はな

2001年生まれ23歳|今は静寂の中にある美しさについて考えています。

はな

2001年生まれ23歳|今は静寂の中にある美しさについて考えています。

記事一覧

都会に海をつくりたい

海になりたい、と思うようになったのはいつからだろう。 そもそも本当の意味で私が海に出会ったのは、今でも忘れない、2020年12月24日。 大学1年生のクリスマスイブだった…

はな
1か月前
22

緩やかに自己を見つめ、確実に日々を送る

前回の文章にたくさんのいいねをいただきました。読んでくださった方々、ありがとうございます。 自分の弱さを曝け出した時、人は繋がると思っています。 同時に、弱さを…

はな
2か月前
13

ずっと変わらないもの

就活をしてはっきり見えたのは、できることと、できないことの境目だった。 逆算思考ができない。マルチタスクも苦手。 一つのことに対して人の何倍も時間がかかる。 論理…

はな
3か月前
111

いつかじゃ遅いけど、いつかをくれてありがとう

見慣れないアイコンだな、と思って通知を開いたら、高校同期100人ほどが入っているLINEグループが動いたようだった。 朝9時。 外はいつも通り夏の晴れた空が広がっていた…

はな
1年前
31

月夜

人が人を求める時。 それは冬の寒い日、特に周りの人があと数日でやってくるクリスマスに浮き立っている夜とか、花火大会帰りのことが一目瞭然な浴衣姿の恋人たちを見た車…

はな
1年前
24

土門蘭さんに会った日のこと

この一文を読んだ時、私は土門さんが好きだと思った。 私もいつも、本当のことに触れたいと思っているから。 土門さんの言葉は、混じり気がなくて、素直で、まっすぐで、…

はな
1年前
57

彼の手のひら、体温の呼応

ふと思い出したから残しておこうと思う。 記憶の引き金は、岸政彦の『断片的なものの社会学』だった。 この本は何度読んでも心がどきどきする。 私の探している言葉はこ…

はな
1年前
75

決める、選ぶ、捨てる

「汝、星のごとく」を読んだ。 誤解を恐れずに言うならば、シンプルで、たくさんの誰かが経験しているだろう物語で、どこにでもあると思える話。つまり、とても人間的だっ…

はな
1年前
31

優しさに触れた時

強いて言うならば、あの時は少し心が弱っていたと思う。 客観的に自分を見ることができない時期が続いた。普段なら普通にできるような連絡ができない。誰かとの約束を、締…

はな
1年前
42

瀬戸内海で見つけた光の記憶

2023.01.29 - 2023.01.30 忘れたくない記憶。 自分の道を探しに行った旅で私が見つけたのは、人の温かさと、大切に思う人たちのそばで生きたいという、決意と祈りだった…

はな
1年前
129

開拓する2023

みなさま、あけましておめでとうございます。 この2日間は、同期と初詣に行ったり、試合観戦をしたり、みんなが楽しそうにしている姿を撮影したりと、同期に恵まれている…

はな
1年前
40

noteの名前を変えます

いつも私の文章を読んでくださっている方、何かのきっかけでこのページに訪れてくださった方へ。 出会いに心から感謝します、本当にありがとうございます。 今まで「織 …

はな
1年前
35

21歳5ヶ月の覚悟、私は私を生きる

どう生きていくか、何がしたいか、やっと、はっきり分かった。 やっと、はっきり、言えると思った。 だから、それに向かって歩いていく。 今は何も持っていないけれど、こ…

はな
1年前
99

私にできること

何ができる。 何もできない。 この場所にいる意味は? 自分には何ができる? 多分、”できる”ことは何一つない。 自分で自分のことを”できた”と評価したことが人生…

