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愛着障害の人が教えてくれた3つの幸せ

人それぞれ、幸せの形は違います。カウンセリングをしていると、そんな形の違った、3つの幸せの話を聴くことがあります。今日の話は、愛着障害の人が教えてくれた幸せの話です。

カウンセリングを始めて半年ですが、最近、3つのことに気が付きました。その3つのこととは、

・ほどよい感情
・ひとりは楽
・埋めなくて良い

愛着障害の人の3つの幸せ

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■①ほどよい感情

感情には、元来、良い悪いはありません。ポジティブもネガティブもありません。すべての感情は平等に存在しており、それらの一つ一つは、私たち人間が生きのびるためには、すべて必要としている感情です。

例えば、トラウマ(PTSD)を受けたときは、怒りの感情が大活躍します。怒りによってトラウマを撃破するのです。

しかし、幸せを感じるときは、それらの感情を強く感じることはありません。遠くにその感情はあって、おだやかな夏の夕暮れの凪のように感じることがあります。ただ、寄せては返すさざ波のように、それはそこに居ます。

  • いいことも、悪いことも、それが強く記憶にのこらずに、ほどよく感情が通り過ぎていく

これは、幸せの、最も大切な条件のひとつと言ってもいいかもしれませんね。

■②ひとりは楽

日常の生活は大勢の人と交わって流れていきます。多くの雑音の中で過ぎていきます。人によっては、例えばHSPのような敏感な人にとっては、そのような雑音が極度に煩わしく(わずらわしく)感じる人もいますね。

多くの人は、起きている間は興奮を求めて生きていると言ってもいいかもしれません。エキサイティングなことを求めるのですね。遊園地でもゲームでも、それらはエキサイティングです。

宣伝広告、マスコミなどを筆頭に、およそ商業活動といわれるものは、すべて興奮を標的にしています。これが過度になると依存症になってしまいます。まったく人間とは、やっかいな生き物です。

  • 多くの雑音の中で生きていても、人と話してをしていても、楽しいこと、楽しくないこと、相づちはうつけれど、ボーっとひとりでいる瞬間がある。その瞬間はとっても楽なんです。

興奮の最中(さなか)にいても、一瞬ボーっとしている瞬間は、静寂の中に身を置いている感覚になるでしょう。感情がそこでピタリと止まっているような。先ほどの、「ほどよい感情」の凪の状態ですね。

こんな静寂をときどき感じることができるのは、なるほど、幸せの条件のひとつですね。

■③埋めなくて良い

人は、こころに空白、空虚を覚えると、必死にそれを埋めようとする傾向があります。不安や絶望を早く消し去りたいと思うわけです。

そのような感情を感じていなくても、耐えがたい渇き(かわき)を感じて、砂漠で水を求めるように、空白を埋めるものを探したりします。その行動が、人間関係や物質(アルコールや薬物)への依存にもつながっていきます。

空白というものは、それほどまでに排除したいものなのです。しかし、この空白についての捉え方(とらえかた)が変化するときがやってくるのです。

  • こころの中心にぽっかりと穴があいていてもいい。埋まらなくてもいい。ぽっかり空いて安定している。

「ぽっかり空いて安定している」この境地は、すっかり執着から切り離された状態といえるでしょう。執着を意に介さない(いにかいさない)、それには途方もない時間がかかると思われる方もいらっしゃるでしょう。

この「意に介さない」ということがヒントです。執着はあってもそれに囚われていない、これが「意に介さない」です。相手にしない、ということであり、これはマインドフルネスということですね。今日の話しでいうと「ほどよい感情」でいるということです。

マインドフルネス!と聞いて、さっそく瞑想の本を手にとるようなことはしないでくださいね(笑)。それはマインドフルネスという情報に興奮している状態ですので、意に介さない状態からは外れて行っていますよ。

執着を相手にしないためには、一秒も早く、静かな場所で、瞑想することではありません。コツは、耳の後ろにでも「意に介さない」をひっかけておいて、日常の生活の中へ船出していくことです。

  • すべては日常の中で達成される。

これは真実でしょう。生活を大切にしましょう。

■幸せに至る、たった1つのこと

一般的な話になりますが、次の3つを達成するために必要なものとは何だと思いますか?

  • 幸福

  • 成熟

  • 生きていく力

これらがあれば、順風満帆(じゅんぷうまんぱん)に人生を送っていけるでしょうね。最強の三種の神器(じんき)ですね。

これを達成するために必要なもの。それは人によって回答は違うでしょう。スタエフのレターに、「これらを達成するためには、自己理解というものに収束していくのか?」という質問をいただきました。

もうこれについてはイエスとしかいいようがありません。つまり、人生を動かしていくためには、

  • 自分を(正しく)理解すること

これに尽きると思います。カウンセリングの目的もここにあります。変化することではありません。自分を深く理解していくことです。それによって回復が推進されていくでしょう。

カウンセリングは何かのスキルを身につけることではありません。身につけてもいいけど、それは自己理解したあとでなら、いくらでも身につきますから焦らないことです。

■まとめ

  • 3つの幸せとは、①ほどよい感情、②ひとりは楽、③埋めなくて良い。

  • 幸福、成熟、生きていく力を身につけるには、自分を理解すること。


□死霊と生霊とカウンセリング|ラジオおやすみカフェ

今日のラジオおやすみカフェのテーマは…スピリチュアルな話ではありません。詳細はラジオをお聴きください。

  • 死霊とは、死んだ人の強い思いー悪さはしない。

  • 生霊とは、現実の人間関係における強い悩みーカウンセリングで治療しましょう☺

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