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競争は究極のコミュニケーション(エッセイ)

今日、ひとつ気づいたことがある。勝負というのはコミュニケーションだということだ。相手と自分で、同じルールを共有し、共に勝利への欲望を所有する。勝負事に参加するということは、その前提を共有するという意味で、とてもコミュニカティブで社会的な行為だ。

岡田斗司夫の切り抜き動画に、性格の4分類の動画があった。縦軸に「外向的⇅内向的」、横軸に「抽象的⇆具体的」を取るというもので、このとき「外向・具体」に属する人間に、競争好きの特徴があるということを喋っていた。逆に言えば、外向性と具体的思考が極まっていけば、勝負事が好きになっていくのかもしれない。

先日の代表戦の中継では、ときおり観客席の映像が差し込まれていた。日本の応援席は、とても日本人的だった。日の丸のペインティングを頬に描き、手を振り応援歌を合唱する姿は、とても律儀だと思った。応援が、他人の勝負に乗っかる行為だとしたら、日本人はかなり勝負好きな人種ということになる。

「内向・抽象」的な性格の私には、一生わからない世界なのだろう。絶対に分かり合えない人間がいるということは、悲しいけれど、世界の豊かさでもある。

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