#プーチン
ウクライナ戦争を理解する歴史知識1 異民族支配と抵抗の歴史 大陸ど真ん中「ウクライナ」の歴史は 朝鮮・インドシナ・バルカン半島に似る ウクライナ戦争に関する私見14 2022年7月29日現在
<前置き ウクライナの民族問題を理解するヒント>
2022年2月に始まった「第二次ウクライナ戦争」は、ロシア軍の侵攻以来5ヶ月が経過した。ウクライナは軍事大国ロシアに抵抗を続けている。彼の国の国民がかくも頑強にロシアに抵抗する姿を見て、その背景を知りたいと思った。そこにはウクライナ人が共有する「民族の記憶」があるはずだ。その歴史を知らずに現在の「ウクライナ」を理解することはできない。そう考えた。
ロシアが考える「勢力圏」はどこまでなのか 旧ソ連構成国は主権国家とみなさず 繰り返される軍事介入 独特の「主権国家」観は欧米とは異文化 ウクライナ戦争に関する私見12 2022年6月11日現在
「ロシアがウクライナに侵攻した。きっとすぐに隣国のフィンランドや日本に攻め込んでくるに違いない」。そんな恐怖が日本や国際世論に流れている。今回の論考は、その可能性を検討してみる。
2022年2月24日にロシアが隣国ウクライナに軍事侵攻したとき、国際社会の反応は「驚愕」を通り越して「パニック」に近いものだった。その反応のひとつが「ウクライナに攻め込むなら、わが国にもロシアは攻め込んでくるのではない
地政学から見たウクライナ戦争 なぜロシアはクリミア半島にこだわるのか 海洋への出口をめぐる300年の闘争 ウクライナ戦争に関する私見10 2022年5月16日現在
今回の論考は、視点を大きく広げて考えてみようと思う。空間軸を地球全体、時間軸を100年単位に広げた「ビッグ・ピクチャー」にウクライナ戦争を置いて、それがどう見えるか考察する。
こうしたビッグ・ピクチャーから国際安全保障を考える思考については、拙著「世界標準の戦争と平和」(悠人書院)で詳しく述べた。興味のある方はそちらを参照してほしい。
同書で、地球を「海」「陸」「空」の3つの空間に分類し、地理
自国の歴史すら調べない日本マスコミは 戦争のようなクライシスに対処できない 報道貧困国ニッポンで 戦争を読むためのメディアリテラシー ウクライナ戦争に関する私見8 2022年4月1日時点
2022年2月24日のウクライナ戦争開戦以来、新聞・テレビといった日本の「マスコミ」(主に記者クラブにつながるマスメディア企業を指す)が流す
「ニュース」を私はじっと観察している。
CNNやBBC、ロイターやフィナンシャル・タイムズといった欧米の報道も見る。ウクライナ政府や同国内発のSNS、ロシアからの政府系・独立系メディアのニュースも両方見る。私はそれを頭の中で比較する。
私はかつて17年間
ウクライナがロシアの要求を受諾 両国は戦争終結のコースに入った ロシア国債の返済期限は4月4日 欧米日vsロシアはチキンゲーム大詰め ウクライナ戦争に関する私見7 2022年3月31日時点
2022年3月27日、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアの独立系(ロシア政府の報道規制を受け入れない)メディアの記者4人とZOOMで会見して質疑応答した。交戦当事国の元首が相手国のメディア(しかも記者たちはラトビア、グルジアなどバラバラの遠隔地にいる)の取材に応じる、それを全世界に流すというのも、ネット情報環境時代の戦争として誠に興味深い。
(巻頭写真:1916年の帝政ロシア発行国債)
●
ウクライナは欧米の軍事介入を諦め ロシア経済の息切れを待つ ロシアは世界経済を人質に瀬戸際戦略 ウクライナ戦争に関する私見6 2022年3月27日時点
巻頭写真:2017年、ロシア債権への投資を勧誘する楽天証券ウエブサイトより。
ゼレンスキーの国会演説(2022年3月23日)の文面を精査したついでに、その各国での演説の内容をインターネットで見て回った。各国議会にどういう言葉を話したのかが東京にいながら全部わかるのだから、これもネット時代の戦争の興味深いところである。
すると、あることに気がついた。イタリア、フランス(同22〜24日)など欧州各
ゼレンスキー国会演説から学ぶ 「外交言語のリテラシー」 本当に重要なのは「何を言ったのか」より「何を言わなかったのか」 ウクライナ戦争に関する私見5 2022年3月25日
2022年3月23日、日本の国会に向けてウクライナのゼレンスキー大統領が12分間のオンライン演説をした。生中継である
(巻頭写真はウクライナ政府大統領府公式ウエブサイトより)。
戦争のさなかに、交戦当事国の指導者が、外国の議会に直接(ネット経由だから厳密には『直接』ではないのだが)語りかけるという出来事そのものが、インターネットで世界が「ひとつの情報空間」に統合された新しい時代の戦争を象徴してい
スマホ+SNS時代の戦争ニュースを 理解するためのメディアリテラシー 国際世論を戦場に 「ハイブリッド・ウオー」が進んでいる ウクライナ戦争に関する私見4 2022年3月23日
<前置き1>今回も戦争という緊急事態であることと、公共性が高い内容なので、無料で公開することにした。
<前置き2>今回もこれまでと同様に「だからといって、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を正当化する理由にはまったくならないが」という前提で書く。こんなことは特記するのもバカバカしいほど当たり前のことなのだが、現実にそういうバカな誤解がTwitter上に出てきたので、あらかじめ封じるために断っておく。
キエフ市街戦の犠牲者は数万人? 回避にはゼレンスキー撤退しかない 欧米は亡命を計画 ウクライナ戦争・私見メモ3 2022年3月9日現在
巻頭写真: "Motherland" is a monumental sculpture in Kiev on the right bank of the Dnieper. Located on the territory of the Museum of the History of Ukraine in World War II. Photo: Aleksandr Mokshyn, Octob
もっとみるロシア軍は得意の「恐怖戦略」を実行 抵抗すればするほど殺戮されるウクライナゼレンスキーを国民はどこまで信頼する?2022年3月6日時点 ウクライナ戦争に関する私見メモ2
巻頭写真:"Ukrainian flag in the city of Kharkov." January 24, 2022, iStock.
●正規軍によるテロリズム
ロシア軍はウクライナで「抵抗すればするほど国は破壊され、より多くの市民が死ぬ」という「恐怖戦略」を採用していると思う。相手に恐怖を与え「早く抵抗をやめた方が被害が少なくて済むよ」と誘う。
これは2回のチェチェン戦争(第一次:1