ソトメモ

タナカアキによる長崎市の北西部に位置する外海(そとめ)地区で見たり聞いたり感じたりしたことのメモ|2024年7月に福井県鯖江市から引っ越し|外海で暮らす人たちから聞き書きして記憶のアーカイブをつくりたい → ゆくゆくはzineにしたい!

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タナカアキによる長崎市の北西部に位置する外海(そとめ)地区で見たり聞いたり感じたりしたことのメモ|2024年7月に福井県鯖江市から引っ越し|外海で暮らす人たちから聞き書きして記憶のアーカイブをつくりたい → ゆくゆくはzineにしたい!

最近の記事

外海(そとめ)満喫週間

今週はあちこちのイベントに参加したり、住民を訪ねて話を聞いたり、外海を体で知る一週間でした。 月曜日 11/3 に開催された「外海文化市」の反省会。当日の振り返り、過去のおさらい、来年以降どうしたいかを話し合いました。 「外海に住んでいる人の出店が増えるといいな」という意見が出たのですが、私も同じ考えです。手芸など何かつくっている人たちがグループを組んでとか、この日のために1年かけてzineやフリーペーパーをつくって配布するとか、得意なことでワークショップを行うとか。  

    • 地域活動・地域行事に参加すること

      note とインスタで記事のテイストを変えることにしました。  note → 個人的見解、主観的記録  インスタ → 広く浅く軽く みなさん、早起き! 海岸一斉清掃 今日は外海(そとめ)地区の海岸各所で清掃活動が行われました。 私が住んでいる自治会の担当は神浦(こうのうら)港。大体7時から8時くらいに集合と聞いていたのですが、8時前に到着したときにはすでに終盤でした。たぶん7時とか、もしかするともっと早い時間から行っていたようです。     見知った人から声をかけられ、

      • 外海文化市2024

        11月3日、5回目となる「外海文化市」が開催されました。 台風21号が接近する予報が出たため、前日開催予定だった「大中尾棚田火祭り」は中止。「外海文化市」も午前中は時折突風が吹く中での開幕となりました。     会場となるのは、出津(しつ)集落。 市営駐車場横の「出津の谷」と、旧出津救助院の上方に位置する「姉妹都市公園」には、お弁当やパン、お菓子など飲食関係のブース、ハンドクラフトやアンティーク、花などさまざまなものを販売するブースが並びました。   その中でも、子どもた

        • 棚田で「うどん打ち」体験

          神浦小学校の恒例行事 「日本の棚田百選」にも選ばれた大中尾棚田の中にある、大中尾公民館で毎年恒例となっている「うどん打ち」体験が行われました。 参加したのは、同じ神浦(こうのうら)地区にある、神浦小学校の生徒と今年赴任した先生です。 おしえるのは、大中尾棚田保全組合の女性部の人たち。 この辺りでは昔から、お盆のときなどに家庭でうどんを打つ風習がありました。結婚して大中尾へやって来た人も、地元の料理上手な人や、いわゆる嫁ぎ先のお義母さんにうどんの打ち方を習ったのだそう。

          しめ縄がつなぐ地域のつながり

          長崎の「おくんち」 10月下旬となり、あちこちの神社で秋季例大祭が行われています。 外海の黒崎地区にある「天満宮神社」でも、来週は「おくんち」なのだそう。 「おくんち」といえば、「長崎くんち」の印象が強いかもしれません。毎年10月7日から3日間開催される、長崎市中心部にある諏訪神社の秋季大祭で、多くの市民や観光客が訪れます。(参考サイト:長崎伝統芸能振興会) そもそも「くんち」は九州北部の方言で、「9日 → くにち」がなまったものなのだそう。旧暦の9月9日は多くの神社で

          しめ縄がつなぐ地域のつながり

          【番外編】長崎には「#7119」がある〜手足口病顛末記〜

          9月30日に「手足口病」と診断されてから、約2週間経った。 当時、長崎県ではとても流行っていて、そう珍しいことではなく、単純に運が悪かったねという感じだった。が、そう簡単な話では終わらない。 今日10月12日現在、私は長崎県唯一の特定機能病院に通院中で、正確には「顛末」ではなく、治療途中の記録である。 なお、記事の最後に写真を載せているが、グロテスクなものが苦手な人は見ないように。閲覧注意、見るなら自己責任で。 人生初の手足口病 手のひらに湿疹ができ、それが痛い。痛いけれ

          【番外編】長崎には「#7119」がある〜手足口病顛末記〜

          懐かしい田んぼの風景

          外海の稲刈り 外海では絶賛稲刈り中。棚田もそれ以外も、日々刈り取りが進んでいます。 稲作で知られる北陸では、8月から早稲の稲刈りが始まり、大体9月下旬に終了。それに比べると、かなり遅い印象です。     今年は「なつほのか」という品種が多く栽培されていると聞きました。 「なつほのか」は2016年度に登録された新品種。暑さに強く、低温貯蔵したとき食味が低下しにくいという特徴があります。     「なつほのか」の親は、粒が大きく食味がよいとされる「にこまる」。コシヒカリよ

          懐かしい田んぼの風景

          下を向いて歩こう(歩いちゃだめ)

