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大学入試/進路指導関連

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私が書いた入試や進路関係の記事のまとめ。九州の受験事情も。
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2022年5月の記事一覧

「入試制度」や「教育カリキュラム」を「一度に大幅な改定」を行う理由

「入試制度」や「教育カリキュラム」を「一度に大幅な改定」を行う理由

一昨年度から大学入学センター試験が大学入学共通テストの名前を変え、その試験の形式や内容が大幅に変更となったことは教育業界の人間ならば誰しもが知るところでしょう。

また、本年度からは学習指導要領が高校でも改訂され、新しい指導要領による教育カリキュラムがスタートしています。

さて、ではどうして制度を改定するのでしょうか。私個人の考察を書いていきたいと思います。

学習指導要領を改訂する目的当然なが

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「大学受験に成功した先輩は部活をしっかり頑張っていた生徒だ」という幻想

「大学受験に成功した先輩は部活をしっかり頑張っていた生徒だ」という幻想

私の勤務校では各クラスに常設で進路関係の書籍を置いています。

主に旺文社から出ている「螢雪時代」を購入しており、生徒も自由に読むことができるようにしています。

先日、4月号を読み返していると2つの記事に目が止まりました。

「部活・行事と両立! 難関大合格ストーリー」と「進学トップ校の先生に聞く! 受験生の「両立」生活」という題名のものです。

記事の大まかな内容大まかには部活と学業の両立に関

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私立医学部志望者が医専予備校に行くべき4つの理由

私立医学部志望者が医専予備校に行くべき4つの理由

私の勤務校には例年、医学部(医学科)を志望する生徒がいます。

その多くは国公立大学の医学部を志望です。そうした家庭の場合、私立医学部は選択肢に入っていないことがほとんどです。

学費の負担などを考慮すると、九州の平均的な所得では6年間で3千万円以上の学費は現実的ではないからです。

しかし、中には家業が医療機関などであるという理由で私立大学の医学部を目指す生徒も存在します。

私立医学部の対応は

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なぜ地方の進学校は、地方国公立大学進学を勧めがちか?

なぜ地方の進学校は、地方国公立大学進学を勧めがちか?

最近、YouTubeなどでも度々話題になるこの話に触れたいと思います。

私は地方の私立進学校に勤務しています。いわゆる自称進学校と呼ばれることも多い学校かもしれません。

さて先日noteでよく見る「でまち」さんの記事に以下のようなものがありました。

要約すると、「地方の進学校の教員は地方国公立大学への進学を勧めがちだが、自分でよく調べよう。個人的には就職に有利な都会の私立大学がおすすめ。」と

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