原 佳弘 「人材育成と発酵アプローチ」

Brew株式会社 代表取締役 「中小企業診断士」 「組織発酵学」プロデューサー 企業の人材育成に携わって20年。「変える」のではなく「発酵する組織」「個人の旨味を引き出す」というコンセプトの人材育成を行う。ビジョンは、日本が抱える課題の解決、イノベーション企業と人材の育成

原 佳弘 「人材育成と発酵アプローチ」

Brew株式会社 代表取締役 「中小企業診断士」 「組織発酵学」プロデューサー 企業の人材育成に携わって20年。「変える」のではなく「発酵する組織」「個人の旨味を引き出す」というコンセプトの人材育成を行う。ビジョンは、日本が抱える課題の解決、イノベーション企業と人材の育成

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こだわり過ぎると発酵しない

先日、とある展示会で、面白い光景に遭遇した。 とある会社が販売している商品を「こだわって造った」と表現している一方で、同じ展示会で販売している競合商品を「あれはウチの真似なんですよ」と評していました。 で、その足で競合会社のブースに行って話を聞いたところ「うちのは伝統を守ってこだわって造っているんですよ。ウチこそホンモノ」と仰る。 どちらの会社も悪気はないだろう。 理由や歴史、経緯があって、自社製品に対する愛、思い入れが昂じて のことなのだろう。(特許などの事由もあるかも

    • 2023年振返り~決める!しかし決めつけ過ぎない!

      2023年もあっという間でした。 皆様にとっては、どんな一年だったでしょうか。 組織発酵学の導入企業からの声 今年は、この組織発酵学を導入してくださる企業が増えました。とある企業では、受講した社員が他の方にオススメしてくれて参加してくれる講座として評判にもなりました。 組織発酵学の真髄「しなやかだけど芯のある人材」「自分を醸し、他人からも醸されあう組織」を目指した講座、組織へのアプローチ。選択肢を増やし、自律・主体性を持つ考え方を共に見つけていき、囚われ・思い込みを以下

      • 来ると決めて待つ!~組織発酵学の今の状態

        こんにちは、このnoteの更新も半年ぐらい空いてしまいました。 組織発酵学のアイデアが生まれたのが、コロナの年2020年 コンセプトを固めコンテンツのたたき台を創ったのが、2021年 コンテンツを整理し、サービス提供し始めたのが、2022年 そして、今2023年が終わろうとしています。 今年は、組織発酵学に以下のような変化・ご縁がありました。 1)導入企業が増えました。 自律型人材育成、主体的リーダー育成のコンテンツ導入企業が、一気に増えました。昨年、公開講座や、とある

        • 安全な場だけでなく違和感ある場を味わう

          概要 ・いつもの仲間、いつもの場所、いつもの学ぶ場は確かに安心安全な場 ・しかし、そういった場だけでいいのか? ・知らない分野、知らない人がいる、何が起こるか分からない場の必要性 久しぶりの組織発酵学のnote。 組織発酵学を作ってお陰様で、導入いただくお客様も増えて参りました。 そんな学びを提供していると、いくつか質問をいただきます。 「心理的安全性ある組織、誰もが言いたいことを言えて、罰せられない、悪い空気にならない職場を目指していますが、それだけでいいのでしょうか

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        • 組織の発酵って?
          23本
        • あとで読む
          1本

        記事

          2022年を振り返り~あなたは発酵しましたか?

          さて、2022年がまもなく終わります。 今年は、皆様にとって、どんな1年だったでしょうか。 私ごとになりますが、今年を一言で振り返ると 「挑戦したけど、まだまだ甘かった」 というメッセージ、気持ちが降ってきます。 この「組織発酵学」もリリースして1年が経ちました。 お陰様で、何十人を前にお伝えし、体験いただく機会など、サービスを導入いただける場面や企業様が増えました。ありがたいことです。 しかし、この「組織発酵学」を開発した原点、ねらいである「この国にイノベーションを!

          2022年を振り返り~あなたは発酵しましたか?

          押しすぎも控え過ぎも発酵しない

          様々なタイプ、種類の仕事をプロデュースしています。 企業の人材育成の総合デザインから個別の研修の設計、企業の離職率低下のための施策設計、個人のフリー講師のプロデュース、コミュニティ運営のプロデュースなどです。 つくづく プロデュースの仕事は奥深いな、と感じます。 そして、人や組織を発酵させていくためには、非常に大事な役割、欠かせない存在なのだと、責任感を持ちながらも自負しています。 そんなプロデュースの仕事。 色々な痛い経験を重ねて、人や組織が発酵していくために、こんな事

          押しすぎも控え過ぎも発酵しない

          DX推進も発酵が欠かせない

          弊社では、今話題のDX人材育成のお手伝いをしている。 いくつかの会社さまで、色々な現場や状態を見てきました。 このDX推進においても、やっぱり「発酵プロセス」だよな~ と思うことが多々ありました。 例えば、発酵に欠かせない「温度管理」 トップとDX推進部門、そして現場の温度がやっぱり異なっていると、やっぱりうまくいかない・・・ または、不要なものを「手放すこと」 DXはトランスフォーメーション(変革)つまり、痛みを伴う変革が必要ですが、今までのやり方やプロセスを手放

          正しいって何だ?~新たに社会人になる方に贈る組織発酵学1

          いよいよ、新社会人が街に溢れ出しました。 新人研修も真っ盛りに突入しますね。 弊社も多数の講師が今週からフル稼働。多くの新たに社会人となられる方々との機会を持つことでしょう。私自身は、今年は新人研修には登壇しないのですが、間接的にもでも、組織発酵学のエッセンスから、3つほどメッセージをお贈りしたいと思います。 1つ目は、「正しさ」に囚われないで欲しい という点です。 新人研修では、きっとビジネスマナーや会社のルール、業務知識などを学んでいくことでしょう。これらのマナーや

