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なぜ組織発酵学を創ろうと思ったのか?その3 ~ルール徹底教育への違和感

組織発酵学を開発しようと思った動機、原点を語るシリーズ。
今回は、また違う角度からお伝えして参ります。

私は、企業の人材育成に、20年弱、様々な形で携わって参りました。ここ10年ほど、特に強く感じる傾向がありました。

それは、締め付ける研修、躾ける教育である「コンプライアンス研修」「ハラスメント研修」などのルール徹底型、「こうしちゃだめよ!」研修のニーズが、どんどん増えていったことです。そういった研修ニーズ、最初はもちろん当社もお応えしてきました。

しかし、しかしです!
カミングアウトすると、このジャンルのテーマや、テイストの研修や人材育成、、、、
僕にはちっとも面白くないんです!と言いますか、やっていて嫌いなんです!更に言うと、綺麗事過ぎてキモチワルイ!(言ってしまった、、、あはは)そして、なんだか、受講生にも後ろめたいような、なんだか申し訳ないような、そんな気もしていました。こんな状態で、やれ生産性上げましょう、とか良い企画出して、と言われても、、と思うのです。

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もちろん、社会的な規範や会社のルールの理解や浸透が必要なことは理解しています。そして、社内で教えても説得力に欠けがちだからこそ、外注されて研修として実施して欲しい、とうい背景も理解しています。そして、これらが全く不要とも思ってはいません。対象や状況に依っては必要な事は理解しています。

そんな事は分かっていても、面白くないものは面白くないのです。つまらないと感じたら、つまらないのです。理由は明白です。受講生が現場で実践して成長することや、新たな気づきを得て人生を切り開こうとする、キラキラした目、胸躍る瞬間、やってみよう!という顔などを、ほとんど感じることがないからです。

もちろん、これは教え方にも課題があったと思います。2時間や半日など短時間でオーダーされることが多いこれらの研修、どうしても「ルール詰め込み」型のインプット中心、簡単なワーク中心に行われることが多いため、教え方にも工夫がしにくいのです。「みなさん、この事例のように間違えないでくださいね!」「自分はやらないと思っていてもしてしまうものです!」なーんて、締め付け型る、息苦しい研修になりがちです。(注:今は、教え方を工夫して担当できる講師が当社にはおります)

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そこで、こう思ったのです。
・やっぱり明るい笑顔、元気、あるいは顔や声には出せないけどマグマのような地下エネルギーを感じたい!
・きれい事だけじゃなく、人の怒り、妬み、嫉妬、不満、など人間の陰的な部分もしっかり向き合った上で、本質的なことに取り組みたい!
・よく分からなかったけど、やってみたら面白いモノができたよ、これって面白くない!?という第一歩や挑戦

こちら側に、自然と心が傾いていったのです。さらに、他社でやるなら、俺はやらんでええか!と腹が据わっていったのです。


・今まで欠けていた視点やバランスに着目したら、個人の変化が現れた、組織の風も変わった

・真面目にやりすぎる、締め付けることを緩めたら、競争力ある商品が生まれた、イノベーションが起った

・俺が俺が!をやめたら、業界を変革するような一企業の枠を超えた取り組みがスタートした

こういった事象に、僕はワクワクするのだ、と確信しました。


もちろん、自分の関心、興味だけではありません。こんな締め付ける教育ばかりやっていては、日本の競争力は落ちる一方じゃないか、という危機感もありました。もっと人の成長や可能性を信じられるような、もっと潜在意識が花開くような、視野視座が広がるような、そんな人材育成、プロジェクトをご一緒し、その先に、この国の競争力を高めたい、そんな思いです。

その結果、一番やりたいと思ったのが、イノベーション人材を育成するという主題だったのです。

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社員の方も、新規事業なんて難しいよ、会社が受け入れてくれないよ、ましてや僕になんて、、、と、後ろ向きになりそうなテーマ
だけど、やってみたら面白い、仲間と取り組んでみたら可能性が拓けてきた、最初は否定的だった会社も、だんだん支援してくれるようになった、そんな逆転ストーリーを一緒に生み出す。

「大変だけど、最後は笑顔になれる」
こういったジャンル、課題感に自分は、この人生をぶっこんでみたい!そう思ったのです。

こんな動機から、イノベーション人材を育成するためには何が必要か?どんんな切り口が必要なのか?いままでの育成方法の課題は何か?こんな事を研究、探求していった結果、発酵の世界に出会っていくのです。

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組織発酵学プロデューサー
原 佳弘


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