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32.アディショナルタイム
気付いたら9月になっていた。
月1noteの更新が途絶えてしまったが、10日までアディショナルタイム扱いにしたいと思う。まだ8月。
ここ数ヶ月、仕事面、創作面共に立て込んでいた。
否、今までが静かすぎたのかもしれない。凪からの大荒れ。
ありがたいことに年末までは、波に飲み込まれまいと、気を張る日々が続く予定。
打ち合わせやメールの返信、スケジュール管理をする度にマネージャーが欲しいと思う。
28. leap day
前回の閏日は、高校時代の友人と3人で食事をした。
本来ならばその日は、KingGnuの福岡公演に行くはずだったが、新型コロナウイルスの流行により中止になった。
あれから4年。
一人は2児の父となり、もう一人は結婚した。
一方わたしは、職場も住所も苗字も変わらず4年前と同じ環境で今日も生きている。
他者と己の人生を比べるものでも無いが、4年の月日はわりと重いな、と改めて思う。
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27. Age of Aquarius
年が明けて3週間が過ぎた。
あの元旦の日に思い浮かんだ人たちを守りたい、今以上に大切にしたいと思った。
ほどけた距離を手繰り寄せて、会いたい衝動で強く引いて、生きている限り、いつか訪れる最期まで、大切な人に触れていたい。
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昨年は、願わくば永遠に眠りたい冬だった。
鬱陶しい春の陽気に胸焼けする日々だった。
寄せては返す波のような夏は、全てを変える秋への予兆だったのかも
23.あんた、もっと笑いんしゃい
祖母に言われた言葉が、ずっと心に残っている。
「あんた、もっと笑いんしゃい」
見事に無愛想な初孫だった。
笑顔の写真は少なくとも、祖母が持っていたアルバムには無かった。自分の笑った顔が嫌いだったわたしは、カメラを向けられてもガンを飛ばすことしかできなかった。
今更だけど、少しずつ笑えるようになったんだよ。写真に残せなくてごめん。
通夜と葬儀を終え、祖母の家の周辺を散歩していると、建物の隙間から
21.生き詰まりの妄想話
これまでの人生で、定期的に思い出す分岐点が2つある。
「あんた、東京行け」と言われたこと。
「三人目、いる?」と聞かれた朝。
わたしは全て断ってきた。
その人はいつも、かっこいい自転車に乗っていた。今思えばあれはロードバイクというものだったのかもしれない。レースに出そうなタイトな服に、サングラスがトレードマークのおじさんだった。街のあちこちで見かけるので、知らない人だったけどみんな知っていた
20.ぺトリコールとマールボロ
「俺は先に地獄へ行くから、お前も悪いことして地獄に来いよ。待ってるから。」
地獄のような絵が描けたら、ふと
彼の言葉を思い出した。
彼はたぶん、悪い事をした人だった。
孤独を愛しつつも、とても寂しがり屋だった。
彼は傘が嫌いだった。
青く澄み渡る空が好きだった。
ぎこちない沖縄訛りは
魅力をより一層引き立たせた。
本心が見えない人だった。
体温の低い言葉を交わす日々だった。
だからわたしの