観たぜ『パーフェクトブルー』
以前から「すごい」らしいとは聞いていたけど、実際に見たことなかった『パーフェクトブルー』。
それが現在リバイバル上映中とのことだったので、ヒューマントラストシネマ渋谷で観てまいりましたよ。
劇場は連日ほぼ満員でチケットを取るのにやや苦労したものの、うまいことちょうどいい時間と席を確保。客層はほとんどが20〜30代の若い人たちで、女性のほうがやや多めな印象。
オチはうっすら知ってたけど、それでも最後までハラハラしっぱなし。すごい。
ストーリーもさることながら、とにかく絵が綺麗。序盤のダンスシーンはロトスコープを使わずに100%手描きとのこと。
華々しい芸能人としての未麻と地味で現実的なプライベートの未麻の様子をカットバックで見せる演出。そして幻覚の未麻が現実世界に染み出してきてからの、あえて同じ場面を繰り返し見せるサンプリング的な手法と、ストーリーが進むにつれて虚実の境目が揺らぐ感覚は唯一無二。とにかく最後まで振り回される。
スーパーでデカい瓶入り牛乳が168円だったり、パソコンがデカかったり、インターネットが電話回線だったりと、細かい描写に時代を感じた。“未麻の部屋”も今だったら個人サイトじゃなくてSNSのアカウントだったりするんだろうなー。
ラストシーンは劇場に来ていたお客さんたちの間でも解釈が割れていたけれど、僕は普通に未麻が立ち直ったハッピーエンドだと思ってます。
「私は本物だよ」
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