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【長編連載小説】絶望のキッズ携帯 第3話 翻訳家

まず俺について書く。翻訳家というとどのようなイメージを持つだろうか。良いイメージがあるならまず捨てたほうがいい。引きこもりのゴミだ。それ以上でもそれ以下でもない。村上春樹みたいなスタイリッシュなイメージがある人間は特に注意してほしい。娘が翻訳家と結婚すると言い出したら、相手を青龍刀で叩き切るべきだし、俺としてもそこで腕を一本切り落とされても文句は言わない。人様の娘さんと結婚しようとした翻訳家が悪い。翻訳家というのは犬と戯れることさえ許されない生き物なのだ。

そんな翻訳家をなぜ続けているのか気になる人もいるかもしれない。こう書くと話をしやすいので、そんな稀有な人を対象に文章を進めるフリをして、興味がない人にもさりげなく読ませることにする。

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