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『精神科医が見つけた3つの幸福/樺沢紫苑』を改めて熟読。

最後にこの本の凄いところを紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

樺沢紫苑さんは、精神科医で、『学びを結果に変えるアウトプット大全』や『精神科医が教えるストレスフリー超大全』などのベストセラーを世に送り出してきた方です。

表紙を一枚ペラっとめくると書いてあったのは、

本書は「幸福論」ではありません!私自身、「幸せになりたい」と思って幸福論をたくさん読みましたが、結局のところはっきりとした方法はわからずじまいでした。
だからこそ、本書で示す「幸せになる方法」は、徹底的に「現実的」「具体的」であり、朝起きてから夜寝るまでの実践的で明確な「To DO」を示しました。でなければ、実用書としては意味がないからです。

そして、

私たちが「幸せ」を感じるときには、ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィン、アドレナリン、ノルアドレナリン、GABAなど、なんと100種類以上の幸福物質が出ているのです。
ドーパミンは、お金や成功、達成の幸せ。セロトニンは、やすらぎ、気分の安定の幸せ。オキシトシンは愛、つながりの幸せ。エンドルフィンは、ランナーズハイに代表される限界状況に陥ったときに出る多幸感の物質。アドレナリン、ノルアドレナリンは、興奮、不安、恐怖。例えばジェットコースターに乗ったとき、あるいは、テレビで格闘技の試合を観たときのエキサイティング、スリリングな快感と関係しています。
脳内物質の本を片っ端から読んでいくと、私たちの日常的な幸福感を構成する主たる幸福物質として、「ドーパミン」「セロトニン」「オキシトシン」の3つが特に注目されています。

『精神科医が見つけた3つの幸福』p21(l.1-10)

と、3つの幸せホルモンに着目して、それらを育てる実用的な方針が本書で紹介されています。

この3つのドーパミン的幸福、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福の優先関係について、メンタル疾患や生活習慣病になってしまえば全てが不安定になってしまう。例えば離婚、親子断絶、家庭崩壊、孤独・孤立、いじめ・仲間外れなどの状況として、人とのつながりを軽視しているとオキシトシン的幸福が失われてしまいがち。そして、健康とつながりがある上で頑張ることで幸福と順調さを得ることができるとのことでした。

セロトニン的幸福は「体調がいい」「気分がいい」「癒やされる」「集中力が高い」「(運動して)爽やか、気持ちがいい」「(自然のなかにいて)爽やか、気持ちがいい」「病気でない」。

また、セロトニンが低下した状態はうつ病に繋がることもあり、何もしたくない、注意が散漫になる(ノルアドレナリンの低下とも関係)、体調が悪い、生きてる意味が感じられないという状態になる。セロトニン神経がしっかりと活性化されていると、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走をコントロールすることができる。

著しく下がってしまうと、「衝動性」が高まりキレやすくなったり、死にたいという考えと重なると「自殺」が起きる。

睡眠不足や運動不足を解消していくことが、セロトニン的幸福に繋がる。

オキシトシン的幸福は、楽しい・嬉しい・安らぐという気持ちにさせてくれる、他者との交流やコミュニティへの帰属意識、信頼感・安心感のようなもの。人間関係のストレスや孤独感などとオキシトシン的幸福の比重がよくなるように。ドーパミン的幸福、つまり自己実現を図るにも、最低限良好な人間関係がなければ職場やその他の場で活動することができない。

ドーパミンは、「もっともっと」の物質。高揚感や達成感が伴うドーパミン的幸福では、「係長に昇進→次は目指せ課長」「県大会優勝→次は目指せ全国大会優勝」というように、次へ次へとモチベーションややる気が生み出され、結果として学びや自己成長につながる。趣味などで楽しい・面白いと思うのもドーパミン的幸福。

「もっともっと」がアルコールやスマホ、買い物、ゲームなどで行き過ぎてしまうと止まらない依存症となってしまう。また、ドーパミン的幸福は次第に劣化していきやすい。だから、飲酒量やゲーム時間などを「制限」しようとすることが、適切なドーパミン的幸福に繋がる。より多くの刺激、より多くの刺激、と追求するよりも、毎回制限するほどその少ない楽しみに丁寧に目が向けられる。量的なドーパミン的幸福だけを追求しても幸せにはなれない。

ドーパミン的幸福は、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福のある生活の中での「スペシャルボーナス」と考えるといい。

というのが冒頭の方の内容の概要です。


本書で一番面白かったのは、3章のオキシトシンについての話でした。前に幸せホルモンについて色々調べたとき、セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなどに特に注目しているものが多かった気がしますが、本書ではオキシトシンについても詳しく書かれています。

そして、その効能は、もう何ていうんでしょうか、何でも解決してくれるドラえもんじゃんみたいな驚きがありました。

3章を読めば、万能感ありすぎのオキシトシン、ひいてはブーストし合うセロトニンなどとの関係や、各◯◯的幸福の興味深い定義の話、運動するときとかに本当に様々な幸せホルモンが出てくるという話などが分かるので、ぜひ一度読んでみてください。

そしてこの本は、私の知る限りの実用書の中で一冊何を読めばいいかというと、この本ですと言いたくなる本です。

樺沢紫苑さんのサービス精神が凄くて、幸せのためのヒントはこの本に全部書いてある気がします。

そして、幸せ優位で自己実現も図れるとのことなので、一度騙されたと思ってこの本を読んでみることです。

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