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一休さんの幸福論~読書記録300~
1989年 松原泰道師の著書。
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ものを失うことや、人におくれをとる不安。一休さんは語りかけます…。ものにこだわってはいけない。執着心を捨てなさい…。松原泰道師が心をこめておくる、幸せに生きるための知恵の数々。
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私の世代だと、テレビアニメでの「とんちの一休さん」のイメージが強いかと思う。
足利幕府3代将軍・足利義満に、一休さんを頼る蜷川新右衛門さん。新右衛門さんは足利将軍に仕える人であった。
「とんち」と言うが、松原泰道師のお孫さんの著書にもあったが、臨済宗では「禅問答」を師と修行僧とで行うらしい。
一休さんは、京都で南北朝と争うさなか、生まれた。幼名は千菊丸といい、父は後小松天皇であった。当時の混乱の中、母は彼の身を案じて、仏門に入る事を望んだのであった。
こちらが、一休さんが6歳の時に預けられたお寺だ。
あのアニメの和尚さまは人格者で、修行僧を穏やかに諭す感じが好きだったな。
良いイメージしかない一休さんだが、琵琶湖に身を投げようとした事もあるのだ。21歳の時だ。
思いますのに、人間は誰しも真剣に生きようとするあまり、何かの挫折に会うと自分から死を思いたつのものです。それは昔も今も変わりはありません。死への憧れは、人生の通過駅の一つです。(本書より)
自殺未遂から立ち直った一休さんが修行したお寺がこちらになる。
松原泰道師が他の書でも言われている思想。それは
「おかげさま」
の気持ちだと思う。
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すべての物事や事がらー事象は、その事象だけで他と無関係で単独に存在出来ない。様々な関わり合いがあって初めて。その事態を生じる、この存在の原理を空(くう)と言う。空は、様々な関わり合い、すなわち縁の関わり合いによる結果で、これを縁起の法という。(本書より)
一休さんの素晴らしい所は、仏教色々な宗派の方々から慕われていたことだ。現代では、あるカルト的な所を除いては違うが、昔は宗派で仲が悪いなどあったようだ。以前は、天台宗でも延暦寺派と三井寺派が仲が悪かったとか。
日蓮宗、浄土真宗、どちらからも好かれていたのは、一休さんの中に排他性がなかったからなのだ。
成仏は 異国本朝もろともに 宗にはよらず 心にぞよる
の句を詠まれている。
どこの宗派でも成仏できる、だから、争わない、排除しない。
素晴らしい。
よし!色んな宗派のお寺にお詣りするでえええ。
尚、一休さんについては、私の拙い文章よりも、ここが詳しいかもしれない。
松原泰道師の説く教えはわかりやすいので大好きだ。