【秋から冬へ、自然薯 ~すごい紅葉(効用)~】
自然薯の旬は11月。
自然薯は日本原産で、縄文時代から食べられていたとされています。
歴史としてはお米よりも古いとされています。
「平家物語」や「東海道中膝栗毛」にも登場し、
我々日本人に関わり深い食材の一つで、薬膳としても扱われています。
畑での栽培は無理だとされていましたが、生産者の努力もあり、今では、旬になるとスーパーなどに自然薯が並ぶようになりました。
※写真:茨城・新関ファーム、有機無農薬栽培の自然薯、真空パック入りはとても便利♡
有機無農薬米の糠でぬか漬けにしてみました。
自然薯には滋養強壮や解熱作用、消化促進などの効果があるとされています。
〈自然薯100gあたりに含まれる栄養価〉
カロリー:121kcal
炭水化物:26.7g
タンパク質:2.8g
脂質:0.7g
食物繊維:2g
ビタミンE:4.1mg
カリウム:550mg
自然薯は芋なので、炭水化物がやや多めで、食物繊維が2g程度含まれています。
注目すべきは、「ビタミンE」と「カリウム」が豊富だという点です。
「ビタミンE」には抗酸化作用や、自律神経を安定化させる効果があるとされています。
成人男性は1日に6.5mg、成人女性は1日に6mgのビタミンEの摂取が目安とされていますが、自然薯は200gで1日に必要なビタミンEを補えてしまいます。
「ビタミンE」は、もともと1920~1930年代に不妊のネズミの実験によって発見された脂溶性ビタミンです。
別名「トコフェロール」といい、
tocos(子どもを産む)、
phero(力を与える)、
ol(水酸基をもつ化合物の総称)、
という意味からきています。
しかしその後、ビタミンEのもつ強力な体のサビ取り効果(抗酸化作用)が注目されるようになり、今では『若返りビタミン』と呼ばれるようになっています。
ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールの2つに大別されますが、いずれも水素結合がとれて、その「水素」が抗酸化に働くとされています。
(トコフェノール)
「カリウム」は、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりする機能があり、健康維持に欠かせない栄養素のひとつですが、自然薯100gにはカリウムが550mgも含まれています。
自然薯には多くの栄養素が含まれており、さらに注目すべきは、
生殖能力を強めるとされる「アルギニン」や「DHEA」を増やす「ディオスゲニン」も含まれています。
※「ディオゲスニン」は富山大学の研究で、アルツハイマーへの効能が発見されています。
※性ホルモン(エストロゲンやテストステロン)など免疫ホルモンの値が上がったという報告もされています。
食事に取り入れることで元気になるといった効果も期待できそう💕
※写真:和歌山、熊野大社
主祭紳 家都美御子大神(ケツミミコノオオカミ)。
素戔嗚尊(スサノオノミコト)です。
「平家物語」 ~自然薯〜
平安時代後期、政治改革によって藤原氏の勢力を抑えられた後三条天皇のあとを受けて皇位についた白河天皇は、やがて上皇となって院政を始められました。
白河院政は四十年以上も続きます。
政治の実権を握るその一方で、上皇は多くの女性を愛されました。
平忠盛は、白河上皇に気に入られ、ご寵愛の祇園女御を賜りました。
その時、祇園女御は上皇の子を身ごもっており、忠盛はその事を上皇になかなかお知らせ出来ずにいました。
そのうち、上皇が熊野参詣のお供に加わった時、森の中へ入り、ヤマノイモのつるに着いているむかごを採り集め、上皇に近寄り、次の歌を詠みました。
いもが子は
はふ程にこそ
なりにけれ
~山の芋の子はつるが這うほどにたくさん着いていました
~祇園女御の生んだお子は這い回る程に成長しました
これをお聞きになった上皇は、
ただもりとりて
やしなひにせよ
~むかごを山盛りに採って食料にせよ
~忠盛が引き取って養子にせよ
と句を続けられました。
忠盛はこの子を自分の子として育てました。
この子がとても夜泣きするのをお聞きになった上皇は、
夜泣きすと
ただもりたてよ
末の代に
きよくさかふる
こともこそあれ
それで清盛と名乗ることになったそうです。
女性としては、
なんとも、何とも…な、お話ではありますが…
昔はそういうものだったのでしょう…
氏神様の紅葉♡
ところで、
お正月、元日、Tatsumimの実家ではお餅を食べません。
幼い頃、年末になると、祖父母の家に親戚一同が集まり、大量に餅をつきました。
ついた餅は、ご近所や地域の方に配ったり振る舞ったりします。
そんな中、我が家では、1月1日にお餅は食べず、
自然薯をすり鉢ですり出汁(だし)でのばした「とろろ芋」をご飯にのせて頂くのがしきたりでした。
「自然薯」は、私のルーツにも深く関わる食材です。
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