が流れてきていたし、バイト先の先輩は号泣してその日のうちに「あと4回は観る」と決意したらしい。こんだけみんなが褒めてるんだからきっと面白いんだろう。宇多丸さんもたしか褒めてたしな・・・・・・ぐらいのノリで、原作は読まずに鑑賞した。  まず、初めに好きな部分から書いていきます。ちなみにネタバレ大アリです。 気に入ったところ ・まず、中学校と中学生の空気があまりにも懐かしくて、「あぁ、中学ってこん

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          【祝・配信】『首』は “北野武版『君たちはどう生きるか』” なのではないかという話

           北野武監督最新作『首』のサブスク配信がもうすぐ始まる。ので、公開初日に観てきて考えていたことなどをこの機会に書いておこうと思う。  まあ、ほんとは上映期間中に書き上げたかったのを面倒で放置してただけなんだけど。 巨匠にしか撮れない映画 本作はひとことで表すと「不思議な映画」だった。「ヘンな映画」と言っちゃってもよいかもしれない。  本作に「巨匠・北野武の6年ぶりの新作」「重厚な時代劇ドラマ」「戦国版『アウトレイジ』」的なサムシングを期待していた人がいたとしたら、おそら

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          『ゴジラ−1.0』観てきた感想(ネタバレあり)

           ついに公開されちゃいましたよ。んで観ましたよ。なので記憶がフレッシュなうちに感じたことを書き留めます。 人とゴジラの距離が近い やっぱり最初に感じたのがコレ。なんつーか、『ジュラシック・パーク』を思い出す距離の近さ。 『シン・ゴジラ』のゴジラは地震や台風のような災害としての恐ろしさだったのに対し、今回のゴジラは野生のクマや脱走したライオンのような、「やべ、いま目ぇ合った」みたいな、はっきりとコッチに敵意を向けているタイプの怖さがあった。  こないだの山崎監督と庵野監督

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          あの人はひとりが好きそうだ

           恋愛というものがわからない。誰かを好きになったとき、自分はその人とどう接するべきか。  僕にはいま、片思いをしている女性がいる。  その女性は、どうやら恋愛だとか結婚だとかにあまり興味がないらしい。  彼女はおそらく、「誰かの妻」とか、「誰かの母親」とか、「誰かの恋人」とか、そういう「他人の付属品」としてラベリングされることを好まないのだろう。  自分は自分。誰に頼るでも媚びるでもなく、自分の面倒は自分で見られる。  彼女のそういう、自立していて好きなように生きて

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          観たぜ『パーフェクトブルー』

           以前から「すごい」らしいとは聞いていたけど、実際に見たことなかった『パーフェクトブルー』。  それが現在リバイバル上映中とのことだったので、ヒューマントラストシネマ渋谷で観てまいりましたよ。  劇場は連日ほぼ満員でチケットを取るのにやや苦労したものの、うまいことちょうどいい時間と席を確保。客層はほとんどが20〜30代の若い人たちで、女性のほうがやや多めな印象。  オチはうっすら知ってたけど、それでも最後までハラハラしっぱなし。すごい。  ストーリーもさることながら、

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          神保町で買ったゲームブックがめっちゃ本格派だった話

             上京してきて一年目の秋、初めて行った神保町の古書店街でこんな本を買った。小説とRPGが合体したいわゆる「ゲームブック」とよばれるジャンルの本だ。  書店の棚のなかでもひときわ異彩を放つそいつを一目見た瞬間、「あ、こりゃ買うしかないな」と思った。値札を見たら定価の倍以上の値段が付いているし、メルカリで探してみたら1000円ぐらい安い値段で出品されているのを見つけた。でもそんなことは重要ではなかった。「神保町で本を買う」ことにこそ意義があると思ったからだ。  そう意気

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