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雑記

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#405

21.生き詰まりの妄想話

21.生き詰まりの妄想話

これまでの人生で、定期的に思い出す分岐点が2つある。

「あんた、東京行け」と言われたこと。
「三人目、いる?」と聞かれた朝。

わたしは全て断ってきた。

その人はいつも、かっこいい自転車に乗っていた。今思えばあれはロードバイクというものだったのかもしれない。レースに出そうなタイトな服に、サングラスがトレードマークのおじさんだった。街のあちこちで見かけるので、知らない人だったけどみんな知っていた

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15.理解しなくていいからどうか、突き放さないでくれないか。

15.理解しなくていいからどうか、突き放さないでくれないか。

小学校低学年の頃、自分は「女の子ではない」なら「じゃあ男の子なんだろうなぁ」と思っていた。「じゃあ男の子になりたい」と男か女の2択しか知らないわたしはズボンを履いて乱暴な言葉を遣えば男の子になれると思っていた。

中学生くらいのときにトランスジェンダーという言葉が世に出始めて、その時はよく理解できなかったけれどズボンを履いても乱暴な言葉を遣っても「男の子」にはなれなかったので「じゃあそれなのかもし

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14.黄泉の日

14.黄泉の日

すごくすごく、個人的なお話ですが、4月3日に佐賀新聞に掲載された「記者日記」で、わたしが言いたかったもう一つのこと。

3年前の4月3日「祖父のノート」という記者日記を書いた。亡くなった祖父に習い、葬儀の日から日々をノートに綴るようになった。3日でちょうど7年目になる。それを日々の「記録」として綴ってきたが、ある文章を読んで、意識が変わった。
 
作家の岸田奈美さんが、「note」に公開している「

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11.見えない者へ祈る

11.見えない者へ祈る

ある記事を読んで、世の中には未解決な問題を抱えて生きている人々が存在すること、それが一向に解決せず、問題を抱えたまま亡くなってしまう人がいる現実を見た。

ふと、彼らは幸福を感じた時に、心から喜ぶことは出来ているのだろうかと疑問に思った。実態の見えぬ空気のようなものを背負い、いくつ笑おうが次の瞬間には、現実に引き戻されているのではなかろうかと心配になった。

そんなことを考えていたら、急に祈りたく

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13.朝の空気は目に見える(気がする)

13.朝の空気は目に見える(気がする)

先日、久しぶりに朝日を見た。仕事が昼からの出勤に変わってから、朝日とは無縁の生活を送っていた。

その日はたまたま早朝に目が覚めて(というか1時間ごとに目が覚めてしまいほぼ眠れなくて)開けっ放しのカーテンから刺す朝の光に誘われ、ベッドから起き上がった。
そこには黄色と赤を真ん中から横に二つに割ったようなコントラスト高めの朝日が、見事に真っ直ぐこちらを見ていた。直射日光。日焼けする、と思った。

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12.canser

12.canser

お坊さんの法話を何となくずっと
忘れたくなくて、書き留めておこうかと。

7日は父方の祖父の7回忌でした

近所の幼稚園で「先生」と呼ばれて
園児と一緒に遊ぶこともあるというお坊さんが
ある女の子と「お医者さんごっこ」をした話。

女の子がお医者さん役で
お坊さんは患者さん役。

「今日はどうしましたか?」
「ちょっと熱があって...」

と、お坊さんに聴診器をあてる女の子。病名は
「ガンですね」

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10.スランプ

10.スランプ

何年も表現を続ける中で、急にその表し方が分からなくなることがある。絵も描きたくない、音も聴きたくない、視界に何も入れたくない。そのうち何も考えられなくなり、感情を表すことさえも放棄してしまう、能面のような時間が度々訪れる。これがきっと俗に言う、スランプ状態なのだと思う。

脳が仕事を放棄するので、勿論日々の業務は捗らない。言葉も脳を経由しないので、言わなくてもいいようなことが半開きの口から駄々漏れ

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9.世の中の価値観

9.世の中の価値観

ものすごくいい、と思うのに
なかなか世に出ない作品が沢山ある
もったいないな、とも思うけれど
実際のところそれは、本人にしか分からない

もっと有名になるべきだよ!

なんて言われたところで
簡単に有名になんてなれないし、だからこそ
この範囲でいいのかもしれない
この範囲で収まるべきかもしれない
ここを超えたら、価値が変わってしまうのかもしれない

万人向けではない、が刺さる人には刺さる
そんな作

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8.ゆるゆるでふわふわなゆるふわ

8.ゆるゆるでふわふわなゆるふわ

平然を装いつつも隠しきれなくて
気にしては背け、気にしては背ける日々だ
こんなん自分らしくないなと思うけれど
そもそもらしさとは。らしさとは何ぞや
触れなければ壊れることがないアレだ
厳重に守って護ってそれでも指一本ですぐ崩壊するアレだ
崩壊の先の再構築が見込めなければ
絶対的に死守せねばならんアレだ
なんて思いつつも一日一日を生きていくと
そんな日もあったな、なんてあっさり過去になるわけで
そん

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7.好きだから、描きたくなる

7.好きだから、描きたくなる

好きだから、描きたくなる
描きたいと思うのは、好きだから
今まで無意識だったけれど、言葉にすると結構
存在感というか、威力あるなと思う

描きたい気持ちに素直に生きたいもんだ

服の写真は京都駅

6.覚えていることが出来るのなら。

6.覚えていることが出来るのなら。

自分のことを忘れて欲しくない人が沢山いる
忘れて欲しくないから
わたしはここにいるよ と叫ぶ
自分の怠りのせいで忘れられそうになるのなら
そんな勿体ないことしてはいけない
私の行動ひとつで覚えててくれるなら
動くしかないと思う

5.世知辛い

5.世知辛い

何か物事に執着しすぎると目の前との距離が無くなり周りが見えなくなる

そんな時に発した言葉など脳内で考える余裕もないもんだから
発した瞬間に目の前の壁にぶつかりすぐに跳ね返されるような簡単なものでしかない

だからといって後で冷静になり
あの時の会話はちょっといつもの自分じゃなかったわ、あれは本心じゃない
などと言ったところで結局いつの自分が本心なのか分からない

良いものを、自信のあるものを発し

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4.またね

4.またね

またね
なんて言葉で
明日も明後日もその先にも
あなたに会える未来が続いているような
そんな気になる
「また」の日を信じて
次の「またね」に期待して
そしていつか
またね、が無くなる距離を期待してる

3. 日常は時に、誰かの最期になる

3. 日常は時に、誰かの最期になる

日常は時に、誰かの最期になる
最期の言葉なんて、選べない

地球の精神科医でもないので
地球の心情はわからない
確実に回避する術は持ち合わせていない、ならば

あなたが望むなら、喜んで。なんて

2020.04.15