小説 『キラー・フレーズン・ヨーグルト』(10)
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【前の話】
早口の外国語で大声で話す人たちが、路面店のテラス席から道路にはみ出して酒を飲んでいた。地面には食べカスが散らばっている。
周囲の客も通り過ぎる人たちも苦い顔をしていた。
見るからに柄の悪そうな集団だ。近づかないに越したことがなさそうだけど、狭い道なので、避けようにも限界がある。
遠慮がちに横を通り過ぎようとした瞬間、
一番外側にいる巨体の男が大笑いしてのけぞった。
バランスを崩し、わたしのほうに椅子ごと倒れてきた。
ぶつかる!
そう思