SOPHIA
SOPHIA が9年ぶりに復活したというニュースを見て、久しぶりに曲が聴きたくなった。
はじめて聴いたのは俺が中学生のころ、『進化論 〜GOOD MORNING! -HELLO! 21st-CENTURY〜』だった。当時「なんだか変な曲だなぁ」と思いながら、それでも癖になってしまって、本当に何回も何回も繰り返し聴いた。今思えばいわゆるSOPHIAっぽい曲ではなくて、いろんなことを試してる時期だったのか、「なんだか変な曲だなぁ」という感想はある程度的を射ていたのかもしれない。
そのことを思い出しながら、『進化論 〜GOOD MORNING! -HELLO! 21st-CENTURY〜』を、それから21年経った今の俺が聴いてみた。音楽のおの字もわかっていなかった中学生の俺と今の俺ではずいぶんと聞き方も変わっているだろうと思ったけど、やっぱり変な曲だなぁと、さっそく感じることになった。
ただその変な曲の変な部分の招待がだいたい言語化できるようになっていた。まず、60年台のUKロックのオマージュみたいなフレーズが多い。
なぜそこに「変な曲だなぁ」を感じるかというと、J-POPにそのオマージュが当てはめられているものがそんなに多くないからだと思う。おたのしみ要素として、古い音楽の風味が、当時の、しかもビジュアル系的な立ち位置にいたSOPHIAがやっていたということが、絶妙な違和感を醸していたのだった。
SOPHIAは、たぶんちゃんと売ろうとして売れたバンドだろうと思う。そんなオーバーグラウンドで闘うことを前提としたバンドが、そんなマニアックなやりくちで曲を作って、しかもそれがちゃんと売れていたのだから、ほんとうにすごいと思う。奇をてらおうしたのではなくて、ちゃんとそこにはリスペクトがあり、だからこそオマージュとして成立しているんだなぁ、と36歳の俺は思う。
中学生のころの俺にこんな話を聞かせたら、うるせえじじいだな!と思われそうだけど。
今日のMUSICTRICAL
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