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運動前/中/後の水分補給の重要性:今すぐ実践できるポイント
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水分の役割
水分は私たちの体にとって非常に重要で、いくつかの役割を果たしています。まず、水は体の温度を調整するのを助けます。運動すると体温が上がりますが、汗をかくことで体を冷やすことができます。しかし、十分な水分がないと体温をうまく下げることができず、熱中症になる危険性があります。
また、水分は栄養や酸素を体の中で運ぶ役割もあります。筋肉が動くためには栄養と酸素が必要ですが、水分が不足するとこれらを十分に運べなくなり、運動パフォーマンスが低下します。
さらに、水分は関節を滑らかにし、怪我を防ぐ役割もあります。運動中に水分補給を怠ると、体の色々な機能がうまく働かなくなり、疲れやすくなったり、怪我をしやすくなったりするので注意が必要です。
運動が45分以上の場合の水分補給
運動が45分以上続く場合には、水分と共に糖分、ミネラル、ビタミンの補給が不可欠です。糖分補給により筋グリコーゲンを節約できます。運動前に大量の糖溶液を飲むと、血糖が上昇し、それに伴いインスリンが分泌され、急激な低血糖を引き起こすことがあります。
運動前や序盤では糖濃度が高い飲料は避け、水と電解質の補給に重点を置くことが重要です。また、運動中に適切なタイミングで糖分を補給することで、持久力を維持し、疲労感を軽減する効果も期待できます。特に長距離ランニングやマラソンなど、エネルギー消費が激しい運動ではこの戦略が有効です。
水分の吸収過程と浸透圧
水分を吸収するとき、胃で摂り入れた水分中の濃度を調節し、体液より低い浸透圧にして腸で吸収します。
浸透圧とは、半透膜を通して、濃度の低い溶液から濃度の高い溶液に溶媒が移動しようとする圧力のことです。水は浸透圧が最も低くすぐに吸収されますが、体内のミネラルバランスを保つためには、適切な濃度の糖分とミネラルを含む飲料を摂取することが重要です。
高カロリーの糖溶液は、小腸での吸収時間を確保するために、ゆっくり輸送されます。適切な糖分とミネラルのバランスを取ることで、体液の浸透圧を保ち、効果的な水分補給を実現します。
尿の色と量をチェック
尿量が少なく、明るい黄色(ビタミンB1)や濃い黄色の場合は、脱水気味の可能性があります。その場合は通常より多めに水分補給します。
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ミネラル(ナトリウム)の量
運動中の水分補給には、ミネラルの補給も欠かせません。特にナトリウムの補給が重要で、1Lあたり1.2~1.8gの食塩が適正濃度とされています。人体のミネラル濃度は常に一定に保たれており、これが変動すると神経や筋肉の働きが制御できなくなり、最終的には心停止の危険もあります。
水だけを飲むと体液が薄まり、自動的に尿量が増えて体液濃度を元に戻そうとしますが、これが「自発的脱水」です。さらに、排尿に伴ってミネラルが排出されるため、脱水状態が悪化します。
汗と同じ濃さの食塩分濃度(0.1~0.2%)の水を飲む必要があります。口渇に任せて水を大量に摂取すると、血中ナトリウム濃度が低下し、血液塩分濃度を一定に保つことができなくなります。
この状態で運動を続けると運動能力が低下し、体温が上昇して熱中症やけいれんを引き起こす危険があります。
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運動時間が短い場合の水分補給
運動時間が短い場合は、糖分の補給は必要なく、水で水分補給を行います。ただし、水も種類によって適切なものを選択することが重要です。
硝酸態窒素の含有量が低い水を選ぶことが推奨されます。硝酸態窒素は発がん物質に変化する可能性があり、特に乳幼児にとっては危険です。
水道水には基準が設けられていますが、浄水器を使用することも検討すると良いでしょう。また、運動後の水分補給も重要で、運動中に失った水分を迅速に補うことで、筋肉の回復を助け、次のトレーニングへの備えが整います。
運動前・中・後の水分補給の具体的な方法
運動前
運動前飲水(Pre hydration)として、2~3時間前からアイソトニックウォーターで体格・運動量に応じて約500~600mlを摂取します。アイソトニックウォーターとは、体液と同じ濃度の飲料で、ポカリスエットなどが該当します。
運動中
運動中の水分補給(Intra hydration)は、15~20分ごとに飲水をとることで、体温の上昇を抑えます。量としては、必要最低水分摂取量または発汗量の70~80%の補給を目安とします。
運動後
運動後は、体重が元に戻るまで水分を補給することが重要です。具体的には、運動中に失った体重の1kgにつき約1.5Lの水を補給することが推奨されます。これにより、体内の水分バランスを素早く回復させることができます。さらに、運動後は筋肉の回復を促すために、バランスの取れた食事を摂ることも大切です。特に、たんぱく質や炭水化物を含む食事を摂ることで、筋肉の修復とエネルギーの補充がスムーズに行われます。
アイソトニックウォーターとハイポトニックウォーター
アイソトニックウォーターとは、「等張液」という意味で、ヒトが安静時の体液と同じ濃度の飲料です。ポカリスウェットやゲータレードなどが該当します。これらは、水分と電解質のスムーズな吸収を促進するため、運動中や後の水分補給に適しています。
ハイポトニックウォーターとは、「低張液」という意味で、ヒトの安静時の体液よりも低い濃度の飲料です。運動中の発汗によって体液が薄まっているときに飲むことで、腸管まで早く吸収されるメリットがあります。熱中症のリスクがある環境下では、ハイポトニックウォーターがおすすめです。アミノバリューやイオンウォーター、VAAMが該当します。
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まとめ
運動時の適切な水分補給は、体温調節や運動能力の維持にとって非常に重要です。運動時間や強度に応じた水分補給方法を実践し、体内の水分バランスを保つことで、健康的な運動習慣を維持しましょう。
専門用語の解説
浸透圧: 濃度の異なる溶液間で、溶媒が半透膜を通じて移動しようとする圧力。
アイソトニックウォーター: 体液と同じ濃度の飲料。
ハイポトニックウォーター: 体液より低い濃度の飲料。
マルトデキストリン: ぶどう糖が5~10分子結合したもの。エネルギードリンクの素材として用いられ、胃から腸への移行が速い。
硝酸態窒素: 水中の硝酸イオンと硝酸塩に含まれている窒素。体内で亜硝酸態窒素に変化すると発がん物質となる可能性がある。
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