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発達障害をもつ息子 約30年の子育て話

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子供の育ちが不安な方へ。大人になった発達障害をもつ息子の育ちとは?3歳で指摘され、進学就職、自立までの子育て話が詰まっています。かつての文章に、今の私がコメントしたり、現在の心境…
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発達障害、子育てが終わったと思えた日~先の見えない不安が過去になる~

発達障害を持つ子供を育てていて、 先が見えないことが、不安な方へ。 あくまで私の場合のことしか語れないのですが、 発達障害をもつ子どもの子育てに 「終わり」があったことを、ご報告出来ます。 私は、親か子、どちらかの「死」をもってしか、 終わらないと思っていました。 もしくは、自分の「死」の時には、 子にも「死」を提供しないといけないのでは?と 思っていた時期もありました。心中ってやつですね。 けれど、違っていました。 子の「自立」をもって、子育てが終わることが出来ま

入学前の校長室で泣いた私

校長室で泣いた日もあったなぁと思い出していた話をします。 すくすく子育てに出させていただいて、 番組が出来上がるまでにディレクターさんといろんな話をしまして。 あの頃は辛かったなぁと、つくづく思い出していました。 息子の子育ては、以前Amazonkindleで販売していた文章に まとめてあり、いまはこのサイトで販売しています。 900文字くらいは無料で読めるので、覗いてみてください。 この中に詳しく書いてあるのですが、 本当に息子を小学校へ入学させるときは悩みの沼

息子との距離感に迷った話【理由は日常にあった】

今日は、息子との距離感がわからなくなった話をします。 7月の講演は一緒に登壇したし、最近は用事で遊びに来ていたし。 よく会っていると言えば、会っているのです。 その時に、なんか不思議な感覚になったんですよ。 深刻なわけではないけどね。 「ちょっと、髪色が茶色いんじゃない?」 なんて、息子の髪を触ったんです。 いわゆる、頭ポンポン程度に。 その時に「あれ?マズいことした?」と思いまして。 そんなことを思った自分に対しても、不思議な感じで。 28歳息子の髪を触った、

発達障害ですが、目線合ってましたけど?

発達障害があると、目が合わない(合いにくい)と言われる件。 私の子育て感としては、目線合ってましたけど? という感じです。 でも調べてみると、 ASDのお子さんは相手に興味を持たなかったり、 急に近づいてきた相手に対して目線をそらすことがある と書かれています。 理屈としては、よくわかります。 でも、合ってるんですよ。目線。 専門家の方の解説も、理屈はよく分かる。 自分だって、肩書きがあるので、理屈は分かる。 合ってたんだから、良かったねって言われるかもしれないし

手作りの療育グッズ 絵本編②

今日は、息子にウケなかった絵本をご紹介 これがダメというより、 表現が難しいことだったのと 息子の成長のタイミングに合ってなかったと 思われます 手作りしていた理由や流れは、こちらをどうぞ ⤵ 前回紹介した「色を知ってほしい」と思って作った絵本 これは、それなりに付き合ってくれました 当時は、起きている間中はアンパンマンをつけていないと ダメだったので、ちょっとしたクイズタイムも貴重 同時に私は「物の大小」についても 知ってほしいと考えました 色を付けると、

手作りの療育グッズ 絵本編①

本日は写真が多め。 前回に続き、手作り療育グッズを紹介します。 なぜ、手作りしなくちゃダメだったかは、 こちらをお読みくださいませ。 やはり市販の絵本では、 息子に合うものは見つかりませんでした。 一般的なものは、文字が多い。 1ページに情報量が多すぎるのです。 でも、世の中に色があることを知ってほしかった。 自分の好きなキャラクターのビデオ以外に 世界を広げてほしくて作った絵本がこちら。 色の名前を知るということに、特化した絵本です。 まぁ、そんな立派な理由とい

