原題は「女性の力:ある医師の希望と癒しの旅」。著者はコンゴ人医師でノーベル平和賞受賞者。本著を読み進めることで、コンゴ東部で恒常的に起きている性暴力と女性に対するあらゆる暴力の凄惨さを良く理解出来る。著者は紛争下において性暴力は必ず起きるためそのためのケアは必ず必要だという。そしてナチのホロコースト下での性暴力、また大戦中の日本の慰安婦問題にも言及している。性暴力を起こさないために何をするべきかの著者の提言も最後に述べられている。悲惨な内容も含まれているが、現実を知るために多くの人が読むべき一冊である。
[目次]
はじめに
1 母の勇気
2 女性の健康危機
3 危機と回復する力
4 痛みと力
5 元兵士の言葉から
6 声を上げる
7 正義を求める闘い
8 認識と記憶
9 男性とマスキュリニティ
10 リーダーシップ
おわりに
以下、気になった個所
(2024年2月27日)