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#エッセイ
#43 思い出のトリガー
ディスカバーネタはだいぶご無沙汰になりました。
私の生まれは富山県。
北陸新幹線ができる前は、上越新幹線で長岡まで行って、特急に乗り換えて富山入りしていた。
長岡を抜ければ、まずは大きな信濃川を渡る鉄橋があり、そこから峠を越えて海沿いの柏崎。
風光明媚な海の景色を見ながら上越エリアを駆け抜け、列車は北陸本線へ。
糸魚川では煉瓦造りの車庫にディーゼルカーが御昼寝していて、トンネルを抜けると富山
#20 甘さ、苦さと温かさ
オンラインでのつながりは、浅く、儚く、一方で終わるときも傷つかず、誰でも容易に作れるものだ。
一方で対面でのつながりは、オンラインのそれよりは深いが、あとはその発展性次第でどうにでもなる。
つながりたければつながるし、つながりたくなければつながらない。
縁という言葉の存在を意識せずにはいられない。
”前作”に次ぐSNSモノである。
岩手から一気に北上し、一路青森へと足を伸ばす。
昔は特急に乗
#19 さよなら、いや、また来ます。
旅に出ると、自分だけの世界を楽しめるのが良い。
むしろ、自分は何かの舞台に立ち、演じている主人公で、周りは全て自分の”劇場”の演者、エキストラあるいは演出なのかもしれない。
今回は流行のSNSの作品だ。
”主人公”はSNSを通じてつながった、岩手のフォロワーさんに連れと共に会いに行く旅に出るのであった。
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岩手に身寄りはいない。
主人公にとっては、いつも
#18 シンボリック
1992年生まれ。2階建てが目を引くバブリーな電車。
きっと設計は1991年より前。バブル後半に設計されて登場したら弾けてしまったそんな世代。
どこかこれからの時代を背伸びしていて、次世代感を出していて嫌いじゃない。
湘南から東京への長距離通勤を支えてきた。
登場から29年、役目を終えて青森へ。
老朽化と言われるが、牽く機関車は42年。
仕事があるっていいことだ。本人はどう思っているかはわからな
#17 ナイスホリデー木曽路
初めての木曽路。
長野は北信にはよく行く機会があったものの、中信はこれといって縁が無かった。
国鉄のディスカバー・ジャパンで大橋歩さんが歩いた木曽路。こうして訪れることができたのは本当にうれしい。
中津川から馬籠宿、そこから8km弱を歩いて峠を越えて妻籠宿。
昔の人は中山道を通って、行き来していたことを考えると頭が下がるとともに、何を考え、何を思いここを歩いたのかを知りたくなった。
こんにちは
#16 自然とこころのごっつぉ
8月の猛暑日。真夏の陽射しは容赦なくそそぐ。
歩いて歩いて、目的地へとカメラをぶら下げ歩き続ける。
絞れるほどになって、使いものにならないタオルで額をぬぐい、暑さに顔をゆがめながらも夏らしさを感じた。
たんぼの横で手招きする農家のおじさん。
「この水は地下水だから飲めるよ。お兄ちゃん汗だく。飲んだらいい。こんなところまでよう来たね。」
水のキンとした冷たさがのどから体を伝ってしみていく。
#14 緑、青、夏、新潟。
毎日が東京の鉛色の空の下で過ごす日々の中、久しぶりの新潟は天気予報が裏切り、気まぐれな青空を見せてくれた。
稲たちが喜ぶほど、雨は大地を潤したのかは定かではないが、空は圧倒的にお日さまと青空が優勢だ。
下に目をやると緑のじゅうたんがふさふさと風になびき、弥彦山と角田山はここが新潟なんだと誇らしげである。
ゆっくりとした風に乗るふっくらとした雲。
まだまだ降らせるぞという意気込みの一方で、もう
#13 モノトーンの世界
場所は新潟、長岡。
早朝に目覚めてカメラを持って車を走らせる。
走っても走っても霧が濃く、果たして写真は撮れるのか。
現場に着いて東の空を何度も見返しながら、真っ白いしけった空気をまとった私はかすかな期待をしながら三脚にカメラを据えた。
太陽が山の頭から顔を出す。一気に暖かさと光がやわらかく射し込んできた。
すると一帯の景色が幻想的な世界のように一変。
霧で霞んだ中に無数に立ちならぶ枯草の