合同会社 公共コミュニケーション研究所(河井孝仁)

合同会社 公共コミュニケーション研究所は、地域における広報やコミュニケーション、スポーツ及び文化に関して研究を行い、その成果を広く伝えることで、地域の人々へ貢献することを目指しています 代表CEO 河井孝仁 ((博士(情報科学))

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最近の記事

寿会@上七軒

宮川町のみずゑ会から上七軒の寿会に回る。 演し物は、基本は長唄で、多様なものがあった宮川町とは異なる。 長唄「伊勢参宮」「水仙丹前」、舞妓が踊るものが清元「折紙」、再び長唄「枕獅子」で締めるという構成になっている。 伊勢参宮は、芸妓二人のおどりで、ぐっと締まっていた。そのなかでも帯の結び方が異なっていて美しい 舞妓の清元「折紙」は初々しく、端的に「きれい」だなという印象。紅い蹴出しが爽やかな艶やかさ、「爽艶」という造語が似合うように思われた。そのうえで、ここでも構成の美があ

    • みずゑ会@宮川町

      11/16(土)と17(日)の開催。私が観たのは16日。土曜と日曜で演し物が変わる 地唄の「鶴の声」、常磐津「乗合船恵方万歳」。清元「吉原雀」、長唄は、土曜は「五條橋」だったが、日曜は「娘道成寺」となる。最後に両日とも総おどりで「宮川小唄」 立方を務めていた芸妓さんが別のところでは地方で三味線を弾いていることもあるんだな。 乗合船で才蔵を務めていたふく鈴さんが垂れ目なのか、妙に可愛かった。 こうした興業は、座敷の人としての芸舞妓が舞台の人になるという二重性があって面白い。

      • 二期会「影のない女」@東京文化会館

        私はこの作品を二〇二四年に東京の上野にある東京文化会館で鑑賞しました。作品の紹介には新しい演出による「新制作」を意味するワールドプルミエという惹句が置かれていました。 影のない女という作品は、そのあらすじを追おうとしても、とても難しく、ここで詳細を紹介することはしません。端的に言えば、二組の男女である皇帝と皇后、染め物職人であるバラクとその妻を巡る作品になります。

        ¥100
        • 広重ブルー(前期)@太田記念美術館

          メモ 四季江都名所 夏両国之月/橋杭の前面化 東都名所 御殿山花見 品川全図/ここにあるドラマ 多様な点景人物、その他の作品含め目鼻口がないのに表情がある 東都名所 日本橋之白雨/広重特有な?傘と土蔵の壁の白 風流新形 東都名所 すだの渡し/芦の前面化 冨士三十六景 駿河薩タ之海上・名所江戸百景 永代橋佃しま/どこからの視点なのか 想像の視点 名所江戸百景 神田紺屋町/白と青の対照の幟 名所江戸百景 京橋竹がし/画中人物の視る方向 名所江戸百景 深川洲崎十万坪/鷲はもちろんな

          Bリーグ開幕、Wリーグ開幕

          大田区の工科大アリーナで、東京羽田ヴィッキーズの開幕2連戦、青山学院記念館でサンロッカーズ渋谷のホーム開幕戦を観戦 Wリーグはヴィッキーズがフューチャーに属していることもあるのだろうが、Bリーグのような隆盛を得るにはどうしたらいいのかを考えさせられる やはり、B革新ではないが、まずはハコを作る、準備する、アリーナというだけではなく、そこでの演出も十分に行う アリーナを徹底的なエンタメ空間にするということが求められるだろう あるいはBリーグとは異なる道を選ぶ、現在のヴィッキ

          英一蝶(前期)@サントリー美術館

          人気の画師兼幇間兼俳諧師から三宅島への島流し、島での画作、思わぬ江戸帰還からは古典と風俗画をよくするなんぞ、ある意味憧れの存在ですなあ 雑賀帳に見られる融通無碍な描写にまず引き込まれる 輪郭線の肥瘦を楽しめる絵がある一方で、一方で没骨描法による面としての絵もある。 それら様式だけではなく、モチーフも滑稽、諧謔から仏画、もとより風景、静物まであることも素敵である。 奈良木辻の図にある遊郭の様子は情報としても興味深い 吉野龍田図屏風の情報量に圧倒される 川に飛び込む子供や正

          夢遊病の女@新国立劇場

          ベッリーニのオペラ「夢遊病の女」、ベルカントオペラは演出の工夫が前面には出てこなかったが、最近は、多様な演出がなされるようになったと、プログラムにあった その通り、バルバラ・リュックの演出もなかなかに際立っていた 冒頭の場面で、クラウディア・ムスキオ演ずるアミーナに、ダンサーがあたかも憑依神でもあるかのように絡んでいく これを夢遊病の象徴ととらえることも可能だが、もっと大いなるものとして把握したほうが面白い 後段になっていくと、これは個人への憑依に止まらない、世間とか社会と

          錦秋十月大歌舞伎

          今月の人気は夜の部の仁左衛門玉三郎だろうが、私が出かけたのは、歌六丈が二つの芝居に出演している昼の部 平家女護島「俊寛」は掬之助が初役でつとめる 俊寛といえば吉右衛門という印象が私には強いが、菊之助が岳父をどう繋げ、どう進めるか興味があった そのことについて述べる前に、いくつか 平家物語では、俊寛が熊野権現を拝さないことに、帰還できないことへの理由を込めているように読んだが、歌舞伎ではそのあたりは考えないほうが、その後の人間物語に集中できるということなのかな むしろ、成

