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Ichizo Yoshioka の新世界

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2022年10月の記事一覧

Muddeled Man / Stella Rose

音楽を聴いて嫉妬することがある。今の俺にこれは作れないと感じたとき。どうやったらこんな曲の構成が思いつくんだろうと思ったとき。すばらしい曲であればあるほど、リスナーとしての俺は歓喜し、作り手としての俺は凹むので、聴いていてちょっと疲れる。

この曲は一聴した感じ、やりたい放題やってやがるという印象を受けるけど、それはノイズによりカモフラージュのせい。天才の様相をした秀才。これは天才が作ったものだと

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Walls and Bridges / John Lennon

聴いてそうで聴いてこなかった音楽を、今さらこっそりまじめに聴くシリーズ。

ビートルズのことは好きだ。ビートルズフリークというわけではないけど、いちおうアルバムはひと通り聴いて、そのなかでも好みの作品があったり、ビートルズはやっぱり中期がいいですよ!なんてことを酒場でウダウダと話せる程度に熱はある。

ただし、ジョン・レノンのソロ作品をアルバム単位で聴いたことがなかった。もう15年くらい前にベスト

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atonement / Winter

LAのバンド、Winterの新譜「What kind of are you?」より。

うわー、これこれ、この感じ、めっちゃ好き!という気持ちが大きくて、逆にしばらく感想が出てこなかった。おいしすぎるごはんを食べたときに「うっっっま!」しか言えなくなるのに似ている。

シューゲイザーとかドリームポップと言われる音楽は、この10年のあいだに爆発的に増えた。その手の音楽が大好きな俺にとって、幸せなムー

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Untethhered / PVA

ロンドンの三人組 PVA のデビューアルバムより。インダストリアルな音作り、なのにどことなく大衆に向けられている、ちょうどいいバランス感が、いいバンド見つけたぜ俺と思わせてくれる。グラミー賞にノミネートまでされてたらしいので、知る人ぞ知るということでもないみたい。

人力でやってます!感がとてもいい。そしてバンドをやっていない俺にはそれがうらやましくもある。人はビートだけで歌えるし、ビートはそれだ

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スケボーと身体記憶

数ヶ月ぶりにスケボーに乗った。

一年くらい前に自転車が盗まれてしまって、なんとなく新しいやつを買う気になれず、そういえばスケボーがあったなと思い、近所の移動はすべてスケボーですることにした。

あくまで移動手段なので、こむずかしいトリックにはまったく興味を持たず、ただ安全に快適に、そしておもしろく移動することだけに専念してある程度の練習を重ね、スムーズに移動できるようになっていた。

そんな矢先

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路上ライブ

音楽を作る方法と、音楽を発表する方法を交互に考える。

やっぱり音楽は発表して、誰かに伝えてなんぼだと思う。ただ作っているときはそれをあまり意識しすぎないほうがいいと思う。

なんとなく路上ライブなんかがしたいと思いついた。現実的にそれができるかどうかはぜんぜんわからないけど、どんなセットを組んでやればいいかな、みたいなことを考えていると、だんだんワクワクしてきた。

路上ライブは、オンライン配信

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音楽的財産

ひきつづき歌もの曲の演奏を練習している。ギターのフレーズがまだ定まり切っていなかったので、形を整えつつ、弾きながら歌を歌う練習と、あとはシンプルに歌を練習する。

ちょうど10年前の今ごろ、生活のほとんどを賭けていたバンドはなんとかミナミホイールに出演できて、それなりの成果が出たところで俺は脱退した。それ以降俺はバンドマンではない。

バンドマンは頻繁にスタジオに入って練習をする。ライブのために曲

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いい音。

イヤホンのケーブルを買った話。

数週間前にBluetoothイヤホンの片方を失くしてから、前から持っているSHUREのちょっといい有線イヤホンをメインで使っている。

音がいいので、有線はちょっと煩わしいけど、これのおかげで音楽を聴くことが楽しくなりはじめていた。

ただ、右側の音が途切れることがあった。このイヤホンはケーブルをイヤホン部分から取り外して交換することができるタイプで、ケーブルのカ

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サボらないほうがたのしい。

昔からサボり癖がある。隙があればサボっていたい。サボるということは、本来の予定をすっ飛ばして、強制的に自分のためだけに時間を生み出す魔法のような判断だと思っているところがある。

仮に1時間サボることができたとする。1時間使いかたで人生が劇的に変わることほとんどない。「この1時間をどうやって有意義に過ごそうか」と考えているあいだに、だいたい1時間は終わる。あらかじめ1時間サボる前提で予定を立てる、

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ちょうどいいセット

ちょうどいいセット

歌もの曲をこれからどんどんたくさん作っていこう、いろんなことを試してみようと思って、頭のなかでいろんな方法を考えてみた。ひとりで作ってひとりで演奏するので、リアルタイムに演奏する音だけじゃなくて、ある程度あらかじめ作った音なんかを同期させるので、音楽的な制約がほとんどなくなる。

オンラインでのライブ配信する予定しかないので、別に機材をコンパクトにまとめる必要はないのに、現場でライブする場合のこと

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愛着とか。

ー ハンディレコーダーのケースを外してかばんの中にしまうことにした。どれだけ取り出しやすいようにかばんにしまっておいたとしても、ケースを外して、そのケースをかばんにしまってという動作がストレスだった。あーめんどうくさいと感じてしまうと、もうハンディレコーダーをかばんから取り出さなくなる。

ケースに入れていたのは、壊したくないというより傷をつけたくなかったから。それが物を大事にしているということだ

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Ableton Note

来年、iPhone から Android に乗り換えるつもりでいる。そのつもりではいるのだけど、今とても気持ちが揺れている。

Ableton Live でおなじみの Ableton が、Ableton Note という現時点で iPhone でしか使えないアプリをリリースした。このアプリのコンセプトがめちゃくちゃにいい。Note にスケッチするように、作曲のアイデア出しに的を絞り切っているのだっ

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手応えのつくりかた。

歌ものソロ活動の第一歩目、GIALLO LIVE ONLINE でのライブが昨日終わった。

これまでいくつかのバンドや個人的な活動で、第一歩目を踏み出してきて思うのは、やっぱり最初の手応えは大事だということ。昨日の演奏で手応えを感じた。この活動は続けたほうがいいと感じた。

それとあと、手応えは作れるということがある程度わかった。つまり、準備、練習だ。お客さんの反応なんかはそのときにならないとわ

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SOPHIA

SOPHIA が9年ぶりに復活したというニュースを見て、久しぶりに曲が聴きたくなった。

はじめて聴いたのは俺が中学生のころ、『進化論 〜GOOD MORNING! -HELLO! 21st-CENTURY〜』だった。当時「なんだか変な曲だなぁ」と思いながら、それでも癖になってしまって、本当に何回も何回も繰り返し聴いた。今思えばいわゆるSOPHIAっぽい曲ではなくて、いろんなことを試してる時期だっ

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