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英一蝶(前期)@サントリー美術館

人気の画師兼幇間兼俳諧師から三宅島への島流し、島での画作、思わぬ江戸帰還からは古典と風俗画をよくするなんぞ、ある意味憧れの存在ですなあ

雑賀帳に見られる融通無碍な描写にまず引き込まれる
輪郭線の肥瘦を楽しめる絵がある一方で、一方で没骨描法による面としての絵もある。
それら様式だけではなく、モチーフも滑稽、諧謔から仏画、もとより風景、静物まであることも素敵である。

奈良木辻の図にある遊郭の様子は情報としても興味深い

吉野龍田図屏風の情報量に圧倒される
川に飛び込む子供や正面向きの馬など面白いモチーフがてんこ盛り

島流しからの江戸帰還後は、島での経験も活かして、仏画などにも積極的に取り組んでいく
奥の深い画家として成長したとも言えるのではないか

雨宿り図が得意というか好きなことは興味深い
人が思わず集まり、それぞれにさまざまな思いを表情や姿勢に見せている、一方で、雨が止むのを待つという一つの想い、ここにいる理由の共通性、そうした時にふと見せる素顔

英一蝶、いやいや一筋縄ではいかないな
情報量の多い風俗画を自らの力を恃み、かつ軽妙に描きあげる

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