#小説
イン・ユーテロ [小説]
Forever in debt to your priceless advice ―Heart shaped Box/Nirvana
(お前がしてくれるタダの忠告に俺は引き目を永遠に感じなきゃなんねえ
―ハートシェイプボックス/ニルヴァーナ)
序
キルケゴール的ハイパーコミュニケーション
の考察
市内を南北に横断する有料通路が隣の群地に入りこむか入りこまないか微妙な境あたり、とはいって
読むことに時間の流れる、書くことに時間の流れる____小説論についてと乗代雄介「旅する練習」で考えたこととか
読むことに時間の流れる
私はこの3月で大学を卒業する身であり、昨年のうちは就活と卒論(とあといくつかのいらない余計なこと)に奔走していたものだが、どちらも日々の「読むこと」が実らせたものが多い。あまり「読むこと」のない同年代の人間と私は比べていいものかどうか知らんしそんなことする必要も筋合いも偉そうなこともできないが、なんだかんだでただ読んでいたことがどこかでつながったということは不思議なこと
蒼麗天然美少女金魚ちゃん
あれはこんがりな夏のことでした。四方木町の中池のほとりで夏休みに滝沼れる子と待ち合わせていましたの。私いちごみる子は猛暑の極みにヘロヘロで木陰に身を隠していました。けれど滝みたいに流れ続ける汗の止め方がわからなかったし帽子を忘れるというみる子のおてんば属性を発揮してしまったものだから頭はガンガンくらくらでとてもこれじゃ遊戯なんてできっ子ない。いっこうに滝沼れる子ちゃんが集合時間になっても現れない
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