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いよいよ明日が引越しの日だ。 荷物は全て整えてある。 何だかんだで毎日続いている公会堂へ…
ダンボール、ダンボール、ダンボール、どんどんとダンボール箱が積み上げられて行く。 親父が…
「今ホテルに着いたわ、これから叔母さんと不動産屋に行ってくる。向こうでまた連絡するしな」…
叔母は相変わらず首を縦に振ろうとはしなかったが、従兄妹たちの家の近くには住まないという条…
「おはよう」 「おはよう」 我が家は落ち着いている 「なんてことは起こり得ない!」 家に…
その日はやってきた。 お袋と二人足取りは重く、神妙な気分でタクシーに乗りこんだ。 車内で…
突然不動産屋から電話が入る。 どうしたのだろう? 予定よりだいぶ早い。 もしかして気に入らなかったのだろうか?そんな考えが頭をよぎる。 「先方さん気に入られたそうで、他の方に取られても困るので決めたそうです」 「私も〇〇不動産の事務所に伺いますので、契約を纏めたいと思います。急ですが今週の土曜日は如何でしょう?」 良かった、想像とは真逆の答えが返ってきた。 「大丈夫ですよ、そこで直ぐに契約するんですか?」 「いえ、その場でまた説明をさせていただいて、納得されました
見学者がやって来た。 夫婦とその妹、子供が二人いて両親とも同居するらしい。 お袋と二人で…
春は瞬く間に過ぎ行き、多分近々夏が到来するであろうまだ四月後半。 継続している朝の散歩は…
あれから、仕掛けを覗きに毎日用水路に来ている。 特に変わった変化は見られない、一箇所だけ…
公会堂に向かって歩く日々が続く。 もはや到着して10分もすれば町人さん達がお出迎えに来るよ…
「先生、それでは鎮静をかけて抜歯をお願いします」 「分かりました、それではこれで手術の予…
「何の変哲もない日常に幸せなどない」 何の希望もない、希望を持つことができない日々。 そ…
「家を売りに出した」 約束の日までに再度税理士さんに連絡を取ってみたが、良い返事ではない。一度任せてみて、良くなければまた探してくれると言う。 それはきっとその場限りのことなんだろう。 人は弱気な時ほど何かに依存したくはなる。 親父のことを考える。 お袋は露骨に感情を露わにして「困っている時にあれだけ親父に世話になったのに、こちらが困っている時にこれは何だ?」と言っている。 言いたいことは良く分かるよ、俺だってそう思うさ。 経緯を知れば知るほどそう思うさ。 でもこ