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戦争、株価、勉強の話

今日は8月6日。長崎県出身の私には、8月9日11時2分と合わせて骨に刻まれた数字です。広島に原爆が落とされた日。地元を離れ都会に出た今でも、一人手を合わせます。

広島県や長崎県で生まれ育った子どもは、機会があるごとに戦争に関係する土地や施設に連れていかれる。被爆者から直接当時の話を聞くこともあった。正直、当時はそんな暗い雰囲気が漂うところに行きたくなかったが、振り返れば貴重な体験だった。特に、高校卒業後、大阪や東京に出てたくさんの同級生と触れ合う際にそういう経験の重さを感じた。十把一絡げに言い表せることではないことを承知のうえで分かりやすく言うと、命に対する感度の違いである。同じ理由で、大学生のころに知り合った福島県出身の同級生は、他の出身地の人よりも人間的な深みを感じた。思春期に東日本大震災を経験していたからだ。自分は生き残った人間として人生をまっとうするのだという責任感や覚悟が滲み出ていた。

戦争や大災害などはできれば経験したくないが、自分一人の力でどうにかなるものでもない。負ってしまった深い傷は、向き合いながら治していくものだ。時間がかかるのは仕方がない。

さて、話は切り替わり、直近で乱高下している株価。私は、IRに関連する仕事に就いており、かつFPや一種外務員(銀行員や証券マンが取る金融系資格)を取得しているので、資本市場への関心は高い。

投資歴もそろそろ8年目に突入するが、本格的に勉強をし始めたのは最近のこと。ほぼ素人だ。なので、言えることはそんなにない。ただ一つだけ。私のような少額・積立・長期投資家(NISA新規加入組など)は「焦らずじっとしておくべき」ということ。自分のお金が減っている!と不安になるかもしれないが、その不安は然るべき知識を身につければ解消する可能性がある。焦って動くべからず。

そして次の話題。勉強の話。実はこの一年間、資格の取得に心血を注ぎ下記5つの資格を取得した。

【2023年7月~2024年7月で取得した資格】
① illustrator®クリエイター能力認定試験
② 金融リテラシー検定
③ IRプランナー(CIRP)
④ FP3級
⑤ 証券外務員一種

単純計算で約2カ月半に一つのペース。なかなか高頻度だが、これは前職を辞めた時に決意したことだった。「退職後一年間で資格を五つ取る」。私の前職は出版社。知っている人は知っている、中堅の出版社だ。

そこでは令和の時代にそぐわず、いわゆるパワハラやモラハラが横行していた。退職代行からの連絡は当たり前、適応障害になる人続出、突然人が倒れ救急車が来ることもある。そんな雰囲気をいち早く感じ取り入社二日目には来ないケース。…という具合に、自分が特に何をしていなくても周囲が抜けていくので、辞めさえしなければ自ずと上に上がっていける構造になっていた。俗にいう「名ばかり管理職」だ。それゆえに「仕事ができる先輩かっこいい!」なんてリスペクトは発生しづらく(こういう環境では本人の力量に関わらず、退職者の仕事が勝手に割り振られてくる)、「不快な環境に適応する忍耐力的なものはあるが、抜け出す行動力がない人」とか「この環境を抜け出してまでやりたいことがない人」とか、関係者内ではむしろ若干ネガティブな評価を受けることになる。

私は良い書籍を作りたくてその会社に入ったので、在籍した3年間はその目的に集中して仕事に当たった。社長や上司から悪態をつかれたり意地悪をされたりしても反抗せず(それが適切な対応だったかは分からない)、ただただ相手が言いたいことを言えるように心掛けた。自分なりに一生懸命仕事に取り組んでいたが、正当な評価を得られたという印象はなく、むしろ都合のいい感情のサンドバッグのような扱い。

周りからどう見えていたかは分からないが、自分の中では、一切反抗しなかったので完全勝利(自分との闘い)だった。冒頭で触れたように私は長崎県出身。小学校から高校まで、キリスト教の学校で育った。キリストの教えは「汝の敵を愛せ」だ。目には目を歯には歯を、ではない。相手が刃物を持って襲い掛かってきたら抱き着いて受け入れる精神。

とはいえ、だ。私はそんなにできた人間ではないので、悲しいものは悲しかった。悔しいものは悔しい。

そこで、その悲しさや悔しさをバネにすることにした。自己犠牲に徹した3年分の機会損失(実際は損失ではないのだが)を取り戻すかのように頑張ろうと心に決めた。そして目標通り5つの資格を取り、いまはFP2級の勉強をしている。今やりたいことと今できることを今のうちにやる。

自分がやりたいと思うことと自分ができることをひたすらやってれば、どうにかなる。大丈夫。逆にそれ以上を求めると期待通りにいかず落ち込んだりする。心との付き合い方は後天的に身につけられる技術だ。

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