手作り療育グッズ パズル編

息子の療育が花盛りだったのは もう20~25年も前の話。 その頃、発達障害関係の呼び方も 対応も今とは違っていて、 もちろん関連する療育グッズなんて 一般には売っていませんでした。 あったとしても専門機関が買うもので すごくお値段も高い。 なので、早期教育や幼児教育用のグッズを 年齢を問わず手に入れていました。 しまじろうさんなんて お願いして1~2学年下のものを 契約していましたよ。 市販では使えなくて 手作りしたものを紹介します。 一部しか保管していなかったん

社会人3ヶ月、息子の気持ち

高校を卒業して、すぐに就職した息子。 入社3か月の頃の会話を書いたものが出てきました。 この頃は出てこなかった課題もありました。 文章の終わりで、その後のことも書きます。 *********************** 息子が社会人になって約3ヶ月。 そろそろ仕事を辞めたいと言いだしても 不思議はないと思うのですが、 一向にその気配はありません。 毎日べらべら話すわけではないですが、 娘が寝たあと、 たまに「最近どう?」って話で盛り上がります。 「どうよ?社会

体が成長すると逆に心配になる

息子が小学校高学年の頃に、将来を思って書いた文章です。 未来があるから、希望もあれば悩みもある…。 ちょっと長い文章です。お付き合いいただければ幸い。 ************************ 息子の足が23センチになりました。 確実に体が成長していく姿を見て、 母は逆に心配になっていることがあります。 この子は、いつまで配慮された環境の中で 暮らすことができるのだろうか?ということです。 今の時点では、 親が学校などに説明することで、配慮を求めることが

2人目の育児でママつぶやく

我が家は、上が息子で下が娘。9歳も年が離れています。 以下の文章は、二人目を産んですぐの頃に書いたようです。 ************************ 子供のせいにしてはいけないんだな…と、 思う時ってありませんか? 2人目の子供を産んで9年ぶりに赤ちゃんを育てていると、 実に気づかされることが多くあります。 息子は、直接母乳を飲むことは、ほぼありませんでした。 母乳が出なかったわけではなく、 ホルスタインとあだ名が付くくらいに たくさん出ているにもかか

「遠足どうだった?」の凄さ

これは、社会人1年目当時の息子が、 帰宅直後の第一声が凄かった!! というお話です。 何気ない言葉ですが、育ちからすると大きな一歩なのです。 ************************ 息子が帰宅するなり妹に向かって、 「遠足どうだった?」と聞いていました。 娘が 「楽しかったよ~」 と答えると、 「よかったねぇ」 と言っていました。まるで父親のよう。 (9歳差なもので…) 何気ない会話なんですが、これって凄いことなんです! 自閉症スペクトラムさんな息子に

自立への準備

我が子を自立に向かわせたいと思う 漠然とした、けど壮大なテーマ。 そして発達に偏りがあるかもしれないと 気が付いた時期のこと。 この文章は、たぶん5年前くらいに書いたのですが、 今とあまり変わらない考えだったようです。 ************************** 今朝は、子供を産む夢を見ました。 もうすぐ産まれる設定なんですが、 「産めて良かったね~」とか 「産まれて良かったね~」とか のんびりと話していました。 夢って不思議です。 息子を産む前は、

息子にご馳走してもらいました

前回の記事で書いた 初給料で家族をご飯に誘ってくれた息子の話…の続きです。 子供だと思っていた我が子が 会計でお金を払ってくれている姿…。 泣けるくらい感動!!! っていうより、夢かな??幻かな??? って感じの、まさにほっぺたをつねっちゃいそうな体験でした。 (表現が古くて若い人には通じないかも…) ************************** 息子が、初給料で家族に夕食をご馳走してくれました。 5月病になった気配もなく、毎日頑張っています! 「何が食べ

絵が上手くなりたいんだ

今日は、息子の絵の話。 テレビで、 あまりお上手ではない方の絵を画伯なんて言ってますね。 うちの子もそういうタイプだったのです。 絵のことについて、 小学校から中学の頃を思い出して書いている文章を見つけました。 ************************** 小学4年生のころに、市販のイラスト練習ドリルで 絵を描く練習をしていたことがありました。 息子は基本的に空間認知という項目が弱いので、 絵を描くのが苦手でも不思議ではないのです。 でもこの頃は、そのまま