【長編連載小説】絶望のキッズ携帯 第7話 大学院
歯科という業界が嫌になった俺は、正しいことをしてお天道様に恥じない人生を送ることを決意した。正しいこと。それは真実を追求することだ。そして真実を追求するという仕事の一つが研究者だと考えた。研究者になるためには大学院に行かなければならないため、研修医として働いた教室とは別の科の大学院に入学した。
結論から話す。教授だか教室に寄付をしないと学位をもらえない教室だった。ひどいや。俺の職歴がホワイト以下になった。もはや何もできない。仕方がないので論文の読み方などを勉強していたら、友