名もなき腐女子唯
江戸時代の吉原を舞台にした花魁小説です。 自分の好きなアイドル達を見ていて、まるで遊郭の遊女や花魁達の世界のようだと思い書き始めました。安野モヨコ先生のさくらんや、時代小説剣客商売のオマージュかなりあります。
ほぼ腐女子事、BLについて語っています。
ジャニオタで腐女子で、彼氏いない歴=年齢だった私が、8年近くにわたり行ってきた婚活で結婚に至るまでを書いた記事です。
中世イギリスエリザベス女王治世下のロンドンを舞台にしたBLです。恋に落ちたシェークスピアを観て、なんで折角当時は男が女役やってたのにBLじゃないんだ!と腐女子前回で思い書いてしまいました。ちなみにnoteで小説これ以上増やすとゴチャゴチャしそうなので、下記をクリックするとアルファポリスにとびます。
望郷は、YouTubeでマツコさん達、所謂オカマタレントと言われる方々の番組を見て思いついたオリジナルBL小説です。会話のみですが、性表現初っ端からありなのでお気をつけください。純朴農家青年兄×元オネエタレント弟のBLです。
昼見世は客が少なく遊女達はゆっくり過ごす事が多いのだが、最近は源一郎の幼馴染だという男が頻繁にやってくるようになった。今日も当然のようにやってきたその男は、お…
かなり間が開いた上にタイトル少し変えましたが、こちらの続きを書いていきます。ちなみにここからはKAT-TUN事より私の話中心になるので、興味ない方は回れ後ろでよろしく…
「見張りはうちだけでなく、蔦谷様の方でも用意してくれると言っていたが、遊女総出となると気は抜けないな」 「蔦谷様は粋なお方ですからね、みみっちい事はしたくないん…
前回の続きです。 今でこそ推し活という言葉が生まれ TVでもYouTubeでも当たり前に皆推し推し言ってますが、2008年頃は、子どもの内ならまだしも、大人がアイドルに夢中と…
懐古話しばかりで申し訳ありませんが 【腐女子が仁亀KAT-TUNにハマった訳】では省略した、2008年について語りたくなったので書いていきたいと思います。 ちなみにここでは…
あの日から毎日のように夢に見る。亡八に連れて行かれ消えて行くお凛の背中。必死に追いかけ転んだ先に、今度は海が現れる。 『海!』 ようやく自分に会いにきてくれ…
その日、お凛の住み替えはひっそりと行われた。お凛を見送る事は、誰一人として許されず、迎えにやってきた見知らぬ男に連れられ、お凛は幼い頃から暮らしてきた玉楼を去…
暗く殺伐とした折檻部屋を、男女の睦み合う息遣いが、淫靡な空間に染めていく。 「…すまない、すぐに助けてやればよかった…」 「クッ…あっ…」 伊蔵の獣のような…
「は?何を言ってるんだい?」 源一郎が目覚めたと聞き、喜び勇んで駆けつけたお吉の顔が、怒りを湛えた般若に変わる。その圧に与しそうになる自分を奮い立たせ、源一郎…
もう、どれくらい時間が経ったのだろう? 折檻部屋に入るやいなや、乱暴に両手足を後手に縛られ、猿轡を無理やり噛まされ、梁に吊るし上げられたお凛は、溺れる程の井…
「まったく、なんで私があんたみたいなヤブ医者と一緒にいなきゃいけないんだか。もう手当が終わったならとっとと帰ればいいだろ」 「誰がヤブ医者だよ!」 「あんたに決ま…
紫の上客である蔦屋を引手茶屋まで迎えに行き、夜見世とともに玉楼で始まった宴席で、梅は、酒や料理の匂いにいつもの如く吐き気を覚えながらどうにか堪える。新造出しが…
今夜は中々客入りがいい。 源一郎は、入り口から大広間まで、玉楼一階全体を見渡せる内所で、お吉と共に遊女や奉公人達の様子を見張る。源一郎が内所に留まり、かつて…
「いいかい、あんたはね、玉楼どころか、吉原一だった夕霧や佳乃と並び立つ花魁になる特別な新造なんだ。だからこそ水揚げも、あんたと紫を描いてもらったあの四季の間でで…
今朝未明、楼主として数多くの女を目利きし、花魁に育てあげてきた父虎吉が亡くなった。享年65歳。今年に入ってからは特に健康状態が悪く、ずっと覚悟はしていたものの…
