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『綿帽子』

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綿帽子というタイトルで書き綴っているエッセイです。 「親子とは何か?自分とは何か?」 永遠に答えが出なさそうで、案外知っていたりする事実をテーマに書き綴っております。自分の経験や…
無料記事に有料記事8本を含めた『綿帽子』第一部を纏めたマガジンです。
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#私の作品紹介

綿帽子 第六十話

「昨日はご馳走様」 「おお」 俺は昨夜のお礼を伝えると、今日運び込む予定になっている荷物…

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sekirein
2か月前
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綿帽子 第五十九話

ダンボール、ダンボール、ダンボール、どんどんとダンボール箱が積み上げられて行く。 親父が…

sekirein
2か月前
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綿帽子 第五十八話

空は晴れ渡っている。 俺は元彼女と仲良く写っている写真をビニール袋に一纏めにしてから、ネ…

sekirein
2か月前
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綿帽子 第五十五話

午前11時過ぎにペットタクシーから連絡が入った。 快く引き受けてくれたのだが、やはり糖尿病…

sekirein
3か月前
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綿帽子 第五十三話

GaregeBandを開いた。 昔使ったことはあるが、かなりバージョンアップされている。 使い方も…

sekirein
3か月前
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綿帽子 第五十一話

「今ホテルに着いたわ、これから叔母さんと不動産屋に行ってくる。向こうでまた連絡するしな」…

sekirein
4か月前
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綿帽子 第四十九話

「おはよう」 「おはよう」 我が家は落ち着いている 「なんてことは起こり得ない!」 家に買い手はついたが、引っ越し先が見つからなければ何も始まらない。 俺は相変わらず原因不明な体調不良が続いているので、まだ電車に乗ることすらできない。 せいぜい二区間の移動が精一杯。 これでは現地に赴いて不動産屋に行くことすらできそうにない。 最大限の努力を繰り返してはいるが、こればかりは主治医に聞いてみないと判断すらつかないのだ。 このところ薬をもらっている精神科医は新薬を試

綿帽子 第四十八話

その日はやってきた。 お袋と二人足取りは重く、神妙な気分でタクシーに乗りこんだ。 車内で…

sekirein
4か月前
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綿帽子 第四十四話

過ぎゆく季節は早くも五月。 鯉のぼりの日はすでに終わった。 子供の頃の俺は鯉のぼりを見る…

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sekirein
5か月前
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綿帽子 第四十三話

それは突然やってきた。 記憶が鮮明に甦る。 何故今頃になって思い出したのか? 遥か彼方30…

sekirein
5か月前
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綿帽子 第四十二話

『おはようカラス』 子ガラスを助けた日から二日後。 散歩に出かけようと玄関のドアを開ける…

sekirein
5か月前
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綿帽子 第三十九話

あれから、仕掛けを覗きに毎日用水路に来ている。 特に変わった変化は見られない、一箇所だけ…

sekirein
5か月前
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綿帽子 第三十八話

「うう」 前日に入院して準備を整えてから翌日の午前中に手術をすることになっていたが、前回…

sekirein
6か月前
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綿帽子 第三十七話

公会堂に向かって歩く日々が続く。 もはや到着して10分もすれば町人さん達がお出迎えに来るようになっていた。 視界には入るが気にせず参拝する。 無数の光る目に見られながら、掃除の日々を繰り返す。 流石にこの頃になると、何やら毎日親子で掃除をしに来る人がいる。 「一体何処の人だろう?」と噂になっていたようだ、道行く人に話しかけられるようになっていた。 また、公会堂を管理している人達には「掃除をしてくれてありがとう」と、お礼を言われるようにもなった。 しかし、お礼は言わ

¥300