優しさは、ecoにしよう
今回は、エッセイです。
唐突ですが、優しさってなんでしょう。
TPOによって定義が異なると思いますが、今回は「他者に対しての配慮、厚意=優しさ」と定めて進めていきたいと思います。
自分が良かれと思ってやっていたことが反応薄かったり、相手が望まないことだったり……。皆が経験すること/していることだと思います。
歳を取ると感度が鈍くなるの(慣れなのかな?)で、薄い反応や余計なお世話だと解っても多少、流せるようになります。
それでも精神的にショックを受ける場面はあるでしょう。
では、それはどんなときか……。
わかりやすく2つに絞ります。
・自分の優しさ(配慮や厚意)に対して、相手が批難したり、迷惑だと負の気持ちで返してきたとき
・自分の優しさに対して、不誠実な対応で返されたとき
(率先してやったら、そのまま丸投げ。それが恒常化する。などがわかりやすいかもしれません。)
こういう時、人は精神的な疲労感を強く感じるように思います。
フォロー入れただけなのに、なんでキレるの?
完全に私の優しさに「乗っかってる」よね??
利用するときは有難うも言わないで。都合が悪いときは悪者扱い……。
こんなことが往々にしてあります。
心の中で「おんどれ、ゴルァアアッ!?何しとんじゃボケぇえええええい!!シバくぞぉおおおおおおおっ!?(CV.小野坂昌也)」と叫んだことのある方は多いでしょう。BGMは『仁義なき戦い』でお願いします。
―――—上記の2つがなぜ、心に受けるダメージが深いのか。
これは単純で、マイナスの気持ちで返されてるからだと思います。
そもそも配慮や厚意は、ドラクエやFFで言ったら魔法、ポケモンで言ったら技みたいなもので「有限」なんです。
そう。「優しさは、有限」
(はい、ここテストに出るよ~!)
MPを使った魔法が敵にヒットしたり、ポケモンの技の相性がハマり、対戦相手に大ダメージが入ったときに嬉しいのと同じです。逆に薄い反応だったり、嚙み合わなかった配慮というのは、通常攻撃だと思ってください。
精神的な疲労が来る場合、MPを使ったり、使用回数減らしてまで行使したのに、ダメージがこちらに来る。キツいですね。
で、一度、立ち止まって考えて欲しいことがあります。
そもそも私たちは、日々の業務の中で配慮をしています。
それは社内の同僚や上司、顧客が想像しやすいところでしょう。
でも、それだけじゃないんですよ。
例えば、電車の中で騒いではいけません。トイレを自分専用の個室のように使うことは迷惑です。コンビニで万引きをする事は犯罪ですね。
こうした目に見えない「モラル」や「ルール」も私たちのMPを消費する要因になっているのです。
僕らのMP(精神的な体力)が、如何に貴重なのかが見えてきますね。
故に私が伝えたいことは、たったひとつ。
・自分の厚意や配慮に対して、負の気持ちや不誠実で返す人には、必要最低限の業務的配慮に徹した方がいい
年齢を重ねると自然と身に付く方もいらっしゃると思います。
今回は、そういう方向けのコラムではなくて、自分の配慮や厚意に悩む方向けの内容として書きました。
私自身、悩んで生きてきた事柄です。
そういう話を同僚や友人とするとたまに言われるんですよ。
へー色々考えてるねー(棒読み)
そんなこと考えたことないわー(やっぱり棒読み)
考えすぎ。仕事に関係ない。如何に周りを使うかを考えろ、などなど。
最後のは慕っていた部長の言葉です。(慕う相手を間違えてた?)
私は最近、配慮や厚意が出来る事は、アンテナの感度が高いことだと思うようになりました。受け取る情報量が多くないと配慮は出来ませんから。
こう考えると悪い事じゃないんですよね。
それだけ視野が広く、全体を観ることが出来るということ、ですから。
ただ気を付けてください。アンテナの感度が高いことと配慮が出来ることは、一緒ではありません。
感度が高いことは、あくまでインプットであって、配慮や厚意はアウトプット(手段)のひとつです。
また同じインプットであっても視点を変えることで、新たなアウトプットが出来ます。例えば、課内の欠点に気付いたり、書類の粗に気付いたり、友人の機微に気付いたり……。そうしたときに、どう相手に言えば問題なく伝わるのかを捉えていれば、より効果的なアウトプットが出来るかもしれません。
ただ、それは次の人にやりましょう(笑)
うん。言い方ひとつとっても、色々とやれることがありそうですね。
やれることがあるということは、それだけ自分に可能性があるということ。
一度気付いた配慮や厚意はやってみる。
相手の反応が負の気持ちだったり、不誠実であったなら次は控える。
そうして余った優しさは気付いてくれる人や友人、家族、自分に向けてください。その方が精神衛生上も良いはずです。
必要な痛みもありますけど、不必要な痛みは避けるべきです。
―――—自分のMP(精神的な体力)を納得出来るカタチで使うこと。
これは冷徹でもなければ非道でもありません。
無駄に浪費して、心を擦り減らして自分が壊れてしまうことの方が遥かに悪でしょう。
資源は有効に使いましょう。
それは地球も、あなたも同じことなんだと思います。
優しさは、ecoにしていきましょう。
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