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#高校生
ぼやけた世界の方がすきだから。
コンタクトを買ったけれど、ずっとつけないでいる。ぼやけた世界の方が好きだから。
みたくないもの、ききたくないこと、たくさんあるので五感を1つ鈍らせて歩いている。
夜の雨の街は、車のライトが眩しくて、赤が。電灯の光が縦や横に伸びたり縮んだり、黄色が。水たまりに映る赤と黄色が、溶けて混ざり合いそうだった。
目を少し細めて、そうすると光の筋がもっと伸びて、気づいたら泣いていた。
もともとぼやけてい
毎日、なんとか、生きれない。
「もうつかれたよ」
今朝、また伝わらなかった。
いつもどおりの朝、いつもどおり母親は私を急かす。なにやってるの、また遅刻かよ、急げよ。またそうやってわざと遅れようとしてるんでしょ。
母親から逃げるように洗面所に行って、電気もつけずにぐしゃぐしゃな髪の毛をブラシで梳かす、となりにある洗濯機が揺れている、学校行きたくないよ
パチッ
電気がついた、リビングから母親が追いかけてきた、そんなんやったって何
初めて学校をサボった
2021-05-25
母親と喧嘩した。
私が学校に行こうとしなかったからだ。もう限界だった。
憂鬱な朝。
いつものようにギリギリの時間にシャワーを浴び、洗面所でドライヤーで髪を乾かそうとした。
その瞬間、母親は私のドライヤーを奪った。
「もう学校間に合わないから、そのままで行きなさい」
濡れた髪で学校に行ったら、クラスメイトにどう見られるか、想像するだけで震えた。嫌に決まっている。
私はド
恋をしなくても頬は染められる
2021-04-27
学校帰りに、恋の始まる音をきいた。
「こいつ、お前のこと好きなんだってよ!!」
「え、そんなわけないそんなわけない!!違うから!!違うから!!!」
中学一年生だろうか。まだ丈があっていない制服を着て、その男の子ははしゃぎながら頬を赤らめていた。
初々しくて、甘酸っぱくて、微笑ましかった。
私も恋をして、いつかあの男の子みたいに頬を染めるのかな、と想像してみた。気持ち悪