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綿帽子 第四十二話
『おはようカラス』
子ガラスを助けた日から二日後。
散歩に出かけようと玄関のドアを開けると、どこからかカラスの鳴き声がきこえてきた。
「あれ?」
かなり近くで鳴いている気がする。
「どこだろう?どこで鳴いているのかな?」
鳴き声に耳を傾けながら、アーチの手前まで来たところで気がついた。
「お!」
振り向けば、屋根の上に二羽のカラスが止まっている。
朝からカラスの鳴き声が聞こえるな〜とは思っていたが、まさか屋根にいたとは。
偶然といえば偶然。
されどカラスの数まで一緒。
未だかつてカラスが我が家の屋根に止まっていたことはない。
たかだかカラス、しかし目の前には今まで見たことのない光景が展開されている。
「不思議だ、あまりにも不思議」
その日以来、毎朝まるで挨拶をするが如く二羽のカラスが仲良く屋根に並んでいるのだ。
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