#映画
“Say, do you remember?”『ロボット・ドリームズ』
映画『ロボット・ドリームズ』を観た。気の利いた序文なんて思いつかないし、率直に結果から言わせていただくと、ガボ泣きした。
より具体的に言えば、「映画が17:30に終わるので前々から気になっていた飲み屋に行って独り飲みしてから帰ろう」と思っていたのに、泣きすぎて誰にも顔を合わせられない状態になったので急いで帰って今これ書いてる、ということになる。キラキラした週末の最後、日曜日の夜に、顔面グッズ
“ふたり”からみんなへ、そして“ふたり”へ。『映画プリキュアオールスターズF』
私がよく使う言葉で、「歴史で殴る」というタイプの作品がある。ある程度の年数を重ねたシリーズ作品が、自身の積み重ねそのものをエモーショナルという名の拳に変えて、観客の心を直接殴るような、そういう作品。登場するキャラクターや作品への思い入れが強ければ強いほどその威力は高まり、シリーズを追ってきた自分の歴史にもリンクして涙を誘われてしまう、集大成ならではの醍醐味。同じプリキュアであれば『映画 HUGっ
もっとみる次の10年に進むための引き金を。『劇場版 PSYCHO-PASS PROVIDENCE』
シリーズ10周年の集大成となる劇場版『PROVIDENCE』を観て、期せずしてタイムリーなものになってしまったこの物語をどう咀嚼するべきか、非常に迷っている。たとえば、今向き合っているこのnoteのエディターにも「note AIアシスタント(β)」なるものが搭載されていて、私が何気なく書いたアイデアを読み込んで書き出しを提案したり要約をしてくれたりして、私の拙文を「正しく」してくれるらしい。それ
もっとみる血を流さない革命はあり得るのか?『プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第3章』
私事で恐縮だが、『ファイアーエムブレム 風花雪月』というゲームにハマっている。このゲームの物語を乱暴に要約すると、「主人公が育てた生徒たちが5年後にそれぞれが兵士となって戦争に参加し、同級生と戦う」というものになるのだけれど、ではなぜ戦争が?となると、そこには因習と差別の歴史が横たわっているのだ。
何も愛しの生徒たちは、同じ学び舎で過ごした同級生を殺すことに胸を痛めていないわけではない。しか
想像は宇宙を広げ、何度だって退屈から救ってくれる。『グリッドマン ユニバース』
スマホのカレンダーアプリを開き、日曜日のお昼に「グリッドマン 映画」と記録する。これはどの映画を観る時も行う習性なのだけれど、つい感慨深く画面を見つめてしまった。実写とアニメの媒体の差こそあれ、「グリッドマンの新作映画が上映される」なんて、10年前の自分なら考えもしなかっただろう(同時に、エヴァの監督がゴジラや仮面ライダーの映画を撮っているよ、も含む)。放送当時は物心ついていなかったし、『電光超
もっとみる「Tot Musica」が聴きたくて『ONE PIECE FILM RED』を観に行っちゃった。
ONE PIECE を知らないことが、コンプレックスでした。
おそらく全世界で一番読まれた漫画の一つ。最新刊が発売される度に書店やコンビニでも大々的に特集が組まれる。新作の劇場版が公開されれば、劇場は満員になる。それほどの知名度と人気を誇る国民的作品を、原作もアニメも通らないまま、歳を重ねてしまいました。
理由は、「ワンピースが好きな人」が嫌いな時期があったから。高校時代、サッカー部に所
初めて『アイカツ!』の時が動き出す瞬間に立ち会った。
『アイカツスターズ!』の1話を再生したのが昨年の7月ということで、彼女たちのアツいアイドル活動を見守り始めてもうすぐ一年が経とうとしている。そして今日は、そのシリーズの最新作と偉大なる初代の続編が劇場公開され、新たに時計の針が進む瞬間を目にしてきた。女児向けアニメへのアンテナが低い私にとって、『アイカツ!』の最新話を諸先輩方と同じ目線で、同じタイミングで「立ち会う」ことは初めてで、朝一の上映にも
もっとみる『アイの歌声を聴かせて』愛を歌うAIは命の輝きを機械の身体に宿す。
『攻殻機動隊』が大好きだ。と言っても、繰り返し観るのは押井守が手掛ける劇場二作や、神山健治氏のTVシリーズ『STAND ALONE COMPLEX』なのだけれど。
これらの作品では、人間は生身の身体を捨て義体化する者が現れたり、生身を維持しながらも自らの脳を電子化された脳、すなわち電脳へと換装し、自身の身体一つで広大なネットワークに接続する時代が到来している。また、作内に登場する多脚戦車はA
『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は運命を燃やし尽くし、舞台少女は“再生産”される。
未だかつてないほどの期待と不安を胸に秘め、電車とバスに乗られて二時間強、その劇場―いや、舞台は、首を長くしてこちらの到着を待っていた。この作品においては、観客である我々も舞台装置の一つであり、そして観客が望む限り舞台に立ち続けるのが、舞台少女の在り方だった。なのだけれど、その理に「本当に?」という問いを叩きつけてきたのが、他の誰でもない『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』なのであった。
『プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第2章』逃げる場所など、どこにもなくて。
毎度毎度、祝日の木曜公開、本当にありがたい。王族に謁見するのだから国民の祝日になるのは正しいし、何より“噛みしめる”時間が必要なのだ。わずか60分にも満たない映画に、心を乱されている。
生き方を選べない者たち 王位継承第3位のリチャード王子の暗殺未遂、そしてケイバーライト爆弾の強奪。王国と共和国のパワーバランスが揺らぎ、戦争への火種が燻る中、白鳩の面々は爆弾の奪還に挑む。プリンセスの実家事情が
商店街育ちには眩しすぎたよ。『サイダーのように言葉が湧き上がる』
暑くなってきたので、髪をバッサリ切ってもらった。髪質が特殊なので髪形は幼少期から変わらないが、髪を切った後は頭が軽くなって、気持ちも前向きになる。このまま家に帰るのが勿体なくて、映画館に行くことにした。予告編もあらすじも知らない、Twitterで誰かが絶賛してたな、くらいの認知度しかなかったけれど、シネコンのポイントが溜まってて無料で観られるし、何かの縁だと思って『サイダーのように言葉が湧き上が
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