          正しいって何だ?~新たに社会人になる方に贈る組織発酵学1

          毒を喰らうということ~組織発酵学から

          組織の成長などの仕事をしていると、いろいろな人に逢います。毒を吐く方、破壊者のように他人を傷付けてしまう人、無関心で何事もやり過ごそうとする人、表向きは良い顔して、裏で何を考えているか分からない人など。 この中でも、私は毒を吐く人は、結構好きです! 関心があります! 無関心、響かない人よりはお付き合いしやすいと思っています。 もちろん全員が全員ではありません。 想いがある、想いに共感できる、そんな共感できる毒を持つ人です。 どうしてそういった方に興味を持つようになったのか

          毒を喰らうということ~組織発酵学から

          組織発酵学が目指すモノ

          組織発酵学®の中身の本格的な開発がスタートして1年が経った。 1年前の今頃、組織にあふれる課題、個人がつまづきやすい落とし穴、そして自分自身が囚われていたこと、これらをもつれた糸をほぐすように、1つずつ、本当に1個1個を大切に、メンターとなる方にコーチングしていただきながら、解きほぐしていった。 その時に、マグマのようなじわじわとしたエネルギーが湧いてきたのをよく覚えている。 それは自分の一番身近な課題であっても、企業のあの社員にも同じことがあって苦しそうだ、いやいや、

          発酵は誰かのために、そして自らのために

          組織発酵学のコンセプトを思い浮かんでから、色々な情報収集や研究活動を行いました。特に、一番最初に感動した「発酵の世界」に起こる出来事がありました。それは、日本酒の醸造過程において、様々な菌がハーモニーのように、それぞれの役割をバトンタッチしていく様でした。 発酵の世界の方には、それはもう著名な本「発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方」寺田 啓佐 さんの本から。 要点だけ簡潔に説明すると、まず硝酸還元菌がタンクの中出立ち上がり、タンクを殺菌し役目を終えるとすっと消

          発酵は誰かのために、そして自らのために

          組織発酵学を大手企業が集まる「HRカンファレンス2021」で語ってきました

          人事業界のイベント「HRカンファレンス2021」にて、イノベーション人材育成のポイント、と称して50分間、登壇してきました。 並み居る大手企業の人事、経営企画、営業企画、新規事業担当の方々を前に、組織発酵学のエッセンスをお伝えしてきました。 切り口としては「組織発酵学」をお伝えするというより、イノベーション人材に必要なことは? 自身の経験(企業で新規事業開発プロジェクト)を通じての経験に基づいた、ポイントをお伝えすることに徹してきました。 (だって、組織発酵学なんてイキ

          組織発酵学を大手企業が集まる「HRカンファレンス2021」で語ってきました

          組織発酵学のサイトが完成しました!

          組織発酵学の構想から1年と3ヶ月。 ようやく、ホームページが完成しました。 振り返ってみると、構想したのが、2020年7月 そこから、コンセプトや想いを練ること数ヶ月。 その間、今までの自分の経験やお客様との仕事をどんどん棚卸ししてきました。 自分は何を課題として考えているのか? あの出来事、経験は何を示唆しているのか? 今まで、スクールや師匠に就いて学んだことは何のため? そんな事を模索し、想いを縦横無尽に駆け巡らせました。 その先に、ホームページのコンセプトを固め

          組織発酵学のサイトが完成しました!

          なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その3 ~ルール徹底教育への違和感

          組織発酵学を開発しようと思った動機、原点を語るシリーズ。 今回は、また違う角度からお伝えして参ります。 私は、企業の人材育成に、20年弱、様々な形で携わって参りました。ここ10年ほど、特に強く感じる傾向がありました。 それは、締め付ける研修、躾ける教育である「コンプライアンス研修」「ハラスメント研修」などのルール徹底型、「こうしちゃだめよ!」研修のニーズが、どんどん増えていったことです。そういった研修ニーズ、最初はもちろん当社もお応えしてきました。 しかし、しかしです!

          なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その3 ~ルール徹底教育への違和感

          ハイパフォーマー=イノベーション人材への大いなる違和感

          いままで、組織発酵学の開発動機を色々な角度で書いて来ました。発酵の世界と育成の関連性、自分のキャリアを紐解いてのヒストリー、そんな事を中心にお伝えして参りました。 今回は、少し見方を変えて、組織発酵学の中身、コンテンツや実施方法に関連するお話をして参りたいと思います。 その1つが、タイトルにも掲げた「ハイパフォーマー=イノベーション人材」という一見当たり前に捉えられがちな公式への”大いなる違和感”でした。 以前、こんな記事を書かせて頂きました。 とある企業での、新規事

          ハイパフォーマー=イノベーション人材への大いなる違和感

          組織発酵学の裏側 ~発酵と育成の関係その1~

          組織発酵学を創る動機、キッカケをお伝えするシリーズ、第3弾。 今回は、なぜ「発酵」だったのか。 それが、育成や教育とどう結びついているのか? 恐らく、皆さんが一番気になるであろう点についてお伝えします。 以前のnoteでは、発酵的思考に出会った人材育成の体験についてお話ししました。新規事業開発の1年間のワークショップをしている時に、悪玉菌的な(やる気がない、悪態をつく)メンバーが、1年間のプロジェクトを経ていく内に、変容して自主性や積極性を出していくに至った、という”原点

          組織発酵学の裏側 ~発酵と育成の関係その1~