12.canser
お坊さんの法話を何となくずっと
忘れたくなくて、書き留めておこうかと。
7日は父方の祖父の7回忌でした
近所の幼稚園で「先生」と呼ばれて
園児と一緒に遊ぶこともあるというお坊さんが
ある女の子と「お医者さんごっこ」をした話。
女の子がお医者さん役で
お坊さんは患者さん役。
「今日はどうしましたか?」
「ちょっと熱があって...」
と、お坊さんに聴診器をあてる女の子。病名は
「ガンですね」
「今すぐ手術しましょう」
椅子を集めて作ったベッドに横たわり手術開始
メスでお腹を切り、そこに粉薬のようなものを蒔いて、傷口を閉じる大手術
「もう大丈夫ですよー!」で無事成功。
ありふれたごっこ遊びがこんなに印象に残ったのは
2週間前、母方の祖母をガンで亡くしたからだと思う
ガンという病気が
腹を切って粉薬蒔いて腹閉めて「はいOK!」で日帰り手術なら
どんなに良かっただろう
入院した方が設備も整っているし安心だし
だけどコロナだから、入院したら会えなくなってしまう
だからきつくても、自宅療養を選んだ祖母の体を日々蝕むガンが憎くて
たまたまTVから聴こえてきた
「がん細胞をぶっ殺してやりたい」と
力強く唄う竹原ピストルに
激しく共感する日々だった
David Bowieがガンで亡くなった時も
同じことを思った
わたしの祖父は小学校の校長先生をしていたので「先生」の流れでこの話を法話に選んだのか、真意は分からないけれど
法話でガンの話を聞くなんて、思ってもいなかったので強烈だった。
遺伝子変異によって生まれてしまう
誰でもなり得る身近な病気を毎回憎んだところで
自分にはどうにも出来ないことは分かっている
自分に出来ることは
必ず終わりが来る人生を、どう生きるか
必ず終わりが来る人達と、どう過ごすか
亡くなってから葬儀までに雨が降ると
その人は"寿命"だったという話を
聞いたことがある
「全部晴れたね」
そう呟く母の言葉に、何も返せなかった。