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『可口的旅』「銅鑼が鳴るよ。新たなる巡礼だね。」気合いと構想と助走期間終了のお知らせ ✉️

絵は視覚の栄養。しとしとと水面に垂れる雫の様に本物を見抜く審美眼を養います。音楽は聴覚の栄養。きらきらと暗闇で健気に光る星屑のように一生懸命なだれかの優しさに気づける勘を培います。本は現在(今)への栄養。どんな境遇に生まれ落ちようとも猫のように柔軟な心身で在れる様に。わたしはタロットよりもお料理の魔力に取り憑かれたみたいです。この年齢になったらこんなふうに生きていたい。ずっと思ってた様に。その様に生きれる。



時は二〇二〇年八月。

東京新宿歌舞伎町に日本一、今人気な火鍋屋さんがあると言う記事に出会いました。

それまでのわたしは、数年の間、韓国料理の純豆腐チゲに激ハマりしていて、火鍋は食べたことがないままでしたがとても興味がありました。

ある日の夜に寄ってみようとGoogleで地図を見ながら路地を曲がります。


「わぁ。なんだ。ここか。知らなかった。」


何度も通りすぎたビルの中。


少し暗い。
もっと奥があります。


灯りのある階段を登る。


扉を開けたら中国人の女性店員さんが満員だと。予約は必須のようでした。


何日も前に予約をして、ようやく当日の時間が近づき向かいます。


きれい。日本の提灯とはちょっぴり違う。お洒落です。

譚鴨血(タンヤーシェー)。日本では慣れない漢字です。

老火鍋。


古(いにしえ)の火鍋?(とは)


いざ ♡




本格的。


フロアも広いです。あの道のビルの中とは到底想像もつかないくらいに。そしておサレ🥹🫶🏻


でかい。すべてがでかい。中国の建造物のようにでかい。どーんと一人前のお鍋です。

まるでファイターのゴングのような銅鑼の音が鳴り響き、従業員さんが全員集まって来て中国語でお祝いの様な言葉と拍手をくれました。 

お誕生日でもないけれどなんたか照れくさい様なほくほくしあわせな気持ちです ♡


開運火鍋たる由縁。



何が始まるのでしょう。


辛いの好きですが、ここはあの四川🌶️🌶️🌶️🔥火鍋のお店💭店員さんにお聞きしながら辛さは小に。正解です。



油の吸収率を抑える効果のあるお茶を注いでくださいます。
火を焚べ煮えるのを待ちます。
まだ煮えません。
香菜(パクチー)。青葱。大蒜。
日本のお上品な添え物的な感じよりも
もっとこう薬味に重きがある様な雰囲気があります。
徐々に。
ぐつぐつと
煮えて来ました。



店員さんがどなたかと間違えて持ってきた羊肉をサービスでいただきました。なんだかありがとうございます。



たれは胡麻塩たれにしました。たっぷりの薬味を入れてくださいます。

おすすめの大人気センマイです。朝鮮語で千葉(チョニョブ)と言うそうです。

大きなセンマイ。

これを大きなぐつぐつしたお鍋に潜らせて

薬味たっぷりの胡麻塩たれでいただきます。


こりこりとしていて柔らかい。新食感&新感覚。中国ではスタンダードに食べられていて、いちばん人気部位なのも納得(こりこり)


ほんとうに美味しいんです。


香辛料。唐辛子。湯気。ここは熱気帯。

がやがやと賑わう音より店内が広いのと、近距離のマグマの様な鍋の効果音の圧倒的優勢。

厨房が近い席、中国語が飛び交います。


韓国より中国の長編歴史スペクタル?ドラマが好きだから、意味は分からなくても響きで少しだけ分かります。都会的発音と地域的発音。

ほんとうの中国語は響きが美しい。わたしはそう想います。

歌舞伎町から時空軸を越えて中国の四川にやってきたひとみたいに。

おっと、鍋はどんどん進化し続けています。

煮えたぎって水分が減って来ると辛さが増します。お店の方がお茶を注いでお鍋の熱さの調整をしてくださいます。香辛料の湯気で店内がいっぱいです。ぐつぐつとするたびに沸々と。臨場感 ♡ それがまたよいのです。






古の四川開運火鍋譚鴨血。さいこうに美味しかったです。ごちそうさまでした。また。




中国全土、幾種類もある火鍋。神に捧げるお料理。

人々の団欒のなかで進化してきた火鍋。


旅はつづきます。




ここにも座ってみたい ♡













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