はな
1年前
23

貴方に届けたい独り言

家族にも、友達にも、誰にも話す気ないんだけどね。 実はね、いま、

500
はな
2年前
9

「それでは、」を聴いて見えた世界

_______________ 静かにゆっくり目を開けた時、私は夜明けの海に揺れていた。 薄明の空がどこまでも広かった。 冷たくもなく、苦しくもない。 ただ、頭の…

はな
2年前
31
都会に海をつくりたい

都会に海をつくりたい

海になりたい、と思うようになったのはいつからだろう。

そもそも本当の意味で私が海に出会ったのは、今でも忘れない、2020年12月24日。
大学1年生のクリスマスイブだった。

波の揺らぎを見つめる。
自分を包み込む音に身を委ねる。
低く、遠く、大きく、近く、時間は流れていく。

それはずっと繰り返されているようで、二度と同じものはない景色をつくりだす。

東京生まれ東京育ちの私にとっては、あまり

もっとみる
緩やかに自己を見つめ、確実に日々を送る

緩やかに自己を見つめ、確実に日々を送る

前回の文章にたくさんのいいねをいただきました。読んでくださった方々、ありがとうございます。

自分の弱さを曝け出した時、人は繋がると思っています。
同時に、弱さをここに記してから、やっぱり私は強く在りたい、とも感じるようになった気がします。

逆算思考と、目標を着実にこなしていくことは、どう考えても私の苦手分野。

今を生きること。今日をちゃんと慈しむこと。
目の前に広がることに全ての身を委ねる私

もっとみる
ずっと変わらないもの

ずっと変わらないもの

就活をしてはっきり見えたのは、できることと、できないことの境目だった。

逆算思考ができない。マルチタスクも苦手。
一つのことに対して人の何倍も時間がかかる。
論理的に生きられない。嘘がつけなくて、熱意のなさをごまかせずに、最終面接で落ちた企業もいくつもある。記憶力がなくて話が覚えられない。人の顔も覚えられない。前に進みたいのに進めない。抽象的すぎること。0or100思考なこと。完璧主義者なところ

もっとみる
いつかじゃ遅いけど、いつかをくれてありがとう

いつかじゃ遅いけど、いつかをくれてありがとう

見慣れないアイコンだな、と思って通知を開いたら、高校同期100人ほどが入っているLINEグループが動いたようだった。

朝9時。
外はいつも通り夏の晴れた空が広がっていた。

その時私は新幹線に乗っていて、私の両隣には大学で出会った友達が座っていた。久しぶりの新幹線に、初めての行き先に少し浮き立っていたと思う。

その連絡を見た時、胸が一瞬すっとなったのがわかった。
それでもその一瞬を除けば普通に

もっとみる
月夜

月夜

人が人を求める時。

それは冬の寒い日、特に周りの人があと数日でやってくるクリスマスに浮き立っている夜とか、花火大会帰りのことが一目瞭然な浴衣姿の恋人たちを見た車内とか、深夜の飲み会の帰り道とか、恋人と別れて1週間くらい経った日とか、きっとそういう時、人は人肌が恋しくなってしまうんだと思う。

