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ものづくりのツボ

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#ものづくり

品質レベルの向上はマメな図面の更新から

不具合品を検証するために、寸法を当たります。
最新の図面と照らし合わせ各部の寸法、形状、穴位置、材質などチェックします。
図面どおりに作られているか、公差内で作られているか原因を調査します。
調べていくうちに最新の図面が何枚も出てきたり、更新履歴のないもののあります。
どの図面が正しいのかわからない場合もあり、困惑します。

中には最新の図面は外注さんが持っていたりすることもあります。

発売後の

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台湾の工場で学んだこと

何年か前、台湾の生産メーカーに新商品発売時の製品チェックに行ったときのことです。
工場も整理整頓され、日本の企業以上に立派でした。
設備も新しく、日本の企業が何十年も前の設備をだましだまし使っているのと大違いでした。
新商品のファーストロットは一筋縄ではいかないのが常です。
案の定、予感が当たりました。
組立段階で、外注さんからの部材の入庫がおくれました。
組立を止めて 入庫がされるのを待ちました

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取説は一人よがり?

取り扱い説明書や組み立て説明書はわかりやすいほうが良いというのは誰しも思うことです。
企業様ごとに制作のノウハウがあり、独自の体裁となっています。工夫が凝らされ経験知も加味され苦労されているなと感じます。

説明書は雛形に沿って作成します。発売前のチェックも他部門で行います。
実際に使われる方の意見は入りづらいものになっています。
開発設計の人は自分がわかってるからわかるだろうという観点で制作しま

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計測機器の校正は?

出来そうで忘れてしまうのが計測機器の校正です。
毎年、 計測機器の有効期限を見ながら、そろそろ校正しようと頭の中にはあるのですが忙しさに負けてつい先送りになることがあります。

ノギス、鋼尺、はかり、コンベックス、プッシュプルゲージ、ハイトゲージ、エアーシリンダー、ロードセル、恒温恒湿機など数多くの機器が対象です。

また、限度見本や色調光沢標準板の更新も同時に行う必要があります。

校正の必要性

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梱包も商品の一部です。

商品納品時に多いクレームは、キズ、打コン、破損の類いが多く、次に部品不足などとなります。
どこでどう発生したのかわからないケースがほとんどです。

お客様にお届けするまでが商品とよく言われます。
稀に梱包材がボロボロで商品の一部がはみでた状態でお客様に届いたという場合もあります。
これではお客様の信用はガタ落ち、二度と商品を買っていただけません。
こうならないためにも梱包はものづくりの重要な要素で

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無意識のニーズを具現化する。

企画段階でセールスポイント(お客様のベネフィット)がサイズが選べるとかデザインがいいとか書かれてある企画書を目にします。
お客様はサイズやデザインだけで買っていただけるでしょうか?
他社で売れているからとか、同等品で少し安いからという理由だけでは商品は売れません。

よく言われる差別化ポイント、機能面のセールスポイントにお客様はベネフィットを感じ購買行動を起こします。
お客様にこんなものがほしかっ

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大事な限度見本

内作工程や仕入れ品の検査時に色が違う、バリ処理が出来てない、シワが多いなどで製品としてNGとなる場合があります。
色や質感、手触りなど感覚が判断基準の場合、言葉にするより、限度見本を作成します。
これ以下のレベルのものは使いませんよという見本です。
色調光沢標準板、張地見本、縫製の仕上がり見本など様々な限度見本があります。
生産ロットによって色のばらつき、仕上がりのばらつきは必ず生じます。
ロット

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計測機器の使い手はすごい

計測機器の使い手はすごい

試作品や新商品、ロットの抜き取り検査で様々な計測機器を使います。
鋼尺、コンベックス、ノギス、プッシュプルゲージ、膜厚計などをよく使います。

中でものノギスの使い方を見ているとその人の熟練度がわかります。
図面を見ながら、現物を見てノギスのお尻や背中を駆使して計測します。
また、補助ジグをあてながら寸法検査を行います。

そのほか、鋼尺の当て方やコンベックスを折ったりしながら寸法を測ります。

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開発日程はなぜいつもタイト?

製品開発の工程は大雑把に企画⇒設計⇒試作⇒量産⇒発売となります。
それぞれの間に品質確認、工程表、手順書作成、調達、発注、物流、パッケージ、取り説、販促、カタログ(HP)など様々な工程があります。
往々にして開発日程は遅れます。必ず遅れます。
遅れる理由は少ない人員でパラレルで開発業務をこなさなければいけないし、いろんな会議に召集されてまったく時間が無いので遅れると決まりきった理由です。
開発過程

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陽の無いところで黄色くなるのは?

白色や淡い色の樹脂や繊維を使った製品で、お客様のところに納品後、
「色が黄色くみえる」とか、「黄色い斑点がある。」などのクレームが入ります。

送られたきた写真や返却品を見ると黄色く見える部分があります。
私など還暦を過ぎた目には黄色い部分がなかなか見えません。
若い方ならすぐにここが黄色いと判別できます。
目の機能の年齢差をつくづく感じます。

さて、なぜこのようなことが起こるのでしょう?
倉庫

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クレームにかかる費用は?

1件のクレームが発生します。いくら費用がかかるでしょう?
目に見える製品代や運賃だけではなく多くの人が関係しいわゆる目に見えないお金が発生します。

例えば、不具合の内容はともあれ、製品交換を行った場合を考えましょう。
まず、クレームを担当が受付け、供給先とやりとりをし、製品交換の手配を行います。
お客様にも製品交換の旨をご連絡しご了解をいただきます。
交換品の手配が確定し、お客様に納品可能日をご

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ものづくりの現場で必要なものは?

ものづくりの現場で必要なものは?

ものづくりの現場で、製品のチェックや不具合の確認などする際には、手ぶらでは行けません。
メモ、ボールペン、カメラ、コンベックス、鋼尺、ライト、マスキングテープ、マジック、カッター(はさみ)、携帯電話、ルーペ、隙間ゲージ、ドライバー、六角レンチなどを用意します。
何が起こるかわからないので重装備になります。

この中で絶対に忘れてはいけないものはマスキングテープとマジックです。
現物でチェックする際

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まずは企業様のここを見る

コンサルタントの案件打診をいただいた際にはまずホームページをチェックします。
事業内容や売上げ、株価や設備などチェックします。
その中で一番重要なのは企業理念です。
この企業様が、何のために、何を持って、どう社会に貢献しているのかを見させていただきます。
わかりやすくまじめにかかれている企業様、きらびやかなキャッチコピーのような企業様、社是を並べただけの企業様、なんとなく一人よがりの言葉の企業様と

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整理整頓というけれど

工場の検査場や開発室などなかなか整理整頓できないのを見受けます。
工場内は綺麗に清掃、整理整頓できてるのにスタッフ関連の部屋やスペースは片付かないし、整わない。
試作品を見たり、簡易試験をしたり、サンプル品の検討、不良品の置き場など次から次へと物があふれています。
最初に物を見るときは梱包をあけ並べて現物を確認します。
あとで関係者に見せるとか偉い人に見てもらうなど確認作業までは頑張ります。
問題

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