2023年6月の記事一覧
キリスト教と戦争~読書記録301~
宗教学者で、桃山学院大学教授・石川明人氏の著書。
世界最大の宗教、キリスト教の信者は、なぜ「愛と平和」を祈りつつ「戦争」ができるのか?殺人や暴力は禁止されているのではなかったか?本書では、聖書の記述や、アウグスティヌス、ルターなど著名な神学者たちの言葉を紹介しながら、キリスト教徒がどのように武力行使を正当化するのかについて見ていく。平和を祈る宗教と戦争との奇妙な関係は、人間が普遍的に抱える痛切な
水と水とが出会うところ~読書記録295~
村上春樹翻訳ライブラリーの1冊で、レイモンド・カーヴァーの詩集だ。
温かいユーモアと深い愛情、そして打ち消し難い死の予感…詩人カーヴァーの研ぎ澄まされた心象世界を映し出す、円熟期の詩集。
内容説明
人生の混乱から脱し、作家としての名声を得、詩作に還った平穏な日々。そこにはしかし、打ち消しがたい死の予感があった…。喪失感、温かなユーモア、深い愛情、崩落の予兆―短篇小説の核を成す、詩人カーヴァーの