吉本ばなな「違うことをしないこと」はなぜ普遍的なテーマなのか?
吉本ばななの著書のタイトル、分かりづらいですね。(うまくいかないときは、いつもと)違うことをしない、という意味らしいです。つまり、いつも通りで生活してみる。
そうすることで、自分らしさが守られる。自分らしいことには、本当の自分が宿っている、だから自分らしさは大切なのですね。本当の自分に出会うこと、自分らしさを守ること。それがこの本のテーマです。
さて、自分らしさを失わずに生きることは心理学としても普遍的なテーマであり、わたしのカウンセリングもそれを目指してやっています。なぜ、そのテーマが重要なのかを解説します。まずはいただいた質問をお読みください。
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
※この記事は、ソレア質問箱【 https://solea.me/questions/ 】に来た質問を深掘りして回答したものです。心理相談などはソレア質問箱へどうぞ。
この質問は、カウンセリングの本質に迫るものです。繰り返しになりますが、わたしのカウンセリングも「自分らしく生きる」という視点を重視しています。それは主体性や創造性など人間の肯定的側面を強調した人間性心理学の原点です。ロジャーズやマズローなどがここに入ります。精神分析、行動療法に続いて、第三の心理学と言われています。人間性心理学にスピリチュアルの香りが漂うとトランスパーソナル心理学になります。
人間性心理学はあまりにマズローが強調されてしまうと自己啓発っぽくなりますが、本質はロジャーズの流れで、「どんな自分でも正直に肯定していく」心理学です。
■カウンセリングの目的は精神年齢を上げること
これはまさにその通りで、精神年齢が乳幼児、学童期、思春期の人々は、その発達年齢を上げていくことです。そうしないと成人として社会参加から取り残されてしまうからです。「いつまでも幼い」という眼で見られてしまいます。
ただ、精神年齢を引き上げることは容易なことではありません。そのために本当の自分に出会っていく体験が必要なのです。
①抽象的に表現するなら、精神年齢を上げて、現実適応能力をつけていくこと
②具体的に表現するなら、いないことにしてきた(本当の)自分に出会って、彼を救済していくこと
③もっと具体的には…いろいろ方法があります。カウンセリングやマインドフルネス、ハコミセラピー、催眠やハイヤーセルフなどの心理療法を使って、レジリエンスや自己肯定感を上げていくこと
世の中では③が分かりやすいので、③ばかり強調されます。しかし③をやるのは、②を達成するためであり、ひいては①を実現するためです。これをらせん階段をあがるように2階、3階と上がっていくことがカウンセリングです。
精神年齢を上げていくこと①についてはソレアの記事を参考にしてください。
▶精神年齢を育てるカウンセリング|タマシイの発達を体験する人々
▶続・精神年齢はどこまで成長していくのか?|その後の、タマシイのゆくえ
■Solea me とは本当の自分に会いにいくこと
ソレアのWebサイトのURLは solea.me です。これは、ソレアのトップページで解説しているように、
自分を太陽の下にさらすこととは、本当の自分に出会うということであります。いないことにして損傷を受けてきた本当の自分に出会いに行こう。そして彼を救済に行こう。それがソレアの名に込められた願いなのです。
ですから「自分らしく生きる」と同じことなんですね。
スタニフワフ・レムのSF小説「ソラリスの陽のもとに」の Solaris とはラテン語で「太陽」という意味であり、Soleaも同じ意味です。自分を陽のもとに帰し、その自分と生きていこう。手前味噌ですが、そんな人間性心理学的なフレーバー満載なネーミングが「ソレア」なのです。
■吉本ばなな『「違うこと」をしないこと』
この本は読んだことはありませんが、タイトルからコフート的に想像すると次のような解説ができます。
違うことを肯定するのが、母性と父性
同じことを肯定するのが、双子
そうすると、違うことをしないというのは同じことをするということで、双子のことが書かれている本でしょうか?
でも、自分らしさを守れということでしたら、違うことをしないことを批判しているようで、違うことを肯定しなさいという主張でしょうか。それだと母性とか父性の話になりますね。
しかし人が生きていくためには、母性、父性、双子が必要です。
ここまでの回答に質問者さんからコメントをいただきました。吉本ばななの本のテーマは「②いないことにしてきた(本当の)自分に出会って、彼を救済していくこと」のようですね。みなさんも興味がわいたら、ご一読どうぞ▽
◇コメント(吉本ばななのテーマは自己の救済)
■まとめ
カウンセリングの目的①精神年齢を上げて、現実適応能力をつける
カウンセリングの目的②いないことにしてきた(本当の)自分に出会って、彼を救済していくこと
カウンセリングの目的③心理療法でレジリエンスや自己肯定感をあげる
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