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黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐

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新たな政策が国を分断することになり、ゼムラは〝マギラ〟に取り憑かれた人びとを世界中から呼び集めて、巨大都市建設を推し進めてゆきます。  サムとナジムと人々たちは、しだいに川辺に追…
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<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第56話

ゼムラ一族の過去 -1  ゼムラは、その取り巻きのほとんどを〝マギラ〟の国からやってきた…

瀬﨑正人
11か月前
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<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第57話

ゼムラ一族の過去 -2  やがて陽がかたむき、山の麓にならんだ店の軒先が暗くなると、人び…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第58話

対する力 -1  ゼムラは、集めた重臣たちをまえにこう宣言しました。 「かつて、サムの一…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第59話

対する力 -2  ゼムラは、自国に有するありあまる財力を持ちこみ、つぎつぎに大規模な事業…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第60話

対する力 -3  しかし集まった人びとにとって、サムの示したその理想のすがたは、現実生活…

瀬﨑正人
11か月前
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<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第61話

対する力 -4  この身近な結論づけによって、教師と親は、自分のことばと行動に、大いに、…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第62話

放火 -1  それは――、突然の出来事でした。  不夜城と化した街の中心部から火の手が上がり、国の繁栄の象徴ともいうべき建物が、あれよあれよというまに黒煙のなかに呑みこまれてゆきました。  この建物こそが〝マギラ〟の本拠地であり、当時、最上階の広間には大勢の人びとがつどい、祝いの宴がもよおされ、ゼムラは主催者としてその席に臨んでおりました。  建物の入り口付近で出火した炎はおりからの乾いた風にあおられながら、 煌びやかな祝いの花輪や飾りにつぎつぎに燃え広がると、 たち

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第63話

裁判 -1  この火事で、ゼムラ党の重臣と一族の代表、そして、世界中から招かれた〝マギラ…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第64話

裁判 -2 「しかーも、このなかには、さきの大火災で家族を失い、癒えぬ痛みをかかえたまま…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第65話

裁判 -3  サムは、ここまでのあいだ、かたるべきことばを失っておりました。  ここでは…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第66話

裁判 -4 「ねがい? ……だと、」 「わたしは罪を犯しました。  それは偽りのない事実…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第67話

ナジムの企て -1  その日――、 夕暮れ近づく街なかを、ながい影を曳きながら、武装した…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第68話

ナジムの企て -2 「……この〝マギラ〟の中には、ゼムラですらコントロールすることのでき…

瀬﨑正人
11か月前

<連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第70話

遺書 -1  計画の潰えた……裁判のあと、 行方しれずとなった夫を見つけだせないまま部屋にもどったカナイは、寝台の上にその封筒を見つけました。  中には三通の遺書がしたためてあり、 一通はじぶん宛てに、一通はヨキ王妃宛てに、さいごの一通はゼムラに宛てられてありました。  自分宛ての遺書をよみおえたカナイはすぐに従者をよび、ゼムラに宛てられた遺書を託して、 自分は取るものもとりあえず車をよんで、ヨキ王妃のもとへ急ぎました。 ・ ♢♢♢   最愛の妻カナイ へ わた