第72話 死を覚悟した時に思うこと~後編~【夢夢日本二周歌ヒッチ旅 回顧小説】
ぼくは我慢できなくなりムーミンさんに言った。
「ねえ、帰れるかな。おれあまり泳ぎ得意じゃないんだよね。」
「え!?そうなの!!」
潮の動きは見た感じ結構強かった。風が少しあり、浜を見て左は半島のように少し出ているが、右に潮が流れているように見えた。
つまり浜に近付きにくい潮の流れだ。
そしてぼくには今の地点は浜まで300mくらいの距離に見えた。
「まったく泳げないわけじゃないけど、この距離を泳ぎ切る自信はないんだよね。けっこう流れがあるでしょ。下手に泳いで途中で力尽