脳の代替え品
「双極性障害」と診断され
薬づけで寝たきりの状態から仕事復帰となったときに、あまりの記憶力のなさに愕然としたのを覚えている
肝心なことが記憶できないくせに
そんなことを記憶していてもね、って思うところだが
この、記憶できない症状のせいで色々な不都合が生じた
やろうと思っていたことを忘れる
話していたことを忘れる
自分がしていたことを忘れる
厳密に言えば「忘れる」というより「覚えていられない」というところだろうか
そして忘れていたことは自分の力だけでは思い出すことができない
人にそのときの状況や話の流れを説明してもらい、私の中でポイントとなるキッカケがあれば思い出せる
そんなだから
「約束」ができないのだ
約束自体を忘れてしまう
人に迷惑もかけたし
自分も相当に落ち込んだ
かといって嘆いていても人に迷惑をかけ続けてしまう訳だから
なんとかしていかなければならないのが現実
そこでまず始めたのが「メモ」
事ある毎にメモをして置いておく
それを常にチェックするようにして
「忘れない」ことをするようにした
驚いたのが、メモを見直した時にも『なんだっけ?』と思うものがかなりあったということ
意識して書いていたはずなのに、その行動からすべて抜け落ちていたのだ
メモはかなり役に立ってくれた
確認できることで「安心」もできたし
何より人にかける迷惑が減った
それは娘との小さな約束にも、少しだけ効果を発してくれた
娘に対しては「迷惑」ではなく「傷」を与えてしまうから
守られない約束は、彼女の心を相当に傷つけてしまっていたのだろうと思う
それでも「メモ」は所詮「メモ」
常にテーブルにある物
外出できるようになると、テーブルの上のメモは見ることができない
テーブルの上の「メモ」では役不足になってきてしまってた
そこで私は、人生初であろうスケジュール帳を購入することにした
このスケジュール帳
書いたことを忘れてしまうことも多かったが
見られないときにもページで見たときの映像を思い出すこともできた
タイプの違う物にしたときにはその映像に慣れなくて、使いにくかったのもあってそれからはずっと同じタイプの物を愛用している
それでも
確認することを忘れて、「約束」の時を迎えてしまって迷惑かけてしまうこともまだある
だけどきっとそれは、「記憶」できていたときにもたまにはあったはず
そう思うようにして
そういう場合にはしっかり謝罪し
ありがたい事に、今では「忘れっぽい人」という認識をもって接してくれる人が周りに増えた
記憶する
→スケジュール帳に記入する
思い出す
→スケジュール帳を確認する
私の「脳」はバッグの中に入っている
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イラストお借りしました♡︎
ありがとうございます(ㅅ´ ˘ `)☆*。
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