(もう時間がない、はやく!はやくしないと…) 源一郎と話し終え、襖を閉めて廊下へ出た途端、お凛は周りに注意を払いながら足早に開かずの間へ向かう。いつ行動を起こす…
2024年8月28日 16:18
昼見世は客が少なく遊女達はゆっくり過ごす事が多いのだが、最近は源一郎の幼馴染だという男が頻繁にやってくるようになった。今日も当然のようにやってきたその男は、お気に入りの遊女篠と、数人の新造を侍らせ座敷で酒を飲んでいる。「またまた、公孝様ったらご冗談ばかり」「いやいや!もし妻より先に君に出会ってたら俺は絶対君を身請けしてた」「失礼致します」 と、いつものように公孝が篠を口説いているとこ
2024年8月19日 11:46
かなり間が開いた上にタイトル少し変えましたが、こちらの続きを書いていきます。ちなみにここからはKAT-TUN事より私の話中心になるので、興味ない方は回れ後ろでよろしくお願い致します。さて、楽しかったQUEEN OF PIRATES大阪参戦を終えた次の日の早朝私はC様Y様より一足先に新幹線に乗って、KAT-TUNのアルバムを鬼リピしながら家路につきました。しかし、正確な日にちは覚えてないの
2024年7月31日 09:21
「見張りはうちだけでなく、蔦谷様の方でも用意してくれると言っていたが、遊女総出となると気は抜けないな」「蔦谷様は粋なお方ですからね、みみっちい事はしたくないんでしょう。今夜は水戸藩や尾張藩の大名達も訪れて花火の出来を競うみたいですし、玉楼の遊女に注目が集まるかどうかは怪しいところですが、遊女達にはもう話がまわっていて大はしゃぎですよ」 隅田川の水神祭には、武士も町人も貴賤問わず多くの人々が花
2024年7月3日 20:39
前回の続きです。今でこそ推し活という言葉が生まれTVでもYouTubeでも当たり前に皆推し推し言ってますが、2008年頃は、子どもの内ならまだしも、大人がアイドルに夢中とか恥ずかしいみたいな傾向があり特に当時、私は楽器店のピアノ講師としてクラシック中心に教えていたのでクラシックってお堅いイメージあるしジャニオタだけならまだしも、腐女子で三次元同人活動までしてるとバレたら人生終わると本気
2024年6月29日 16:53
懐古話しばかりで申し訳ありませんが【腐女子が仁亀KAT-TUNにハマった訳】では省略した、2008年について語りたくなったので書いていきたいと思います。ちなみにここでは彼らのことも勿論書きますが、私のピアノ講師していた頃の思い出と、今の思いなどの比重が高くなるかと思いますので、興味ない方は回れ右でお願い致します。さて、ファンではない人々から見た昔のKAT-TUNイメージといえば、おそらく
2024年6月26日 10:07
あの日から毎日のように夢に見る。亡八に連れて行かれ消えて行くお凛の背中。必死に追いかけ転んだ先に、今度は海が現れる。『海!』 ようやく自分に会いにきてくれたのだとたまらず大声で叫ぶも、海は梅には目もくれず、見知らぬ女性と仲睦まじく歩き去って行ってしまった。悲しみに打ちひしがれ泣いている梅の頭上から、不意に懐かしい声で名前を呼ばれる。『梅?』 目の前にいたのは、女衒に売られた日から
2024年5月31日 08:38
その日、お凛の住み替えはひっそりと行われた。お凛を見送る事は、誰一人として許されず、迎えにやってきた見知らぬ男に連れられ、お凛は幼い頃から暮らしてきた玉楼を去っていく。 『おまえは特別に、中見世の松葉屋へ住み替えることになった。おまえが玉楼に与えた損害を考えたら破格の扱いだ』 松葉屋へ向かう道すがら、お凛は源一郎の言葉を思い出し皮肉な笑みを浮かべる。幼い頃から恩着せがましく言われてきた特
2024年4月21日 07:43
暗く殺伐とした折檻部屋を、男女の睦み合う息遣いが、淫靡な空間に染めていく。「…すまない、すぐに助けてやればよかった…」「クッ…あっ…」 伊蔵の獣のような欲望を目の当たりにした時、お凛は、乱暴に犯されることを覚悟した。しかし伊蔵は、折檻で痣だらけになった身体を、まるで壊れ物でも扱うように優しく愛撫し、お凛も気づけば切なげに声を上げていた。 伊蔵のまらが、いよいよそこに当てがわられ、ゆっ
