【K2Pのからくり】ロバストリズム:機械のように習慣を刻む
■ からくりの内容
- 超人たちは、必ずと言っていいほど「ルーティーン」を持っている
- イマヌエル・カントは毎日3時半ぴったりに必ず散歩に出かけた。必ず3時半ぴったりだったので周りの人々はカントを時計にしていたくらいだった
- 村上春樹は「繰り返すこと自体が-重要になってくるんです。一種の催眠状態というか、自分に催眠術をかけて、より深い精神状態にもっていく」と語っている
- 方法は以下の通り
①習慣化したい行動を明確にする(SMARTの法則のT以外)
②その習慣を行う頻度、時間帯、曜日(or 日付)をきっちりと決める
③その頻度、時間帯、曜日(or 日付)を変えずに実行する
📖 エビデンス
📗書籍①:曜日を固定することで習慣化の威力が増す
- 本の中に「火曜日の淑女」という女が現れる
- その女性は、以下のように語った
- 「このへんではな、火曜日の淑女っち呼ばれちょるんよ。暑い日も、寒い日も、雨の日もおばちゃんはな、ここを掃除しとるんじゃけ」
- 「みんながな、おばちゃんによく聞くんよ。毎週火曜日に掃除って大変じゃありませんかってね」
- 「ちがうんよ〜。火曜日の淑女はな、火曜日ってトコがミソじゃけ! 曜日で決めてしまえばな、人はたいがいのことは、やってしまうんよ。」
- 「じゃけ、なにか続けたいことがあったら曜日で決めるんよ。月曜日の何時は英会話、とか決めておけばそれが当たり前になるんじゃけ」
- ロバストリズムは時間、曜日、日付を習慣のトリガーにする営みといえる
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📕 研究①:9,633人の創造的な習慣に見るパターンを調査
- 42の創造的習慣を21の独立した次元に沿って特徴付ける簡単な調査
- 9,633人の回答者のデータから、7つの「創造的種」、つまり、偶然に予想されるよりも多く共起する傾向がある創造的習慣の組み合わせを持つ人々のクラスターが明らかになった
- その神セブンのうちの1つが『ルーチンシーカー』(ルーチンを探そうとする人)だった
- 創造的な仕事にとって、ルーチンを獲得することは重要そうだ
● Berlow, 2021 >>> doi.
✅ 補足資料:ルーチンと習慣
- ルーチンと自動性は、特にその機能と行動の制御に関して、互いに明確に異なる
- ルーチンは一般的に、日常的に実行される可能性が高い、規則性を伴うおなじみの行動パターンとして説明されている (📕 Gallimore & Lopez, 2002 >>> doi.) https://doi.org/10.1177/15394492020220S109
- ルーチンには、日常生活をより整然と効率的にする『ために自発的に実行される』(すなわち目的を持ち意志的)一連のアクションの比較的固定された一時的なパターンがあります (📕 Clark, 2000 >>> doi.) https://doi.org/10.1177/15394492000200S114
- 状況の変化などにより、これがもはや当てはまらなくなると、通常、ルーチンを中止するか修正するという意識的な決定が行われる (📕 Clark, 2000 >>> doi.) https://doi.org/10.1177/15394492000200S114
- ルーチンの規則的な性質には反復が含まれ、同様に反復練習は、目的のある行動を自動化へと変換するための前提条件(📕Orbell & Verplanken, 2010 >>> doi.)https://doi.org/10.1037/a0019596
- 習慣には、特定の目的を果たすことなく自動的に実行され、固定された一時的なパターンに制限されなくなった日常的な行動のみが含まれる
- すなわち、最初は意識的にロバストリズムを刻むルーチンを繰り返し、その繰り返しに伴い「自動性」を獲得し、習慣に至るということか
📕Ersche, Karen D., et al. Personality and Individual Differences 116 (2017): 73-85. >>> doi.
📕 研究②:ルーチンワークは快適さ・自信・自己コントロールを高める
- 日常行動が人々の安全感、自信、幸福感に与える影響を調べた
- 5つの研究が、飛行機、都市の異なる地域、日常的または非日常的なタスクを行う実験室、大学の教室での着席行動で実施された。
- 5つの変数(快適さ、自信、コントロール、集中力、落ち着き)について、ボンフェローニ法に従って有意水準を補正したところ、快適さ、自信、自己コントロールにおけるルーチン群と非ルーチン群の差は、(補正)p < .01水準で有意であることが示された
- ロバストリズムを刻むことで『快適さ・自信・自己コントロール』が高められ、結果習慣化につながる意志力の造成に役立っているのではないだろうか
● Avni‐Babad, 2011 >>> doi.
📕 研究③:ロバストリズムに外的な報酬はつけないほうがいい
- フィールド実験では、1日2時間という計画された時間内にジムに行くたびにお金を払うという運動ルーチンにインセンティブを与えることが、タイミングに関係なく毎日ジムに行くたびにお金を払うという柔軟なインセンティブを与えるよりも運動の継続性につながるかどうかを検証した
- 介入中も、インセンティブを外した後も、ルーチンのインセンティブは、フレキシブルなインセンティブよりもジムへの訪問回数が少なかった
- 日常的なインセンティブを受けた者は、柔軟なインセンティブを受けた者よりも、介入後の運動量の減少が大きいことが示された。
- ロバストリズムへの報酬は外的なものであると習慣にとって悪影響かもしれない
● Beshears, 2021 >>> doi.
🌸 からくりを用いることで期待される効果
- 時間、曜日、日付が習慣のトリガーとなり実行可能性が高まる
- 創造的な仕事の威力を高めうるかもしれない
- 外的な報酬はロバストリズムの威力を低減させる
😊 Super Human's Voice
- カント、村上春樹、ディケンズ、ベーコン、ベンジャミン・フランクリン。彼らに共通するのが習慣の『ロバストリズム』が微動だにしないということ。
- そして、ロバストリズムを決めることはSMARTの法則の『T (time)』をより精緻化すること
- 必ずや習慣化の手助けとなると信じている
- 鍵は組み合わせる最新技術(電子カレンダー、to do list、リマインダー etc...)かな
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