          長崎市内に点在する記念マンホール 長崎市内27か所に下水道供用開始60周年を記念したマンホールが設置されています。そこに描かれているキャラクターのデザインを担当したのは長崎市出身のマンガ家・渡辺航さん。高校生の自転車ロードレースを描いた「弱虫ペダル」の作者です。(参考サイト:長崎市) 外海にあるのはこちら。     箱根学園のエースクライマー、東堂尽八。 まったく音を立てずに加速する走法は「スリーピングクライム」と称され、ロスのない美しい走りが持ち味。 長崎は坂のまち

          下を向いて歩こう(歩いちゃだめ)

          神浦を一望できる公園

          神浦城(こうのうらじょう)の成り立ち 神浦にはかつて城がありました。 朝廷が吉野の南朝と京都の北朝に分かれていた南北朝時代の永和年間(1375~1379年)に、領主となった大串小次郎俊長(おおくしこじろうとしなが)が山城を築いたといわれています。(参考サイト:外海地域センター「そとめぐり」) 大串小次郎は、のちに地名の「神浦」をとって姓を改め、「神浦氏」と称したそうです。 時は進んだ戦国時代、大村純忠と後藤貴明が争っていたとき、神浦氏は後藤氏に味方したため、大村氏に攻め

          神浦を一望できる公園

          [番外編]角力灘の向こうで感じた外海

          福江島で発見 今週水曜から金曜まで、五島列島の福江島に出張していました。 外海からは条件が合うと角力灘の向こうに、かすかに島影が見えます。地図で見るよりも実際は遠く、長崎県本土からの距離は約100キロ。 長崎港から福江島までは時速約80キロのジェットフォイルで1時間半ほどかかります。     宿泊したホテル周辺や福江港までの道すがら、立派な石垣が目に付きました。外海だと薄い石を積み上げた塀や壁ですが、福江島のは石垣と呼びたくなります。     しかも最上段には小さな石

          [番外編]角力灘の向こうで感じた外海

          外海の夕日フォトスポット

          ながさきサンセットロード 外海の大動脈である国道202号線には別名があります。 「ながさきサンセットロード ~橋でつながる教会と歴史の道~」 国道202号線だけなく国道499号線(長崎市中心部から長崎半島を南下、海を渡って鹿児島県阿久根市内へ至る)もその対象です。 海沿いを走る道から見える夕日や、地域資源である教会や橋などを生かした観光ルートづくり、訪れた人と地域との交流、地域イベントの支援や地域活性化をコンセプトとしています。(参考サイト:日本風景街道 ながさきサンセ

          外海の夕日フォトスポット

          神浦ダムとそとめ神浦川河川公園

          神浦地区を流れる神浦川上流にある神浦ダム(まるで早口言葉) 外海を構成する4地区のうち、一番北側に位置する神浦(こうのうら)。国道202号線を北上していると青、白、赤のトリコロールに塗り分けられた橋を渡りますが、その赤い橋が架かっているのが神浦川です。 アユやテナガエビなど多様な生物が生息し、過去には環境庁が行った水質調査で清流のひとつに選定されました。 赤い橋から4キロ弱、山の方へと進むと「神浦ダム」あります。     神浦川の流域は急勾配で険しい地形をしており、年間

          神浦ダムとそとめ神浦川河川公園

          牧野のかずら引き

          代々続くお盆の伝統行事 外海を構成する4地区のうちのひとつ、出津(しつ)にある牧野(※)では、毎年8月14日に「かずら引き」を行います。 「かずら」とは「葛(くず)」のこと。つる性の植物で、育ったものはまるで黒い木の幹のような姿をしています。     採取の目安は長さ約20メートル。太くて長ければそのまま、細かったり長さが足りなかったりするときは数本を撚り合わせて綱に仕上げます。 外海には中山間地域が広がっていますが、「かずら引き」を行っているのは牧野だけ。「正式にいつ

          牧野のかずら引き

          Les Ponts Tricolores

          絶景のまち 長崎市の北西部に位置する外海(そとめ)地区は絶景のまちです。標高1000メートルを超えるものはありませんが数百メートルの山々が連なり、海に向かって断崖が続いています。 長崎市中心部から海沿いを北上する国道202号線も坂道の連続です。斜度はきつく、繰り返されるアップダウンに、慣れない人はとまどうかもしれません。パワーのない車だと、急で長い上り坂はエアコンを切りたくなるほど。 その半面、最高の景色と出会えます。 緑の切れ間に現れる海、さまざまな広葉樹が織りなす緑

          Les Ponts Tricolores

          江戸時代から残る石積み文化

          長崎市外海地区について 外海(そとめ)は長崎市の北西部に位置する丘陵地帯で、東シナ海につながる角力灘(すもうなだ)に面しています。天気がいいと海の向こうに、かすかに五島列島が見えます。(関連サイト:長崎市ホームページ) そんな外海へ、先月引っ越してきました。 外海のメインロードである国道202号線は「ながさきサンセットロード」と呼ばれるドライブコース。昼間は太陽光を受けた波がきらきらと輝き、夕方は沈みゆく夕日に海も空も色づきます。夜へと向かう夕闇のグラデーションも美しく

          江戸時代から残る石積み文化