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*振り返る*

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過去に思ったこと、過去を思ったもの
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#note初心者

消える駅

当時私のかかりつけのクリニックは
自宅から約2時間のところにあった

電車に乗っている時間は約1時間半

朝から出かけるのでどうしても通勤時と重なる

満員電車の中、座ることができないまま
その時間を過ごすことが苦痛でしかないので
毎回特急券みたいなものを購入し、座席を確保してから乗車する

金銭的には負担はかかるが、この電車でないと私は電車で出かけることができなくなってしまう

すぐに降りられな

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脳の代替え品

脳の代替え品

「双極性障害」と診断され
薬づけで寝たきりの状態から仕事復帰となったときに、あまりの記憶力のなさに愕然としたのを覚えている

肝心なことが記憶できないくせに
そんなことを記憶していてもね、って思うところだが

この、記憶できない症状のせいで色々な不都合が生じた

やろうと思っていたことを忘れる
話していたことを忘れる
自分がしていたことを忘れる

厳密に言えば「忘れる」というより「覚えていられない

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「醜さ」に耐えた日々

『これは副作用だから仕方ない』

念仏のように唱えてたときがある

「双極性障害」と診断され
クスリ漬けの日々となったとき
ほぼ寝たきりの状態が続いた

食べるものはお菓子
ご飯を作るだけの集中力も
レトルト物を温めたりレンジに入れたりすることもできなかったから

できるだけ動かなくてすむように
身の回りに必要な物を置いていた
トイレの回数も
お風呂の回数も
動くことすべての回数が減った

鏡を見

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子供の頃の記憶

子供の頃の記憶

実は子供の頃の記憶がほとんどない

自分がもっている記憶は数えるくらいのもので、あとは写真を見てのあとから植え付けた記憶ばかり

普通の記憶は植え付けた記憶だろうと思う
相反する記憶が抹消しようとしてる記憶のように思える

そこと向き合わなければいけないような気がするのだけど、どうしても思い出せない

そんな中で覚えていること

それは「寂しい」という感情

特に虐待をされていた訳ではなく
ただ「

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クスリ漬けな日々のはじまり

クスリ漬けな日々のはじまり

その病院はとても混んでいて地域では有名な病院だった
初めて行った「メンタルクリニック」でもあった

きっかけは顔面麻痺
ある朝起きたら右半分の筋肉がまったく動かなかった
右目が開かない
しゃべることもうまくいかない

それでも

『仕事に行かなくちゃ』

その思いで職場に向かった
幸い、時間の経過とともに少しだけ動かせるようになって
目は開けられて、大きくはあかなくとも話すこともできるようになった

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