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2022

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2022年11月の記事一覧

競争とサバイバルの中で(エッセイ)

競争とサバイバルの中で(エッセイ)

昨日の日記はいささか早足だった。整理すると、要点は二つあった。

①競争とは究極のコミュニケーションだということ

競争が成立するためには、参加者相互の平等という前提を共有していなければならない。参加者が平等性を感じて、全員が勝利への欲望していることが、競争が成立する条件となる。

ホイジンガは人間と動物の差異に「遊び」を挙げたけれど、それも「前提の平等を共有し、勝利を欲望できるのが人間」だと言い

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競争は究極のコミュニケーション(エッセイ)

競争は究極のコミュニケーション(エッセイ)

今日、ひとつ気づいたことがある。勝負というのはコミュニケーションだということだ。相手と自分で、同じルールを共有し、共に勝利への欲望を所有する。勝負事に参加するということは、その前提を共有するという意味で、とてもコミュニカティブで社会的な行為だ。

岡田斗司夫の切り抜き動画に、性格の4分類の動画があった。縦軸に「外向的⇅内向的」、横軸に「抽象的⇆具体的」を取るというもので、このとき「外向・具体」に属

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最近の病状(エッセイ)

最近の病状(エッセイ)

こうやって毎日noteをつける生活を始めたときには、この日記が闘病記になるなんて思ってもみなかった。

先週スペインから帰国してからというもの、時差ボケで身体にストレスがかかっていたこともあって、体調が悪化していた。朝に起きられず、日中に元気が湧かず、日毎に身体が弱くなっていくのを感じている。いよいよ長期的に会社を休むことを検討しなくてはならなくなってきた。それは苦しくもあり、面白くもあった。

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競争の磁場から距離を置いて(エッセイ)

競争の磁場から距離を置いて(エッセイ)

今日は早起きできたら午前中にジムに行こうと思っていて、実際9時に起きれたのだけれど、頭が重くてジムには行けなかった。このところは夕食しか食べない生活が続いていて、体力が落ちていたのもあるのだろう。二度寝し11時に起き直して、マクドナルドで1時間だけ読書をし、14時に阿佐ヶ谷駅で待ち合わせて彼女の家に行った。

彼女の家では名探偵コナンのDVDを観た。昨日、友達で集まって鑑賞会をしたときの残りらしい

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結果が全て、ではないという話(エッセイ)

結果が全て、ではないという話(エッセイ)

同僚はよく本田圭佑の話をする。彼は歴代の日本代表の中でケイスケホンダが大好きだった。ホンダ特有のビッグマウスと、それを有言実行するプレーに心酔しているようだった。「ホンダは結果を出すからすごいんですよ」と、ことあるごとに彼は口にする。



近頃、「結果」という言葉に触れる機会が増えた。「俺は結果を出しているから〜」「結果も出していない人間は〜」「最速で結果を出す為の〜」等々。「結果」という言葉

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びっくりするくらいつまらない日の日記(エッセイ)

びっくりするくらいつまらない日の日記(エッセイ)

今日はびっくりするくらいつまらない日だった。朝、定時ギリギリに出社すると、ズル休み明けの同僚と上司が険悪な雰囲気で互いに黙りあっていた。「朝から雰囲気悪いなぁ」と思いながら自席に着いたら、そのまま一日が終わった。

私は私で同僚にイライラしながら午前中が過ぎ、それを必死に抑えているうちに昼休みが終わり、徐々に仕事の調子を取り戻したあたりで終業になった。丸一日、誰とも談笑せず、ムスッとしたまま家路に

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早退(エッセイ)

早退(エッセイ)

帰国して3日目になるけれど、どうにもお腹が空かない。身体は素直で、何も食べないでいるとエネルギー切れを起こす。けれど、食欲が湧いてくる気配は一向に来ない。

夕方、晩御飯の時間になったので、一応簡単な鍋を作って食べたけれど、なんとなく調子の悪い感じが続いた。どうしてなのだろう。



今日は朝の電車から体調がすぐれず、昼休みで早退した。同僚がズル休みしていて、朝から上司の機嫌が悪かった。他人に影

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「鬱ロック」について(エッセイ)

