2023年7月の記事一覧
【読書ノート】『無性教室』(『丸の内魔法少女ミラクリーナ』より)
『無性教室』(『丸の内魔法少女ミラクリーナ』より)
村田沙耶香著
主な登場人物は、
ユート(本名は優子):主人公で「私」
セナ
ユキ
コウ
ミズキ
一言で言うと、性別が禁止された高校で起こるさまざまな出来事をめぐる物語。
この学校では、性別が、わかるような格好や髪型が、禁止されている。
トランスシャツという、胸が潰れた状態にするシャツが、制服になっている。そして、誰もが、自分のことを「僕」
『円』(短編集『円』より)
『円』(短編集『円』より)
劉慈欣(りゅう じきん)著
時は秦の始皇帝の時代。刺客として送り込まれていた燕の荊軻(ケイカ)が、秦の始皇帝の前で、自害しようというところから物語は始まる。
その後、荊軻は、始皇帝に認められるようになる。かねてから始皇帝は、不老不死の薬を求めて各地に遣いをやっていたのだけれど、なかなかうまくいかないでいた。
荊軻に意見を聞くと、意外な答えが来た。いわゆる円周率を
『バナナフィッシュにうってつけの日』(『ナイン・ストーリーズ』より)
『バナナフィッシュにうってつけの日』(『ナイン・ストーリーズ』より)
サリンジャー著
なかなか、難解な物語なのだけどね。まず、主な登場人物は、
1. シーモア:主人公。、感受性豊かな帰還兵で、現代社会に馴染めず、ないでいる。
2. ミュリエル:消費主義に染まったシーモアの妻。
3. ミュリエルの母:自分の生活やファッションにだけ興味がある。
4. シビル:幼い女の子で、純真さの象徴。
5. シ
『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹著
『神の子どもたちはみな踊る』
村上春樹著
阪神大震災とサリン事件を受けて書かれた物語と言われている。
文字を追って読むと、複雑な想いとか、ずっしりくる重さと軽やかさを感じるのだけど、何だか、スッキリしない。
テーマは何なのか探ってみたい。
まず、主な登場人物
善也:25歳の男性で、宗教に没頭する母親と暮らし、父親は不明。
母親:善也の母は18歳で彼を出産し、相手との関係が壊れた後、宗教に没
「さがしもの」(短編集『さがしもの』の同名タイトル)
「さがしもの」(短編集『さがしもの』の同名タイトル)
角田光代著
余命いくばくもない祖母のお使いとして、ある本をさがして欲しいと主人公の羊子は、頼まれる。そして、祖母の死後にその本を見つける。という話。
この物語をより深く楽しむためのキーワードを上げる。
①"さがしもの"という言葉は、
人生の目的、真理、幸せ、自己理解など、個々の人生で探し求めている抽象的な目標や価値を象徴する。
②"本"