2024年3月25日 08:09
「は?何を言ってるんだい?」 源一郎が目覚めたと聞き、喜び勇んで駆けつけたお吉の顔が、怒りを湛えた般若に変わる。その圧に与しそうになる自分を奮い立たせ、源一郎はお吉を真っ直ぐ見たまま言った。「だから、お凛を松葉屋に住み替えさせると言ってるんだ」「なに生ぬるいこと言ってるんだい!あれは千歳屋様を殴って逃げだしたばかりか、楼主であるあんたに怪我させたんだよ!中見世に住み替えなんて罰にもなりゃ
2024年2月8日 19:50
もう、どれくらい時間が経ったのだろう? 折檻部屋に入るやいなや、乱暴に両手足を後手に縛られ、猿轡を無理やり噛まされ、梁に吊るし上げられたお凛は、溺れる程の井戸水を際限なくぶっかけられた。季節柄その冷たさは耐えられないものではなかったが、緊く巻かれた縄が、水と自分の身体の重さでみるみる深く皮膚に食い込んでいき、お吉と男達に竹篦で叩かれるたびに、その激しい痛みと苦痛で気が遠くなっていく。『あん
2024年1月31日 18:58
「まったく、なんで私があんたみたいなヤブ医者と一緒にいなきゃいけないんだか。もう手当が終わったならとっとと帰ればいいだろ」「誰がヤブ医者だよ!」「あんたに決まってるだろ?先代は名医だったが、後継が放蕩息子のあんたじゃ先が思いやられる」「いつの話してんだ?俺はもう心を入れ替えて立派な医者やってんだよ」「人間の本性なんてのはどんなに取り繕っても変わりゃしないさ。心入れ替えたんじゃなくて、結局家
2023年12月21日 19:18
紫の上客である蔦屋を引手茶屋まで迎えに行き、夜見世とともに玉楼で始まった宴席で、梅は、酒や料理の匂いにいつもの如く吐き気を覚えながらどうにか堪える。新造出しが終わった頃から、海に会えない悲しみも相まってか、身体に纏わりつくような気怠さは常に抜けない。 それでもここ数日は、お凛と開かずの間で久々に腹を割って話せたおかげで心は幾分晴れやかになっていたが、水揚げが行われる今日は、お凛の憂鬱に引き摺ら
2023年11月27日 18:10
今夜は中々客入りがいい。 源一郎は、入り口から大広間まで、玉楼一階全体を見渡せる内所で、お吉と共に遊女や奉公人達の様子を見張る。源一郎が内所に留まり、かつて父の特等席だった火鉢の前に座るのは今日が初めてだ。 父は、一度家出した源一郎を中々許さず、帰ってきてから暫くの間、中郎、二階廻、寝ず番、見世番と、奉公人達がする仕事全てやらされた。 晩年は父も大分源一郎を頼るようになり、番頭を任せられ
2023年11月11日 17:09
「いいかい、あんたはね、玉楼どころか、吉原一だった夕霧や佳乃と並び立つ花魁になる特別な新造なんだ。だからこそ水揚げも、あんたと紫を描いてもらったあの四季の間でできるんだよ。千歳屋様に気に入られたあんたは本当に幸せ者だよ!」「…」 上機嫌で話し続けるお吉の言葉に不快感を覚えながら、お凛は、このまま大火事でも起きて水揚げなどできなくなればいいと願う。しかし当然、そんな事態は訪れず、お凛はあっとい
2023年10月22日 20:08
今朝未明、楼主として数多くの女を目利きし、花魁に育てあげてきた父虎吉が亡くなった。享年65歳。今年に入ってからは特に健康状態が悪く、ずっと覚悟はしていたものの、死はあまりにも呆気なく唐突に訪れ、源一郎は悪い夢でも見ているような感覚に囚われる。「まったく、何も花里の水揚げの日に死ななくてもいいのに、縁起が悪いったら」 長年連れ添った夫が亡くなったというのに、いい迷惑だとでも言いたげなお吉の
2023年10月2日 20:16
(もう時間がない、はやく!はやくしないと…) 源一郎と話し終え、襖を閉めて廊下へ出た途端、お凛は周りに注意を払いながら足早に開かずの間へ向かう。いつ行動を起こすか、ずっと機会を伺っていたがもう迷っている猶予はない。お凛は今すぐ、あの短刀で命を断つと決めたのだ。 幸い誰にも会うことなく開かずの間にたどり着いたお凛は、急いで中へ入りこむと、引戸に耳を当て、外から誰の足音も聞こえてこないことを確