相談者が退屈な話をするとき|カウンセラーはどうやって話を聴き続けるのか?
今回はカウンセラー向けの話になります。後半はカウンセラーの受容の限界を突破するための秘策を解説しています。なかなか他では聞けない話だと思いますので、最後までお読みください☺
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■なぜその話をしているか
カウンセラーの方からの相談ですね。まずよくよくチェックしないといけないことは、
①なぜその話をしているかです
今日は深い話はしたくない
今日は悩みの周辺の話だけにしておきたい
カウンセラーを信用していない
つまり、どんな気持ちで彼らが電車の話をしているのかを察することです。電車の話をしていても苦しい感じがあるかもしれません。そして悩みについて深掘りしてもいいのかな、と判断できた場合だけ、話題に沿いつつ次のことをします。
■話を変えずに気持ちを聴く
②相談者の感情について聞いてみます
たとえば、電車の車窓から見える風景が昭和のようでした。と話される場合に、「そのときあなたはどんなお気持ちでしたか?」と。
不安を言うかもしれないし、懐かしさを言うかもしれません。あるいはそこから話題が変わるかもしれません。
感情にアクセスするこの言葉がけをハコミセラピーでは「プローブ」と言います。
また相談者が趣味の話を延々としているのは、カウンセラーを信用していないからかもしれません。なぜ信用できていないのか、それはカウンセラーが受容しきれていないからかもしれません。カウンセラーの受容について質問をいただきました。
■カウンセラーには受容できる限界がある
カウンセラーがセッション中に退屈を感じるときは、おっしゃるように受容限界に当たっているときなのでしょう。
そんなときはカウンセラー側の集中も切れています。
ここからどう立て直すか、です。
■受容限界を突破する秘策
ここからが今回の記事のハイライトです。
この受容限界にぶち当たったとき立て直し方として利用できるのが、セッションノートです。カウンセラーの手元には、毎回のセッションをほぼ逐語で記録したノートがあるはずです。
そして今回のセッションも、そのノートに途中までの会話が書かれています。
過去のセッションや今回のセッションを見直して、クライエントが話したことを総点検します。これをセッション中に行います。すると、クライエントの気持ちの流れが再確認できて、いま退屈と思っている話でも、別の視点からの見え方を発見するかもしれません。これによってカウンセラーの相づちの深さが変わります。
ここでストーリーが書き換わるのです。クライエントの話の聴き方が変わり、受容限界を突破できます。これは物語が書き換わる、ナラティブセラピーの手法です。
現在の話に集中してついて行くことを傾聴といいますが、これまでのセッションを概観しながら話を聴いていく積極的な傾聴は、ナラティブセラピーの一面を持っているのです。
■まとめ
相談者が退屈な話、核心から逸れた(それた)話をするときは、
その話はどういう気持ちから出ているのかを理解する
その気持ちを聞いても良さそうな場合は、相談者の気持ちにアクセスするプローブを発してみる。そして様子をみる。
カウンセラーが退屈さを感じたときは受容限界かもしれない
その限界を突破するにはこれまでのセッションノートが役にたつ。それによってカウンセラーの相談者に対しての見え方、構えが変わるかもしれない。
□セッションノートのコツ|ラジオおやすみカフェ
今日のラジオおやすみカフェのテーマは…セッションノートは2冊をかぶせながら使うのがコツ。詳細はラジオをお聴きください。
■この記事に興味を持った方は、ソレア心理カウンセリングセンターをLINE登録ください。登録いただいて「プレゼント希望」とメッセージを送っていただけると、「歌と心理学」の小冊子をもれなく差し上げます。下のQRコード(を長押しして)からご登録ください。▼
■Twitter でも発信しています。フォローいただくと、発信ばかりでなく質問箱への質問やそのQ&Aを見ることもできます。【Twitter】→ https://twitter.com/soleapsy
#催眠 #瞑想 #毒親 #HSP #愛着障害 #愛着不全 #発達障害 #カウンセリング #悩み #人間関係 #メンタル #アダルトチルドレン #自分らしく生きる #子育て #あたらしい自分へ #自分にとって大切なこと #人生 #育児 #いま私にできること #自分と向き合う #ラジオ #健康 #幸せ #家族 #心理学 #コーチング #生活 #メンヘラ #自己肯定感 #うつ病 #生きる #マインドフルネス