でもあの日は、本当になんてことのない、ありふれた平凡な日だった。
どこにでもあって、1年後には何もかも忘

もっとみる
土門蘭さんに会った日のこと

土門蘭さんに会った日のこと

この一文を読んだ時、私は土門さんが好きだと思った。
私もいつも、本当のことに触れたいと思っているから。

土門さんの言葉は、混じり気がなくて、素直で、まっすぐで、丁寧だった。
読み進める手が止まらなかった。

わたしの未来はここにあるかもしれない、と思った。

_______

所属しているゼミのゲスト講師として、土門さんが来てくださった。

確かあれは3月ごろだったと思う。
ゼミの先生に、私の今

もっとみる
彼の手のひら、体温の呼応

彼の手のひら、体温の呼応

ふと思い出したから残しておこうと思う。

記憶の引き金は、岸政彦の『断片的なものの社会学』だった。

この本は何度読んでも心がどきどきする。
私の探している言葉はここにあった、と思える様な何かを持っているから。

きっと岸さんは孤独な人だ。
とてつもない苦しみを経験し、人生にはどうすることもできないことがあると、人生のどこかで身を削って知った人だと思っている。

私も生まれてから22年間、本当に出

もっとみる
決める、選ぶ、捨てる

決める、選ぶ、捨てる

「汝、星のごとく」を読んだ。

誤解を恐れずに言うならば、シンプルで、たくさんの誰かが経験しているだろう物語で、どこにでもあると思える話。つまり、とても人間的だった。

生きることの本質を教えてもらったような気がする。

自分の人生を決める、とは何だろうか。

就職先、友達、恋人、学校、住む場所。

趣味、好きな食べ物、浮気の定義。

今日の夕飯、洋服、髪型、起きる時間。

私たちの人生は選択肢で

もっとみる
優しさに触れた時

優しさに触れた時

強いて言うならば、あの時は少し心が弱っていたと思う。

客観的に自分を見ることができない時期が続いた。普段なら普通にできるような連絡ができない。誰かとの約束を、締切を忘れてしまう。ずっと頭がぼんやりしているような感覚。
何もできていない自分が嫌で、周りと開いていく差を目の前にしてもどうすることもできず、ただただ、時間だけが過ぎていった。

苦しいと思うことも許されないと思った。
本当に、何もできな

もっとみる
瀬戸内海で見つけた光の記憶

瀬戸内海で見つけた光の記憶

2023.01.29 - 2023.01.30

忘れたくない記憶。

自分の道を探しに行った旅で私が見つけたのは、人の温かさと、大切に思う人たちのそばで生きたいという、決意と祈りだった。

______________

下北沢に海を宿しに行った日。あの時、私は確かに何かに導かれていた。

あの日、ずっと憧れていた方々がいる空間に身を置いて、これはもう今岡山に行くしかないと感じてから、もう1ヶ月

もっとみる
開拓する2023

開拓する2023

みなさま、あけましておめでとうございます。

この2日間は、同期と初詣に行ったり、試合観戦をしたり、みんなが楽しそうにしている姿を撮影したりと、同期に恵まれていることを実感した時間でした。幕開けの仕方としては、なんだかんだ200点満点だったと思います。

その一方で、元旦は遅刻した夢を見て焦りながら起き、初夢は就職と部活動でバタついていて何度も目覚め、焦りながら起きました。

常に何かに追われ続け

もっとみる
noteの名前を変えます

noteの名前を変えます

いつも私の文章を読んでくださっている方、何かのきっかけでこのページに訪れてくださった方へ。

出会いに心から感謝します、本当にありがとうございます。

今まで「織 - oru」という名前で文章を綴ってきましたが、これからは本名である「平山はな」として、この場所に言葉を残していきます。

理由は端的に言えば、撮ることと、書くことで生きると決めたからです。

ただ一人を除いて、誰にも存在を伝えなかった

もっとみる
21歳5ヶ月の覚悟、私は私を生きる

21歳5ヶ月の覚悟、私は私を生きる

どう生きていくか、何がしたいか、やっと、はっきり分かった。
やっと、はっきり、言えると思った。
だから、それに向かって歩いていく。

今は何も持っていないけれど、この心だけは醒めぬように。

未来は、自分の選択の上に成り立つと信じていたい。

今日まで、tefu lounge下北沢にて開催されていた企画展「海を宿す」。

そのオープニングイベントである、ピアニスト橋本秀幸さんの演奏会に足を運んだ。

もっとみる
私にできること

私にできること

何ができる。

何もできない。

この場所にいる意味は?

自分には何ができる?

多分、”できる”ことは何一つない。
自分で自分のことを”できた”と評価したことが人生で一度もないからだ。
そんなの、できることがあるはずない。

それでも私は自分に問い続けたい。

自分には、何ができる。

______________

高校生くらいまで、なんでも卒なくこなせるタイプだった。大体やってみれば、なん

もっとみる
貴方に届けたい独り言

貴方に届けたい独り言

家族にも、友達にも、誰にも話す気ないんだけどね。

実はね、いま、

もっとみる
「それでは、」を聴いて見えた世界

「それでは、」を聴いて見えた世界

_______________

静かにゆっくり目を開けた時、私は夜明けの海に揺れていた。
薄明の空がどこまでも広かった。
冷たくもなく、苦しくもない。
ただ、頭の中で波の音がした。

静かにゆっくり目を開けた時、私は砂漠の上に立っていた。
どこまでも地平線が続いている。
暑くもなく、疲れてもいない。
ただ、何かを思い出せなかった。

静かにゆっくり目を開けた時、私は誰もいない渋谷のスクランブル交

もっとみる