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【書評】『小説 上杉鷹山』を読む。ケネディ大統領が最も尊敬する日本人を知っていますか?

ロッシーです。

あなたは上杉鷹山を知っていますか?

かつて、アメリカ35代大統領のケネディはこう語ったといわれています。

「最も尊敬する日本人はウエスギ・ヨウザン」

しかし、ほとんどの日本人は、上杉鷹山のことを知らないのではないでしょうか。

そんな人は、ぜひこの小説を読んでみてください。

上杉鷹山の魅力に引き込まれること請け合いです。

むちゃぶりで託された再建

上杉鷹山は、江戸時代の後半に米沢藩(現在の山形県)の第9代藩主です。困窮した藩財政を再建したことで知られています。

当時は、どこの藩でも財政難でした。その中でも米沢藩は最悪の状況だったのです。その原因は以下のとおりです。

  • 米沢藩上杉家は関ケ原の戦いで家康に歯向かったことで減封された

  • その後の跡継ぎを巡る混乱や第4~8代藩主の放漫経営

  • 藩の規模に比較して藩士の数が多く人件費が高かったにもかかわらずリストラをしなかった

そのような絶望的な状況の中、上杉家に養子入りしていたまだ17歳の上杉鷹山に、藩の再建が託されたわけです。

その時点で、藩の年間予算の6倍ほどの借金があったそうです。

いや~ホントむちゃぶりですね(笑)。

改革と反対勢力

鷹山は、改革のために以下のような政策を打ち出しました。

・適材適所の人材登用
・藩主を含めた大倹約に基づく財政緊縮
・地場産業の基盤づくり

しかし、どんな改革でもかならず出てくるのが反対勢力です。

鷹山の改革に対して、老臣たちは反対派になってしまいます。会社でもよくありますよね。いわゆる老害というやつです。

こういうのを見ると、いつの時代でも変わらないんだなぁと痛感します。

あきらめない

しかし、上杉鷹山はあきらめませんでした。

反対派を処罰し、障害を取り除くとともに、改革案に本腰で取り組みます。

身分の低いものであっても関係なく声をかけ、ときには自ら手足を泥で汚しながら田んぼを耕しました。まさに率先垂範をしたのです。

72歳で亡くなるまで、鷹山は藩の再建に取り組み続けました。彼が亡くなったとき、藩の借金はほぼ返済が完了していたとのことです。

実際に読んで欲しい

上記を読んで、

「なるほど。上杉鷹山ってそういうことをした人なのね。」

と思って終わりにしてほしくないなぁと思います。

彼がいかに悩み、苦しみながら改革を実行していったのかは、本書を実際に読まないと分かりません。

  • リーダーシップを発揮しないといけない人

  • 新規事業や業務改革に携わっている人

  • 何かを変えようと頑張っている人

そういう人に本書は特におすすめですが、そうではない人もぜひ鷹山の生き方を知ってもらいたいです。

時代は違えど、人間というものは変わりません。現代に生きる私達であっても、鷹山の経験を通じて必ずや得るものがあると思います。

そして、最後はきっと感動すると思います。

今の日本の状況は、ある意味当時の米沢藩に近いものがあります。

そんな今だからこそ、少しでも多くの人が、鷹山の生き方を知ることが大切だと思うのです。

それでは、鷹山の名言で終わりたいと思います。

なせばなる、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり。

最後までお読みいただきありがとうございます。

Thank you for reading!

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