「鬱ロック」について(エッセイ)

今日は久しぶりに引用から書いてみる。普段フォローしているTwitterアカウントの投稿が、知らぬ間にバズって拡散されていた。引っかかるものがあったので、今日はこれについて書く。

「鬱」を「病気」として見れば「治療」が必要だということになる。けれど「鬱」には当人が鬱化する背景や土壌があって、その点がほかの「病気」とは異なる。

当人が「鬱」化するのを「病気」と捉え「治療」を施すという発想は、「治療

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また遅刻(エッセイ)

また遅刻(エッセイ)

帰りの電車で、昔の友達に似ている人物がドアに寄りかかっていた。その女性はスマホに顔を近づけながら、マスク越しにニヤニヤと笑みを浮かべている。似ているけれど、本人かどうか確証が持てない。どうだろう、声をかけようか迷う。

迷った挙句、LINEをしてみると、その人物が急にそわそわしはじめた。どうやら本人のようだった。彼女が新宿駅で降りたので、私は追って声をかけた。来週ゆっくり飲みにでも行きましょうとい

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スペイン④(エッセイ)

スペイン④(エッセイ)

スペインから帰ってきた。フライトは乗り継ぎ含めて29時間だったそうだ。帰ってきた現実を認めたくない。明日からまた、あの職場に通うのか。嫌だ、耐えられない。

スペインはのんびりとした国だった。日に5回の食事があり、オープンテラスでお喋りに花を咲かせる。彼らはいつ仕事をしているのだろう?ゆったりしていて、優雅で、みな優しかった。

狭い世界で、毎日せかせかと神経質に過ごしている私は、一体何なのだろう

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(やぐま)さんは、自分にお土産買わないんですか?(エッセイ)

(やぐま)さんは、自分にお土産買わないんですか?(エッセイ)

友達のいない10代を送っていた人間にとっては、お土産を渡す相手が存在するというのは大変幸せなことだ。その相手は、いまも交流が続く大学のサークルの先輩だったり、いつもお世話になっている美容師さんだったり色々。付き合いの濃淡もさまざまで、近しいけれど買わないという友人もいる。

いまの仕事に転職してから、定期的に地方へ出張する機会が訪れるようになった。「〇〇へ行ってきたんですよ」という話をしながら、儀

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スペイン③(エッセイ)

スペイン③(エッセイ)

寝落ちしてしまった。21時に出張先のホテルに着いて、おそらく22時頃にウトウトし始めて、目覚めたら25時を過ぎた頃になっている。本来なら連続投稿は途切れるところだけれど、細かな「つぶやき」で保険を掛けておいたのでセーフになる。疑惑の判定のような気もするが。

連続投稿の記録は、たぶん22X日ほど続いていた。裏技を使ってまで無理矢理伸ばすようなものでもないが、いまの私にとっては大きなモチベーションに

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前日準備(エッセイ)

前日準備(エッセイ)

今日は前日準備で夜の11時までかかった。タクシーでホテルに戻って12時。慣れない英語と翻訳アプリを使って、めっちゃがんばった。で、めっちゃ疲れた。来年は英語を喋れるようになると決めた。

スペイン②(エッセイ)

スペイン②(エッセイ)

最近は「終わりなき旅」をよく聴く。勇気を貰いたい訳じゃないけれど、繰り返し何度も聴いている。

「終わりなき旅」は、Mr.Childrenが活動休止明けに発表したシングルだ。以前、小林武史が何かのインタビューで、「活動休止のお釣りが来るくらい素晴らしい曲だ」ということを話していたのをよく覚えている。それは本当にその通りで、その後もMr.Childrenは名曲を生み出し続けるけれど、いまだに「終わり

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