          藝大オペラ定期公演「フィガロの結婚」@藝大奏楽堂

          モーツアルトの著名な作品 普段のオペラ公演では高額で難しい(実質)最前列に座ってみた ここでよかったのは、オーケストラピットがしっかり見られたこと。指揮者の様子がとても興味深かった。 初心者の私は、指揮者はオーケストラの責任者かと思っていた(恥)、実際には歌手も統率する存在だった。その様子が間近で見られたことは収穫 やはり、オペラは音楽劇ですな イタリア語もわからないので、字幕を見るわけだけど、この作品というかオペラでは、重唱されるので、それぞれ別の詞を歌っているんじゃない

          藝大オペラ定期公演「フィガロの結婚」@藝大奏楽堂

          夏と秋の美学-鈴木其一と伊年印の優品とともに@根津美術館

          伊年印のある「秋草図屏風」はさっぱりとした作品で好もしかった、この「秋草図屏風」と鈴木其一のねっとりした「夏秋渓流図屏風」が対照的に展覧されているのは、とても学びになった。其一「夏秋渓流図屏風」は複合によ多様美ということもできそうだ 後期の武蔵野図屏風に太陽が描かれているのは興味深い その他、松村景文花鳥図襖がすっきりとして美しい。住吉広定の舟遊・紅葉狩図も目を惹いた 2階展示室6の「名残の茶」にあった、寄向付といものが面白かった。一般的には揃いのはずの向付を、主人が好む

          夏と秋の美学-鈴木其一と伊年印の優品とともに@根津美術館

          プロ野球を魅力あるコンテンツにする

          神宮球場にて東京ヤクルトスワローズ戦を9月29日に観戦。ゲーム内容はヤクルトが既にセントラルリーグ優勝を決めている巨人にサヨナラ勝ちを果たしたわけだが、ここではゲームではない話をしたい プロ野球とは何を売るのかという問題だ。プロ野球において最も重要なコンテンツはゲームであり、ゲームそのものという以上に勝ち負けとして捉えられているのではないか しかし、近年はエスコンフィールド北海道にも見られるように、ゲームの勝敗をコンテンツの一部として考えているような動きが見えている 気持

          梅津庸一@国立国際美術館

          梅津庸一の名は美術手帖で何回か見ているし、何回か美術館でも作品やパープルームの取り組みを紹介する展示も見たことがある ただ、それぞれに重要な作家ではあり、ラジカル(根源的な)作風であるようだが、些か掴みどころのない作家、作品だという認識しかなかった 今回も、少々忙しくもあり、訪問を迷ったのだが、鑑賞は正解だった 最初の部屋では屹立とは全く逆方向の萎えたパームツリーであり、これは力を失ったファルスにも繋がる 鑑賞者の意気込みをまずは逸らしたうえで、展示は始まる さて、美

          塩田千春@大阪中之島美術館

          塩田の圧倒的なインスタレーションに入っていく、包まれていくという感覚 入ってすぐの作品では、編まれた紐?糸?から水が滴り、水溜りに断続的に落ちている 「生きる」ことの暗喩だろうか 展示会場には、塩田の言葉として「私の作品は人と人とのつながりをテーマにしている。なぜなら、この社会に生きているかぎり、人はどこかで何かとつながっているからだ。つながりがなければこの社会に存在できない。」と記されている しかし、私にはこの「繋がり」の濃密さが桎梏として見えてしまう部分もある それは

          国立能楽堂企画公演

          恒例の蝋燭能 狂言は磁石、能は竹生島 蝋燭能は、雰囲気としてはいいが、分析的に能を見ることが好みの私向きではない 詞章も読めないので、まだまだ初心者の私には何を言っているのか聞き取れない部分も多く、それらがそのままになってしまう さらに脇能は他の修羅物や鬘物などに比べて、ストーリー性はあまりないので、余計に、楽しみにくい そうしたなかでも やはり、オペラを主語の演劇とすれば、能は述語の演劇だとおもう。場を作っていく、言い換えれば荘厳していく演劇であり、それが最も典型的に現

          大相撲九月場所荒汐部屋千穐楽打ち上げパーティー

          恒例の打ち上げ 今場所は幕内の若元春関、若隆景関が11勝、12勝ととても好成績 若隆景関は優勝した大の里にも白星で殊勲賞も獲得といい千秋楽になったわけだが 新関取の大青山関が終盤四連敗で負け越し、幕下の荒篤山が勝ち越したものの、その他の力士はほとんどが負け越しという、全体としてはこのところでは最も悪かったと荒汐親方からの総括だった なんと、これは部屋にプール熱が流行して、高熱になった力士が多かったせいとのこと、そうだったのかと改めて納得した 推しの常川さんはなんとなんと

          大相撲九月場所荒汐部屋千穐楽打ち上げパーティー

          Wリーグユナイテッドカップ2024-2025

          私にとって、2024-2025シーズン、東京羽田ヴィッキーズを最初に観戦するゲーム 相手はENEOSサンフラワーズ。宮崎、モニカらを揃えるリーグ屈指の強豪チームで、今シーズンはフューチャーズから挑戦するヴィッキーズにとって、どれだけ通じるのかというゲームだった 結果は完敗 出だしはディフェンスが機能してなんとか粘っていたけど、ターンオーバーが多すぎて、勝負にならなかった ゲーム全体としても積極的なディフェンスは頑張っていたように見えた しかし、おそらくENEOSのスピー